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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

私はどこにでもいる普通の大学生…

のはずだった。

ある日交通事故に遭ってしまって

目がほとんど見えないくらいまで視力が落ちた。

全く見えないわけではないけど眼鏡やコンタクトではどうにもならないくらい薄れる視界が広がる

当然のように彼氏に振られ。

幼い頃からの幼なじみ以外の友達はみんな私から離れていった。

大学をなんとか卒業してからは就職できるはずもなく、昔から好きだった花を売る仕事をした。

そんな時の出来事だった。

長尾謙杜

ごめんなさいっ

○○

あっ!

○○

こちらこそ、ごめんなさい

長尾謙杜

全然前見てなくて…
怪我とかしてませんか?

○○

私の方こそ見えなくて…
ごめんなさい

○○

全然大丈夫です、!

長尾謙杜

良かった、

長尾謙杜

お花屋さん、ですか?

○○

はい!

長尾謙杜

綺麗ですね

○○

ありがとうございます…

○○

ひとつ、いりますか?

長尾謙杜

いいんですか!

○○

はい、お詫び程度に…

長尾謙杜

いやいや、そんな…

長尾謙杜


遠慮なくいただきます、

○○

どうぞ…

長尾謙杜

ありがとうございます…

長尾謙杜

綺麗なオレンジ色ですね

長尾謙杜

今日の空をそのままお花に閉じ込めたみたい。

○○

綺麗ですよね、私も好きなんです

○○

カーネーションとガーベラの花束です、気に入って貰えたら嬉しい…

長尾謙杜

すごく気に入りました

○○

良かった…
何だか気が合いそうですね

長尾謙杜

ふふ、そうかもしれないです

長尾謙杜

話の続きは、また会えたら。

長尾謙杜

じゃあ僕はこの辺りで。

○○

ありがとうございました、!

彼がまた来てくれる確証は無かったから 「またお越しください」とは言えなかった。

一瞬の出来事だった。

それでも夢のような時間。

また会えたらいいな、

また話せたらいいな、なんて

何の希望も無かったはずの人生が少し色づいた。

❤️💬🤲🏻⸒⸒

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