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上野原高等学校革命同好会

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46 - 第五革命ゲーム 完全指名式はないちもんめ【3】

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2025年11月02日

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革命軍

勝ーってうれしいーはーないちもんめー

掛け声と共に、イガラシ達はどうしていいのか戸惑った。

本来なら音頭に合わせて動かなければならないのだが、それをやっていいものか。

子どもの頃にやった無邪気な遊びは、しかし子どもだったから素直に楽しめたわけで、大人となった今となっては、やはり恥じらいがある。

革命軍

負けーて悔しいーはーなーいちーもんーめー

オオタ

大人になると、こういうのって、なんか恥ずかしくありません?

キョウトウ

まぁ、こんなこと喜べるのは子どもくらいだからな。

ふとノートパソコンのほうへと視線をやると、あちらもどうしていいのか戸惑っている様子だった。

革命軍

とーなりーのおばーさん、ちょっとおいで

イガラシ

(……あれ?)

革命軍

犬ーがおるからーよう行かん

イガラシ

(はないちもんめって……こんな歌詞だっけ?)

ふとキョウトウと目が合う。

キョウトウ

はは……随分と昔のことだけど、はないちもんめの歌詞って、今はこんな感じなのかな?

どうやら同じ印象を抱いたらしい。

革命軍

お釜かぶってちょっとおいでー

革命軍

穴ーがあいてよう行かん

自然とイガラシとキョウトウから視線が集まったのはオオタだった。

オオタ

なんか変――ですよね。

オオタ

私の知ってるはないちもんめじゃない。

革命軍

お布団かぶってちょっとおいでー

革命軍

お布団ぼろぼろよう行かん

革命軍

あの子が欲しい、あの子じゃ分からん

革命軍

この子が欲しい、この子じゃ分からん

革命軍

相談しよう、そうしよう。

イガラシ

最後のほうは知ってる歌詞でしたけど、確かおばさんって外に鬼がいるから行けないみたいなニュアンスじゃなかったでしたっけ?

オオタ

そう……ですよね?

オオタ

確か私の知ってるやつの歌詞もそうです。

キョウトウ

でもあれだったな。最後に【ねこねこねずみとり いたちがおいかけた それじゃんけんぽん】が抜けてたな?

イガラシ

え?

イガラシ

それ――なんですか?

オオタ

私も……初めて聞いたんですけど。

キョウトウ

そ、そうか。

キョウトウ

ほら、みんなで小指を繋いで、ケンケンしながら回ってから、じゃんけんをするじゃないか。

イガラシ

いえ……少なくとも、僕の知ってるはないちもんめじゃやりませんね。

オオタ

私のところでもです。

革命軍

さぁ、誰を生贄にして、誰を引き入れるのか答えて欲しい。

革命軍

当然ながら、誰を指名したのかは、両者には分からない。

キョウトウ

イガラシ先生、どうすればいいと思う?

イガラシ

直感的に思うに、これさっきのじゃんけんと同じなんだと思うんです。

イガラシ

つまり、最後までイーブンで持っていけば誰も死にません。

イガラシ

このゲームは、生贄とあちらが指名した人間が一致しない限り、人数の移動がありません。

イガラシ

それはきっとイシカワ達も分かっているはず。

イガラシ

ちょっとゲームの順番が悪かったですね。

イガラシ

このゲームは確か3ゲームやって終わりのはずですから、それを耐え切ればいいだけです。

キョウトウ

それじゃ、どうしようか。

イガラシ

とりあえず、こちらが指名しないであろうと、あちらが考える人間を指名します。

キョウトウ

となると――。

イガラシ

正直なところ、ヤナギ先生は相性が悪い。

イガラシ

イシカワなら、間違いなくこちらが指名してくるとは考えないでしょう。

イガラシ

だから、生贄として選ぶとは考えにくい。

キョウトウ

では、こちらはヤナギ先生を指名しておけばいいということか。

オオタ

では、誰を生贄に?

キョウトウ

イガラシ先生にしておくのが無難じゃないか?

