タナキエル
ノノ
タナキエル
タナキエル
タナキエル
ノノ
タナキエル
ノノ
タナキエル
ノノ
タナキエル
ノノ
ノノ
ノノ
タナキエル
ノノ
タナキエル
タナキエル
ノノ
ノノ
タナキエル
ノノ
タナキエル
ノノ
タナキエル
ノノ
ノノ
タナキエル
タナキエル
ハッとして口元を押さえる。
ノノ
タナキエル
それだけ言うと
音を立てて扉を閉めた。
ノノ
ノノ
・
・
心地よい川のせせらぎ。
吹き抜ける風は涼やかで、
街中の酷暑が嘘のようであった。
川の流れは緩やかで、
垂らした釣り糸をぼんやりと見つめる待雪(マツユキ)。
その背後にやってきた二人の死神は、
持って来たクーラーボックスの中から
スパークリングワインと
グラス、おつまみを取り出す。
アララギが慣れた手つきで
スパークリングワインの栓を開けた。
ポンッ!
ノノ
そして、ノノが持っているグラスに注ぐ。
ノノ
アララギ
二人はワイングラスを傾ける。
ノノ
アララギ
待雪
待雪
ノノ
待雪
ノノ
待雪
待雪
ノノ
アララギ
待雪
待雪
ノノ
アララギ
待雪
待雪
ノノ
待雪
ノノ
待雪
ノノ
ノノ
待雪
アララギ
待雪
待雪
ノノ
ノノ
待雪
待雪
ノノ
待雪
アララギ
待雪
アララギ
待雪
ノノ
待雪
ノノ
待雪
アララギ
アララギが言うと、
彼の影から一匹のカラスが飛んで出て来る。
カラス
アララギ
待雪
カラス
待雪
待雪
待雪
待雪
ノノ
ノノ
待雪
アララギ
アララギ
待雪
ノノ
ノノ
待雪
ノノ
ノノ
待雪
待雪
待雪
ノノ
嬉しそうに駆け寄るノノ。
待雪
ノノ
ノノ
アララギ
待雪
ノノ
アララギ
ノノ
アララギ
待雪
アララギ
待雪
待&アラ「レッドキャップ」
ノノ
待雪
・
・
待雪が水死体を釣り上げる
数時間前。
サタン
サタン
氷野
氷野
ぺこりと一礼する氷野。
サタン
氷野
顔を上げ、
首を傾げる。
サタン
サタン
氷野
タナキエル
タナキエル
サタン
タナキエル
サタン
氷野
サタン
氷野
氷野は明るい顔で首を横に振った。
氷野
氷野
タナキエル
氷野
タナキエル
サタン
タナキエル
サタン
タナキエル
ユメコ
氷野
サタン
サタン
サタン
しかし、少女-ユメコは
サタンの後ろの隠れて
恥ずかしそうにするばかり。
氷野はしゃがみ込み、
ユメコと目を合わせる。
氷野
氷野
氷野
にっこりと微笑むと、
ユメコははにかんで見せた。
氷野
氷野
ユメコ
そう言って氷野は、
キャリーバックを開く。
ユメコ
中から真っ黒もふもふな長毛猫が顔を覗かせる。
ユメコ
氷野
ユメコ
氷野
ユメコは大きく頷く。
ユメコ
氷野
ユメコは恐る恐るベリトを撫でる。
ベリトは心地よさそうに目を細めた。
ユメコ
氷野
ベザル
サタン
氷野
タナキエル
氷野
タナキエル
氷野
氷野
タナキエル
ユメコ
タナキエル
氷野
タナキエル
タナキエル
タナキエルは遠い目をする。
ユメコ
氷野
タナキエル
氷野
タナキエル
タナキエル
タナキエル
タナキエルの心に、一抹の不安が過ぎる。
ユメコ
氷野
ユメコ
タナキエル
サタン
タナキエル
タナキエル
タナキエル
サタン
タナキエル
タナキエル
サタン
サタン
タナキエル
サタン
サタン
タナキエル
サタン
タナキエル
タナキエル
サタン
タナキエル
サタン
サタン
タナキエル
・
・
タナキエル
タナキエル
サタン
サタンは自慢げに言った。
都心から車で数時間。
綺麗に整地されたそこには、
奥に数棟のバンガローと
広いキャンプスペース、
そして、BBQが出来る場所が用意されていた。
バンガローに泊まることも可能だし、
テントを張ることも出来る。
また、日帰りでBBQも可能で、
バーベキューグリルの貸出や、
追加料金を支払えば燻製器も借りられるそうだ。
タナキエル
サタン
サタン
サタン
タナキエル
バーベキューグリルの中には
しっかりと火のついた炭が並べられ、
