- 紹介 -
・名前:い・○○ ・年齢:18歳/高校3年生 ・役割:主人公 ・性格:ドジ
・名前:ぺ・ジュニョン(ジェイコブ) ・年齢:23歳 ・役割:○○がよく通う店の新店員 ・性格:穏やか/優しい
だいぶ、秋らしく なってきた季節。
受験勉強を控えている 高校3年生の私は、
よく通っている、 景色がいいカフェで、
勉強することに している。
今日もその店に行き、 自動ドアを潜り抜ける。
いつも窓側の 席に座り、
綺麗な景色を眺める。
私の地域は、 そこそこ田舎だから、
畑や水田が、 たくさんある。
その景色を眺めていると、 自然と楽になれるのだ。
いっとき 眺め終わったら、
勉強に必須な、 飲み物を頼もうとする。
店員さんを呼ぼうと、 カウンターの方に声をかけると、
見たことのない人が、 カウンターに立っていた。
胸あたりにつけている名札には、 『ぺ』と書いてある。
あれ、新しい 店員さんかな・・・?
全然見たことないな・・・
そう思っているうちに、
その新しい 店員であろう人が、
こちらへ、小走りに 向かってくる。
👼『ぺ』.
笑顔で言う店員さんに、 目を惹かれる。
笑顔が美しく、 人間じゃないみたい。
👼『ぺ』.
完全に見惚れていた私に、
店員さんが、心配そうに 私の顔を見ている。
それで、我に帰り、
注文しようと 決めていたものを、
ちょっと早口で言う。
○○.
その言葉に、 店員さんは、
ふふっと微笑みながら、 首を傾ける。
その仕草に、また、
呆気なく目を 奪われてしまった。
👼『ぺ』.
○○.
言葉になってないような、 小さい言葉で返すと、
店員さんはまた微笑み、
『畏まりました』と返し、 その場を早々と去った。
あのかっこよさは、 一体何者・・・?
何であんなに、 かっこいいんだろう・・・
考えながら、 机に頬杖をつく。
頬は、少し暑くて、
火照っているような 感覚だった。
あ、やばい。 勉強しないと。
いきなりその考えが 頭に浮かび、
隣の椅子に置いておいた リュックから、
勉強道具を出す。
やっぱりこのお店は、 勉強に最適で、
緩やかな空間が、 丁度いい。
落ち着いた クラシックの曲に、
人気があまりないこの感じ。
まさに、私好みの店だ。
👼『ぺ』.
にっこりと微笑んだ 新しい店員さん(であろう人)が、
カフェオレのカップを 載せたお盆を手にし、
私の机の前に立つ。
置かれたカフェオレの いい匂いがする。
👼『ぺ』.
にこっと笑った 店員さんが、
またそれと同時に、 首を傾ける。
それだけで去るかと 思ったら、
最後に、こんな 一言を残していった。
👼『ぺ』.
受験勉強期間ということを、 わかりきっていたのか、
そう、さっきの 笑顔で言われた。
言葉が出なくなった私は、
軽いお辞儀をして、 カフェオレを見る。
それだけ言って、 店員さんは、
カウンターに 戻っていった。
○○.
何のため息かわからない 深いため息をつき、
また、頬杖をつく。
やっぱり顔が、 少しだけ暑くて、
『惚れている』という 感覚を理解した。
カフェオレに目をやり、
ミルクが多いのを、 この目で確かめる。
やっぱり多かったミルクは、
外からの光で、 すごく輝いて見えて。
あの人が作ったからか、と、 よくわからないことを考えて、
カフェオレを手に持つ。
その下には、 白い紙が敷いてあり、
そこには、 天使が書かれていて、
おまけに、『ファイト!』 という言葉もあった。
可愛い絵に、 胸がほっこりし、
それを大事に、 ポケットにしまい、
美味しそうな カフェオレを、頬張った。
何故かそのカフェオレは、
いつもより、 格段に甘い気がした ——
- 恋の甘い味 前編 -
- 終わり -
コメント
8件
天使のくせに優しいとか完璧すぎて心配