キョウトウ

イガラシ先生はこちら側のブレインだ。

キョウトウ

あちらも、まさかイガラシ先生が生贄として差し出されるとは考えない。

オオタ

確かにそうですね。

イガラシ

それじゃあ、生贄は僕で。

イガラシ

こちらが指名するのはヤナギ先生にします。

革命軍

どうだろう?

革命軍

決まっただろうか?

革命軍

各々、その場で答えてくれたらいい。

革命軍

そちらに仕掛けてあるマイクが拾ってくれる。

イガラシ

それじゃ答えますよ。

キョウトウ先生とオオタ先生の両者とアイコンタクトを交わすと、イガラシはカメラに向かって答えるのであった。

そこは、思ったよりも綺麗なマンションだった。

先頭に立つツヨシがインターフォンを鳴らす。

無機質な音が響き渡る。

ツヨシ

――留守か?

カシン

ニコはあの後結婚、今現在は専業主婦のはずです。

カシン

いないわけがないと思うんですが。

ヒメ

それ……どうやって調べたの?

カシン

姫、個人情報の収集は、まずSNSが基本です。

カシン

何も考えず、日常をぶちまけてる方が多いですから。

マドカ

キモっ――心強いけど、なんかキモっ。

とりあえずもう一度呼び出してはみたが、しかし音沙汰なし。

ツヨシ

やっぱりいないんじゃねぇか。

マドカ

あのね、やり方が生やさしいのよ。

マドカはツヨシの前に出ると、扉を拳で叩き始めた。

ノックというレベルではない。

マドカ

ニコー、いるんでしょう?

マドカ

同級生のマドカが会いに来てやったわよ!

ツヨシ

お、おい。

ヒメ

明らかに近所迷惑なんじゃ。

マドカ

いいのよ、近所迷惑で。

マドカ

ねぇ、いるんでしょー!

マドカ

後ろめたいことがないんだったら、開けて欲しいなぁ!

そして再びドアを叩く。

すると、鍵が中から開けられる音がして、扉が開いた。

マドカ

ほら、やっぱりいたじゃない。

ニコ

入って。

マドカ

ん?

マドカ

別にお気を遣わずに。

ニコ

いいから入って。

ニコ

こんなところで喚かれるほうがよっぽど迷惑なの!

ツヨシ

それじゃ、邪魔をするぜ。

玄関に入ると、あのまま連れ回している志賀の親族の姿に、ニコは目を見開く。

ツヨシ

あぁ、説明するのも面倒くせぇから、こいつは気にするな。

ツヨシ

志賀じゃねぇことだけは間違いない。

ニコ

そ、それはいいんだけど。

部屋の中には子どものおもちゃらしきものが見える。

今は預けているのか、子どもの気配はない。

ヒメ

へぇ、ニコちゃんは就職は就職でも、永久就職したってわけね。

マドカ

あんた、その考え古いわよ。

マドカ

今や結婚も永久就職なんかじゃないから。

ニコ

そ、それでなんの用――。

マドカ

あのね、あんたが居留守を使った時点で分かってるのよ。

マドカ

あんた、なにかやましいことがあるから、私達を避けたんじゃないの?

ニコ

――何を話せばいいの?

マドカ

あんたの知ってること全部。

ニコ

あの、私はね!

ニコ

結婚して子どもだっているの!

ニコ

ただでさえ【3D事件】なんてものに巻き込まれて、結婚して子どもができて、ようやく普通の生活を送れるようになったのに。

マドカ

あんたが普通の生活なんておこがましい!

ニコの言葉に過剰なほどにマドカが反応する。

彼女を追い詰めるかのごとく間合いを詰めると、こう続ける。

マドカ

あんたのいじめでゴミの人生はめちゃくちゃになったの。

マドカ

あの子を擁護するつもりはないけどさ――。

マドカ

いじめっ子が被害者ぶるのはやめときなよ。

ニコは涙に目を浮かべて、小さく頷いた。

マドカ

さっ、知ってること全部話しなさい。

マドカ

あの時のせめてもの罪滅ぼしよ。

ツヨシ

マドカ――マジで怖いな。

ツヨシ

高校時代、多方面に毒吐いてただけのことはあるわ。

マドカ

――なんか言った?

ツヨシ

いや、何も――。

こうして、ツヨシ達はニコから意外な事実を聞かされることになる。

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