燻製器はいい勢いで煙が立ち上っていた。
サタン
ロマリエル
サタン
サタン
タナキエル
サタン
サタンがクーラーボックスから
白ワインのボトルを取り出すと、
慣れた手つきでコルクを抜く。
その間にベザルが燻製器の中に入れていた
玉子、カマンベールチーズ、ウインナー等々を
紙皿に載せて二人の前に置いた。
ロマリエルはバーベキューグリルの網の上に
塊肉や野菜などを手際よく並べていく。
氷野とユメコはおぼつかない手つきで、
何かを作っているようだった。
川のせせらぎを聞きながらワインを楽しむ。
周りには一般の人々も各々BBQも楽しんでいるようで、
こんなところに悪魔や使い魔がいるなどとは
思ってもいないことだろう。
タナキエル
サタン
サタンは首を横に振る。
サタン
サタン
サタン
タナキエル
サタン
タナキエル
サタン
サタン
タナキエル
サタン
サタン
タナキエル
サタン
タナキエル
タナキエル
タナキエルは辺りをぐるりと見渡す。
タナキエル
サタン
タナキエル
それだけ言うと、
タナキエルはグラスに残ったワインを一気に飲み干した。
氷野
タナキエル
氷野
タナキエル
タナキエル
氷野
氷野
氷野
ホットサンドメーカーを開けると
そこには綺麗な焼き目の付いた
ベーコンに包まれた餅チーズがあった。
サタン
タナキエル
タナキエル
しかし、タナキエルが言うよりも早く
サタンは料理を口に運ぶ。
サタン
氷野
ユメコ
タナキエル
サタン
ユメコ
サタン
ユメコ
氷野
タナキエル
タナキエル
氷野
満面の笑みで差し出してくる氷野。
タナキエル
タナキエルは恐る恐る口に運ぶ。
タナキエル
タナキエル
氷野
タナキエル
タナキエル
タナキエル
サタン
サタンはさらにもう一つ口に運ぶ。
タナキエル
タナキエル
氷野
ユメコ
ユメコが見せたのは真っ赤な液体の入った瓶で、
黒いラベルには髑髏の絵が描かれていた。
タナキエル
ユメコ
ユメコもニコニコ微笑んで言う。
氷野
氷野
タナキエル
タナキエル
タナキエルは
水を求めてクーラーボックスに近づく。
ユメコ
サタン
サタン
サタンはユメコの頭を優しく撫でた。
ヴィアルテ
サタン
サタン
ヴィアルテ
ヴィアルテ
ヴィアルテ
サタン
ヴィアルテ
ヴィアルテ
迷うことなく口に放り込んで
噛み締めた瞬間、
ヴィアルテ
妙な声を上げ、
吹き飛ぶ。
タナキエル
ユメコ
タナキエル
ユメコ
タナキエル
”ジョロキア” めっちゃ辛い唐辛子。
ヴィアルテ
地べたを這いずりながら、
水を求めて川に近づき
そして、
氷野
川に落ちた。
氷野
氷野
タナキエル
タナキエル
サタン
サタン
サタン
タナキエル
そう言って最後の一つを
サタンは美味しそうに頬張った。
氷野
ロマリエル
ベザル
ベザル
ベザル
氷野
サタン
氷野
タナキエル
ロマリエル
氷野
氷野
タナキエル
そう思いながら、
川の方を見ると
ヴィアルテはゆっくりと川下へ
流されていた。
タナキエル
タナキエル
タナキエルは踵を返し、
綺麗に焼き上がった
ローストビーフに舌鼓を打った。
・
・
そして、時は戻り。
青白い顔をして意識を失っている
悪魔の使い魔レッドキャップ-ヴィアルテを囲む
三人の死神。
待雪
ややめんどくさそうに
ノノに尋ねる待雪。
ノノ
アララギ
待雪
待雪
ノノ
待雪
アララギ
待雪
待雪
アララギ
待雪
ノノ
ノノ
待雪
ノノ
ノノ
待雪
ノノ
ノノ
ノノ
ノノは大きくため息をこぼす。
ノノ
待雪
アララギ
ノノ
ノノ
待雪
ノノ
アララギ
アララギ
ノノ
アララギ
待雪
ノノがヴィアルテの上半身を持ち上げ、
アララギが下半身を持ち上げる。
二人は真っ黒な翼を広げて、
飛び上がった。
待雪
待雪
そう独り呟いて
待雪は釣り竿を持って、
再び釣り糸を川に垂らした。
・
・
ベザル
ベザル
ロマリエル
ユメコ
タナキエル
辺りを見渡しても、
それらしいものは見当たらない。
