猫又
いつもの場所に向かう
グルッペン
おかしい、彼女が居ない
焦りを感じて周辺を探す
グルッペン
名前を呼ぶ
…が、居ない まさかと思いながら病院へ向かう
彼女がいるはずの病院へ
辞めてくれ、もう嫌なんだ
テラ視点
ピーピーと、無機質な音が病室に鳴り響く
からだが動かない
何時間寝ていたのだろうか 確認しようにも出来ないことにもどかしさを感じる
まあ、月光が射し込んでいるから夜だと分かるが
彼との約束を破ってしまった
謝ろうにももう謝れないことを 嫌でも感じとる
…涙が頬を流れ落ちる
嗚呼、死んでしまうんだ ならばせめて安らかに
意識が朦朧としだす
…私には時の女神は味方してくれないのだろうか
そこまで考えたところで バリン!となにかが割れた音がした
動かない体に鞭を打ち 音のした方になんとか首を向ける
そこには、見慣れた『彼』の姿があった
グルッペン
冷静なように見えるが額に汗をうっすらとかいている
私が居ないのを見て急いできてくれたのだろうか、少し嬉しい自分がいた
だがそれと同時にもう、悲しくなりたくないとも思う
グルッペン
隣に座ったグルッペンにそう問われる
大丈夫なわけがない
だけど、来てくれたことを改めて実感し、涙が出そうになる
手を差し出してくれたのでそこに書く
テラ
テラ
至極冷静に見えるように
彼の前では見栄をはる
こんなにも、死ぬのが怖いのに
私は何人もの命を奪ったと言うのに
グルッペン
テラ
そこまで書いて言葉に詰まる
今から死ぬのだからこれが知られることはない
彼の中ではただの人として純粋でいたい
彼の記憶のなかでだけでも生きていたい
グルッペン
テラ
グルッペン
グルッペン
いきなりそんなことを言われて 戸惑いながら答える
テラ
グルッペン
グルッペン
いきなりの提案
驚いた、まさか吸血鬼になれるなんて
そういやグルッペン達も元人間 だと言っていた
テラ
迷わず、答えを書く
グルッペン
グルッペン
グルッペン
グルッペンの顔が心配している顔に変わる
私の事を案じていることかわかる
それでもいい、生きられるなら
テラ
テラ
私なりに気持ちを伝えたつもりだった
実際貴方に逢って人生が変わった
少ない時間だがあなたといれてよかった
そう思える人生だったのだから
グルッペン
そのあと、彼は自分の長い爪で手首を引っ掻いて血を出した
グルッペン
私は呼吸器をなんとか動く手で外して口を開ける
紅い血が私の眼前に迫る
少し恐怖を感じるのが普通なのだろうか
まあ、感じるわけないのだが
彼の血を口にすると不思議な感覚に襲われた
体が澄んでいくような 深い海から何かが昇ってくるような
グルッペン
心配そうに聞いてくる彼に笑いかける
口を開け、息を吐く
テラ
グルッペン
テラ
長らく出していなかったのになめらかに紡がれる声
体も動く、自身の腕を見ると火傷の痕が消えていた
体が軽い 今ならなんでもでもできる、そんな気がした
グルッペン
差し出された手を握る
そして、グルッペンが入ってきた 窓から二人で飛び降りる
嗚呼、そうだ 忘れていたことがあった
もう、隠す必要はないだろう
私の__を証明する
テラ
グルッペン
テラ
グルッペン
テラ
グルッペン
首をかしげながらも、ライターを差し出される
テラ
ライターを受け取り、病院に近づく
ここはもう、必要ない
病院のあるところに火を着ける
ボンッ
大きな音をたてて病院が燃える
私は今、どんな目をしているのだろうか
グルッペン
テラ
グルッペン
彼はニヤッと笑った
私は彼の住んでいる城跡に行く
城が見え始める
これから私の居場所になる城が
どんな生活が待っているのだろうか
近くに降り立ち扉にはいる
グルッペン視点
しんぺい神
しんぺい神
グルッペン
テラ
彼女が人懐っこい笑顔を浮かべる
この方が彼女には似合う
…本当は巻き込みたくなかった
彼女にはなにも知らずにいてほしかった
人の醜いところを知って欲しくない
ただ、彼女が望んだのなら
それでもいいと言うなら
俺には止める権利がない
俺のとなりに並んでくれるなら大歓迎だ
鬱
テラ
テラ
少し頬を赤らめて言う まだ永い時を過ごしていない人はこんなに儚く、愛しいのか
どうしても永く生きるとそんなことを思ってしまう
テラ
テラ
鋭い眼差しで真剣な声
なんの話だろうか
鬱
鬱
会議室にテラを招く
猫又
luna
猫又
luna
猫又
luna
猫又
はーい
luna
luna
luna
猫又
猫又
バイルナ❗️