目を覚ますと、佐藤ヘラは知らない場所で
仰向けになっていた。
そこへ現れたのは、太陽のような少女・日向陽鞠。
すると、無いはずの黒い扉が現れ、
ヘラの体が勝手に動く――「開けよう」。
そんなヘラを陽鞠が助け、ヘラは命を取り留めた。
その瞬間、床は砕け、
二人は奈落へと落ちていった──。
死を覚悟した先で、彼が目にしたのは新たな仲間たち。琴水、弥夜、和味、ゆう。彼らを導くのは、
学園長である天使と、副学園長の悪魔。
ここは「天獄学園」。
天使から“英雄になってほしい”と告げられた
十五歳の少年・ヘラ。
最初は戸惑いながらも、平和を望むその心が、
静かに答えを出す。
──「俺、やってみます」
こうして、デイジーのようにまっすぐな想いを胸に、
英雄・佐藤ヘラの物語が幕を開ける。
果たして、ヘラを待っているのは天国か、
それとも──地獄か。
そして、あの黒い扉の真相はいかに……。