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命の灯火

命の灯火

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命の灯火

♥

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2018年12月27日

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五夏〜!!

五夏

いまいくよー!

ブルルルル

今日は、海に行くのよ!楽しみねー!

五夏

うん!僕すっごい楽しみ!!

よーし!張り切って運転するぞー!

五夏

おー!ハハハハハ!!

(良かった……五夏に笑顔が戻ってきて…)

私の夫は、一年前に交通事故で亡くなった。

その時は、私と五夏、夫の三人でキャンプをする予定だった。

夫が亡くなったのは突然のことだった。

赤信号で止まっている時、いきなり車が突っ込んできた。

後ろの席に座っていた私達は、重傷まではいかなかったが…。

運転していた夫は、車が突っ込んできた衝撃で頭を強く打ち、亡くなってしまった。

その時のショックと、パニックで私と五夏は泣き崩れた。

その時、五夏が変なことを言い出した…。

五夏

僕の頭と、お父さんの頭を交換こすれば…

五夏

お父さんは…生き返るのかな……?ね……?お母さん

ゾクッ

その時の五夏の目は、本気だった。

だから、私は、本気で止めた。

五夏は、私の方を見て…

五夏

お母さんが、大怪我したら、僕の物と交換こしてね…?

五夏

約束だから…

はっきり、それ以降の記憶は、ほとんどなく…

ただただ、恐怖を感じていた。

五夏

…………ねぇ、お母さん?

ん?な、何?

五夏

お父さんは……帰ってこないの?

え…えぇ…!?

五夏

だって………お父さん……

五夏

頭を交換こすれば、生きて帰ってくるよね?

……は?

五夏

僕の……

五夏

僕の……

や、やめなさい!!!!

何度言ったらわかるわけ!?

お父さんは、死んだのよ!!!

五夏

え…

死・ん・だ・の・よ・!!!!!!!!

もう……帰ってこないの……

五夏

頭を…

あぁ………そっか………そうね……

あんたが、あの時お父さんの頭と、交換してれば!!!!!!

お父さんは、生きてたかもしれないわね!!!!!

…………もう……そういう事にしておいて……。

五夏

やっぱり………

五夏

あの時………僕は…

五夏

ブツブツ

え?なんて言った?

五夏

〜〜〜〜!!!!

え?何?聞こえな……

ビビーーー!!

ガッシャーーーーン

ぐはっ

バーン

はぁ……あ……あ……

五夏

お母さん?

あ……あ………五夏?怪我………なかった………?

五夏

うん……お母さんは……?

痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い

五夏

腸が………出てる……。

や……やめ………

五夏

フフッ………お母さん……

五夏

僕、お母さんに死んでほしくないの……

五夏

さっきお母さん言ってたよね………?

五夏

お父さんの頭と交換こしていれば…

五夏

お父さんは、生きてたかもしれないって………

五夏

だから僕ね……

五夏

もう………家族が死ぬのは、嫌なんだ……お母さんが……

五夏

お母さんが死ぬのは………もっと嫌なんだ……だからね…?

あ………あんた……その包丁………な……に……

五夏

ごめんね…でも、お母さんが生きていられるなら…僕…

グサッ

ピシャッ

い………あ………あ……

グサッグサッグサッグサッグサッ

五夏

は………ははは………

あ………あ……

五夏

僕の物と……交換…………こ……

五夏

だ………………から………。

あ……あ…

五夏

お母さん…………

五夏

生きて……………

五夏

ごめんね………あの時……

五夏

死んだのがぼくじゃなく………て……

五夏

大好き……………だよ………

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