TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

どうも、フランシス・ボヌフォワです。

今日も遅くまで生徒会の仕事をして、疲れたなあと思った矢先、

ようやく結ばれたと思ったカップルが廊下でギャン泣きをしていました。

何があったのか状況整理をしたいので、(たぶん痴話喧嘩だと予想しますが)、

近くの公園へやってまいりました。

さて、二人はどんなふうに喧嘩したのでしょうか。

フランシス・ボヌフォワ

で、お前ら二人は何があったんだよ?

フランシス・ボヌフォワ

まず菊ちゃんから

本田菊

イヴァンさんは、イヴァンさんはあ……!

王耀

やっぱりマフラーは処……

フランシス・ボヌフォワ

落ち着きなさい、耀よ

本田菊

……嫉妬させたくて、他の男と帰っても、何も言ってくれませんでした……

フランシス・ボヌフォワ

うん

本田菊

それに、それに! 僕たち付き合ってるよね?

本田菊

なんてよくわからないことまで言ってきました……!

フランシス・ボヌフォワ

うん?

本田菊

だから、うきわをしているのだと……

フランシス・ボヌフォワ

だからうきわじゃなくて、浮気ね

本田菊

もう、愛想尽かされているのかと思うと……うう……

王耀

ゆるせねえある! マフラー!

フランシス・ボヌフォワ

耀くんは本当に落ち着こっか

フランシス・ボヌフォワ

で、イヴァンは?

イヴァン・ブラギンスキ

……菊くんは、僕のこと好きじゃないって……

フランシス・ボヌフォワ

……はい?

イヴァン・ブラギンスキ

だから、僕と付き合ったのも、失恋の傷を癒すためで……

フランシス・ボヌフォワ

ちょっと待って

フランシス・ボヌフォワ

え? 失恋?

本田菊

え?

王耀

あ?

お兄さん、びっくり。

イヴァン・ブラギンスキ

だって、菊くんはフェリシアーノくんが好きなんじゃ……?

あー、これは重症だ。

痴話喧嘩どころじゃない。重症だ。

ほら、だってあれよ? あの耀くんですら、変な顔してるくらいだよ?

何言ってんだコイツ、みたいな。

本田菊

い、いつ私がフェリくんを……

イヴァン・ブラギンスキ

だ、だって、二年前、フェリシアーノくんが

イヴァン・ブラギンスキ

ルートヴィッヒくんとキスしてて泣いてた、じゃん……

フランシス・ボヌフォワ

あー……

王耀

すべて理解したある……

本田菊

も、もしかして、これって私のせいじゃ……?

この頃には菊ちゃんの涙も引っ込んでいた。

フランシス・ボヌフォワ

間違いなく、菊ちゃんの態度のせいだねー……

フランシス・ボヌフォワ

イヴァン、菊ちゃんの趣味、知らなかったもんね

フランシス・ボヌフォワ

秘密にしてたし

イヴァン・ブラギンスキ

え?

イヴァン・ブラギンスキ

ど、どういうこと……?

本田菊

ご、ごめんなさい!

イヴァン・ブラギンスキ

え?

フランシス・ボヌフォワ

実はね、菊ちゃん、腐男子なのよ

イヴァン・ブラギンスキ

ふ、ふだんし……?

王耀

つまり、男同士の恋愛を見るのが好きな男子ってことある

本田菊

ひ、秘密にしてて、ごめんなさい……

イヴァン・ブラギンスキ

え、ええ……?

王耀

あとコイツはお前のオタクだったある

イヴァン・ブラギンスキ

え、ええーー?!

本田菊

密かに推しててごめんなさい……!

イヴァン・ブラギンスキ

ええ……

九年前。

私はイヴァン・ブラギンスキという人がどんな人か気になって、

先生に頼んで保健室にプリントを届けさせてもらいました。

どんな子だろうと胸をワクワクさせながら、開けたそこには、

銀色っぽい艶のある髪に、彫りの深い顔立ち、紫色の優しい瞳をもつ端正な少年がいたのです!

本能で推しにしたい! と思いました

話しかけてみると、彼は弱々しく笑う方で、とても可愛らしかったのです!

イヴァン・ブラギンスキ

イヴァン!

本田菊

……え?

イヴァン・ブラギンスキ

僕、イヴァン・ブラギンスキ......イヴァンって、呼んで.....

なにそれ、かわゆ

本田菊

.....ええ。わかりました。イヴァンさん

そう言って私は保健室の扉を閉めました。

胸をドキンドキンと高ならせながら。

早く、フェリシアーノくんに伝えたくて仕方ない胸をおさえて。

loading

この作品はいかがでしたか?

366

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