高圧的な河合こと【ベテラン】と、その河合を睨み続けている千早。
自ら前に出て、彼女の盾となった一里之であるが、正直なところ今にも河合が殴りかかってくるように思て、膝が若干震えていた。
河合
河合
河合
千早
千早
一里之
火に油を注ぐかのような返答しかしない千早に、一里之は身の危険を感じる。
世の中、残念なことに話が通じない人というのは存在する。
――そもそも、相手が動物を殺して喜んでいるような人間ならば、話して分かりたいとも思わないし、本音を言えば関わりたくない。
千早
千早
千早
千早
千早
千早
河合
千早
千早
河合
千早
一里之
河合
河合
千早
千早
千早
千早
河合
千早
千早
千早
千早の言葉に【ベテラン】のほうの河合は表情を濁らせる。
一里之は勇気を振り絞って、一歩前へ踏み出した。
千早
千早
要
千早
千早
千早
アイク
藍華
千早
千早
千早
千早
千早
夕方の学校。
大きな夕日が、ゆっくりと沈んで行く。
その逢魔時ごとく静寂に、河合の笑い声が響いた。
河合
河合
河合
河合
千早
河合
河合
河合
河合
次の言葉は聞けなかった。
なぜなら、アイクの飛び蹴りが、見事なまでに河合の顔面を捉えていたから。
アイク
アイク
愛
藍華
アイクの一撃でノックダウンした河合。
もう1人のほうの河合が呟く。
河合
河合
一里之
千早は片手を挙げた状態で固まっていた。
千早
ぼそりと漏らすと、その手をゆっくりと下げた。
河合
河合
アイク
アイク
事件は収束しようとしてる。
そんな最中、千早がスマホを取り出した。
千早
どこかから電話がかかって来たようで、電話を切った千早は小さく吐息を漏らした。
要
要
電話を切った千早は、もう一度小さく吐息を漏らし――。
千早
彼女の瞳に涙が滲んでいるのを見た一里之は、気づかれないようにそっと目をそらしたのであった。
千早
斑目
斑目
千早
千早
千早はカウンターでくつろぐ黒猫を抱きかかえると、彼に頬擦りをするのだった。
僕の独白③
どうだった?
これが僕と千早の出会い。
きっと千早がいなかったら、今の僕はいないのだろうし、こうして一緒にいることもないだろう。
あの事件では嫌な思いもしたけど、結果的には良かったんじゃないかとも思うんだ。
――こうして、千早と一緒に暮らせるようになったわけだし。
もう僕が誰か分かるよね?
そう、僕は猫屋敷古物商店の看板猫。
黒猫のチョピだ。
―惨殺アイちゃん参上 完―
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