身に覚えはありませんか?
――違和感を感じた人は、ぜひそのままお召し上がりください。
懸賞が趣味の女性のもとに届いた「当選通知」。
それは、彼女の日常をほんの少しだけ彩る“おいしい幸せ”のはずだった。
毎月届く食材、丁寧な案内文、アンケート。
調理して、味わって、感想を書く。
それだけの、穏やかな暮らし。
けれど——
届く料理の味はどこか懐かしく、
包丁を握るたび、思い出すのは誰かの記憶。
一年にわたる十二の食卓。
幸福な食事の裏で、少しずつ垣間見える「味覚」と「記憶」の輪郭。
ホラーということをお忘れなく、最後までどうぞ、お読みください。