サタン
サタン
サタン
サタン
ベザル
サタン
ベザル
ベザル
サタン
ベザル
ベザル
ロマリエル
ベザル
そう言うとベザルは
足取り軽やかに走って行った。
ノノ
氷野
氷野
ノノ
ノノはヴィアルテの上半身から手を離し、
氷野の元へと駆け寄る。
アララギ
顔面から地面に落ちるヴィアルテ。
氷野
アララギ
ノノ
アララギ
アララギ
氷野
ノノ
ノノ
アララギ
氷野
二人はペコリと頭を下げる。
タナキエル
ノノ
サタン
ノノ
ノノ
そう言ってヴィアルテを引きずり持ってくる。
サタン
タナキエル
ノノ
タナキエル
サタン
アララギ
アララギ
サタン
アララギ
サタン
アララギ
ノノ
サタン
ノノ
サタン
サタン
サタンがそう言うよりも早く、
ロマリエルがグラスを二つ用意し、
開けていたワインを注ぎ入れる。
ノノ
氷野
氷野
アララギ
アララギ
氷野
アララギ
アララギ
アララギ
タナキエル
アララギ
氷野
氷野
アララギ
タナキエル
タナキエル
タナキエル
ノノ
タナキエル
ノノ
氷野
サタン
サタン
ノノ
アララギ
サタン
ノノ
サタン
氷野
サタン
サタン
サタン
タナキエル
タナキエル
タナキエル
氷野
サタン
サタン
サタン
氷野
ノノ
タナキエル
タナキエル
ノノ
タナキエル
サタン
タナキエル
氷野
サタン
サタン
サタン
氷野
タナキエル
サタン
氷野
サタン
サタン
氷野
タナキエル
氷野
タナキエル
氷野
ノノ
ノノ
ノノ
ノノ
タナキエル
タナキエル
サタン
タナキエル
タナキエル
サタン
ユメコ
サタン
ロマリエル
ロマリエル
ノノ
ユメコ
氷野
ユメコ
サタン
氷野
氷野
ユメコ
二人は手を繋いで
水場へと向かう。
サタン
タナキエル
サタン
サタン
タナキエル
タナキエル
タナキエル
サタン
タナキエル
サタン
ヴィアルテ
サタン
ヴィアルテ
ヴィアルテ
サタン
ヴィアルテ
ヴィアルテ
ノノ
ノノは満面の笑みで
鎌をヴィアルテの首元にあてていた。
ヴィアルテ
ノノ
ノノ
ニコニコと微笑むノノ。
ヴィアルテ
サタン
タナキエル
ノノ
ノノは笑みを消して、
鎌を消す。
ヴィアルテ
ヴィアルテ
ノノ
ノノ
ヴィアルテ
アララギ
ポツリとアララギが呟く。
タナキエル
アララギ
ノノ
そう呟くとノノは椅子から立ち上がって
水場へ向かって駆け出した。
・
・
悪酔いした悪魔
氷野
悪酔いした悪魔
氷野
悪酔いした悪魔
悪酔いした悪魔
悪酔いした悪魔
氷野
氷野
悪酔いした悪魔
氷野
氷野
悪酔いした悪魔
悪酔いした悪魔
氷野
悪酔いした悪魔
悪酔いした悪魔
悪酔いした悪魔
悪酔いした悪魔
言いながらニヤニヤ笑い、
氷野の腕を掴む。
氷野
悪酔いした悪魔
悪酔いした悪魔
悪酔いした悪魔
氷野
言葉の途中で
真っ黒い何かが物凄い勢いで飛んできて
悪魔の頭にぶち当たった。
悪酔いした悪魔
ベリト
身軽に着地した真っ黒な猫が威嚇をする。
氷野
悪酔いした悪魔
ノノ
ノノが見事な飛び蹴りを決める。
氷野
ノノ
ノノ
ノノは悔しそうに黒猫を見つめる。
悪酔いした悪魔
悪酔いした悪魔
ノノ
そう言って思い切り
悪魔の金的を蹴り上げた。
悪酔いした悪魔
悪酔いした悪魔
ノノ
ノノ
氷野
氷野はベリトを抱き上げると、
ユメコの手を引いて駆け出す。
悪酔いした悪魔
内股になって追いかけて来ようとする悪魔の頭を
掴む人物が一人。
悪酔いした悪魔
悪酔いした悪魔
悪酔いした悪魔
振り返った悪魔が見たのは、
絶対零度の表情をした
サタンであった。
悪酔いした悪魔
悪魔は消え入るような声で言った。
・
・
ノノ
ノノ
半泣きの悪魔
戻って来たサタンは
小脇に縄でグルグル巻きにした
悪魔を抱えていた。
悪魔は半泣き状態である。
ヴィアルテ
ノノ
ヴィアルテ
半泣きの悪魔
ノノ
ヴィアルテ
ノノ
半泣きの悪魔
ヴィアルテ
半泣きの悪魔
ヴィアルテ
ノノ
半泣きの悪魔
ノノ
