午前零時、死者から返信が来る
三年前、私立・夜見坂高校で、一人の女子生徒が失踪した。
名前は、白瀬美月。
彼女は失踪する前日、五人の同級生に同じメッセージを送っていた。
『明日、全部話すね』
しかし翌日、美月は学校から姿を消した。
事件は事故として処理され、彼女の遺体は見つからないまま、三年が過ぎた。
高校三年生の黒瀬湊は、卒業を目前にして、かつての同級生四人とともに、廃校予定の旧校舎へ呼び出される。
差出人不明の招待状には、たった一文だけ書かれていた。
『美月がいなくなった日のことを、覚えていますか』
その夜、午前零時。
全員のスマートフォンに、一斉にメッセージが届く。
送り主は、三年前に失踪した白瀬美月。
『ねえ。どうして私を殺したの?』
誰かの悪ふざけだと思った。
しかし、次のメッセージを見た瞬間、湊は言葉を失う。
『湊くん。あの日、最後に私を見たのは、あなたでしょう?』湊には、その夜の記憶がない。そして、校舎の二階から、誰もいないはずの足音が聞こえ始めた。