みゆう
いった...。
みゆう
(あ、れ?ここどこ?)
みゆう
(薄暗くて何も見えないっ)
⁇
目が覚めたようだな。
そう言って目の前にある画面に現れたのは黒ずくめの人だった。
みゆう
なに?ここは何処なんですか?
⁇
それは生憎答えられない。
そう言って楽しげに笑う。
顔が見えない。気持ちが悪い。
みゆう
お願い!ここから出して!
⁇
それは無理なお願いだな。
まだニタニタと笑う。何処も縛られてなんかない。
みゆう
(なんで私なんだろ。)
記憶を辿っても攫われる様な事をした覚えはない。
みゆう
(手足も縛られてないし。自由に動けるのに。なんで?)
⁇
君にとって人生最後のゲームになるかもね
そういって画面に映る人は気持ち悪いくらいに笑った。
耳障りな笑い声。
みゆう
(逃げなきゃ!)
私は誰もがとるであろう逃げるという行動をとった。
みゆう
(薄暗くても少しの光があるだけマシ!)
みゆう
なんで!なんで出口がないの?!
⁇
いくら探したって見当たらないよ
その声と共に現れたのは背格好からして男だ。
みゆう
じゃあ私達はどこから入ってきたの?
⁇
君にはあの窓が見えないのかい?
馬鹿にしたような笑い声で指をさした方向には少しの光が射し込む窓があった。
みゆう
(あんな高い所から?!)
⁇
だから幾ら足掻いても無駄なんだよ。ほら、こっちへおいで
こんな男に捕まってたまるか。
みゆう
いやっ!
抵抗なんてしてもここがまずどんな所かも分からないのに逃げれるわけも無く。
⁇
ほら、おいで?
人生最後の脱出ゲームは失敗だ。
みゆう
(助けてよ...。)
悔しさの余り涙がこぼれる。それを楽しそうに見て笑うこいつはもはや人間じゃない。
知らない人の手が私へ伸びる。
みゆう
いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
unknown
甘ったるい脱出ゲームはここまでだ。
伸びてくる手も。私の思考も止まった。
⁇
誰だ!ここには私以外居ないはずだぞ!
声が聞こえるのは画面からだ。
unknown
お前も楽しむがいい。
最後であろう、人生ゲームを。
unknown
さぁ、諸君達。私と一緒にゲームをしよう。
微かな光さえ消えて。
⁇
ふざけんじゃねえ!お前は誰なんだよ!
〜私?私かい?〜
unknown
君達の...ゲームマスターとでも言っておこうか。
このゲームを操る先には誰が居たかって?
unknown
さて、だれだろうね笑