半泣きの悪魔
ヴィアルテ
半泣きの悪魔
半泣きの悪魔
ヴィアルテ
半泣きの悪魔
ヴィアルテ
半泣きの悪魔
サタン
ヴィアルテ
サタン
チラリと見たユメコは
氷野の後ろでひどく怯えた顔をしていた。
ヴィアルテ
半泣きの悪魔
サタン
ヴィアルテ
半泣きの悪魔
半泣きの悪魔
半泣きの悪魔
ヴィアルテ
ノノ
アララギ
ノノ
ノノ
ヴィアルテ
ノノ
半泣きの悪魔
アララギ
半泣きの悪魔
アララギ
半泣きの悪魔
半泣きの悪魔
半泣きの悪魔
ノノ
半泣きの悪魔
遠ざかって行く悲鳴。
楽しそうな使い魔と死神の背中を見送り、
残った悪魔は優雅にローストビーフを口に運ぶ。
・
・
氷野
タナキエル
氷野
タナキエル
氷野
氷野が満面の笑みで
ホットサンドメーカーを持ってきた。
まだ、
その口は固く閉ざされている。
タナキエル
タナキエル
タナキエル
タナキエル
どう考えても嫌な予感しかしない。
サタン
氷野
そして、
ゆっくりと
ホットサンドメーカーを
開ける。
タナキエル
タナキエル
サタン
氷野
氷野がひっくり返して皿に盛りつける。
タナキエル
ひっくり返した裏側の
焦げ目が
どう見ても
人の顔で
微かに
”オォォォ…”という
声も聞こえる
ような
気がした。
タナキエル
氷野
タナキエル
氷野
タナキエル
氷野
氷野はわざとらしく首を傾げて、
焼き上がったホットケーキに
メープルシロップをかける。
”オォォォ”という声が
”ウブブ”という声に
変わったような気がした。
氷野
タナキエル
タナキエル
”アァァァァアア…”
ナイフを入れると
ホットケーキはか細い悲鳴を上げる。
タナキエル
ユメコ
ユメコはサタンの後ろに隠れて
何やら恐ろしいモノを見るような目で
喋るホットケーキを見ていた。
氷野
タナキエル
氷野
氷野
タナキエル
サタン
あっさりと口に運ぶサタン。
タナキエル
サタン
氷野
タナキエル
氷野
氷野
タナキエル
サタン
渡されたフォークに
ユメコは迷うことなく
ホットケーキを突き刺し
タナキエルに差し出す。
ユメコ
タナキエル
打ち震えながら
タナキエルはホットケーキを口の中にねじ込んだ。
口の中で
ホットケーキの断末魔を聞いたような
そんな
気がした。
でも、
美味しかったのは言うまでもない。
・
ユメコ
ベザル
サタン
竹を切って作られた装置は
全長4メートルを超える
立派なモノだった。
ヴィアルテ
ロマリエル
ヴィアルテ
氷野
氷野
ノノ
氷野
ヴィアルテ
ヴィアルテ
ヴィアルテ
弱気な悪魔
氷野
気弱な悪魔は何度も頷いて見せた。
氷野
弱気な悪魔
タナキエル
タナキエル
タナキエル
サタン
タナキエル
サタン
タナキエル
サタン
タナキエル
ベザル
ユメコ
弱気な悪魔
弱気な悪魔
サタン
ヴィアルテ
ヴィアルテ
ノノ
ノノ
ヴィアルテ
弱気な悪魔
サタン
サタン
サタン
サタン
弱気な悪魔
サタン
サタン
弱気な悪魔
サタン
サタン
弱気な悪魔
弱気な悪魔
弱気な悪魔
サタン
サタン
サタン
弱気な悪魔
サタン
・
・
・
氷野
氷野
氷野
ベリト
氷野
氷野
氷野
ベリト
氷野
氷野
氷野
氷野
ベリト
氷野
氷野は黒猫を抱き締める。
氷野
黒猫は嬉しそうに
喉を鳴らす。
氷野
氷野は黒猫を離すと、
洗面所へと向かう。
その足取りは
軽やかであったが
どこか哀愁を含むものがあった。
・
・
END
コメント
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カオスで面白かったです! 毎回料理系の被害被るのはタナキエルさんなんですねwww
タナキエル、ノノ、氷野の三人は連載「そんな夢を見る」に。 サタンとその使い魔たちは連載「世の中は理不尽だけれど」に。 死神たちは連載「募集しています。」の「お題・ノノちゃんと他の死神」に出ております。お時間があればそちらも是非読んでやって下さいm(_ _)m