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#奇病
🍊月影紫音🍊
56
1,194
#恋愛?
Maimia
63
#廃校past complex
ユメミリ@胃腸炎
70
注意!!!!!
一応センシティブかけてるけど、今回結構ヤバいかも!
暴力とか…そこら辺がある!!!
一応途中からセンシティブはない話に戻るから…センシティブ無理!って人は
一気に炎のシーンまで飛ばして、炎の背景が通り過ぎたらそっから読んでほしい!!
炎のシーンまではきつい人もいるかもだし、一応忠告!
いい?読むのは炎の背景の次のシーンからね!炎のシーンと、それより前のシーンは読みたくない人読まなくていいから!!
じゃあ物語をお楽しみください!
フェアラート
フェアラート
フェアラートは、ぽつり、ぽつりと語りだした
声には先程までの威圧感はなく、ただの幼い少女のような声色をしていた
私は孤独だった
お父さん、お母さん、そして…天使病になった妹
妹の事、最初は好きだった
可愛くて、いじらしくて、とても無邪気で
ずっと、ずっと大切にしてあげたいと思ってた
だけれど…そんなことは無理だった
妹が奇病を発症してしまってから、私たちの運命の歯車は狂い出してしまった
両親は妹を崇拝して…私のことを除け者のように扱って…
暴力まで振ってきて…
妹は…最初は助けてくれた
だけれど、染まりやすい性格だったから…すぐに親の洗脳にかかった
お姉ちゃんは穢らわしい存在だから関わるのは辞めなさい
貴方は特別な子だから、特別じゃない子と話すのは辞めなさい
学校に行くのはやめなさい
なんてことを言っていた
だから妹の心はどんどん汚れていって…天使の見た目とは裏腹に、腹黒い悪魔のような心になってしまった
私を見る目つきも変わった
どうして…歯車は狂ってしまったのだろう
私は…
私も…!
親に愛されたかった
うちの親は裕福だったから…家の少し離れたところに教会を建てた
そして妹、ソマンを神として崇めた
ソマン
お母さん
お父さん
サリン
とても汚い言葉
聞くだけで耳が穢れるような感覚にも陥った
サリン
私の呟きはアイツラには聞こえなかったみたい
何もなかったかのように信仰を続けていた
私はね、信仰者が増えないと思っていたの
親の自己満足で作られた偽りの宗教だから
だけれど
信仰者はどんどん増えていった
日が経つたびにどんどん人が増えていき、一ヶ月も経つ頃には教会の椅子が満席になるくらいにまで増えていた
ソマンを神と崇めて
サリン
私は何故そんな事をするのか分からなかった
最初は親に強制的に連れて行かれてソマンを崇めるフリをしていたけれど、数回も行くうちに私は反抗するようになった
だって…こんな気持ち悪いことやる意味ないよね?
そんな私を軽蔑の目で見つめる両親
ゴミを見るような目、でもそんなこと私には関係ない
私の言うことを聞いてくれない奴らの言うことをなぜ私が聞かないといけないの
ってたくさん反抗してやった
お母さん
お父さん
サリン
お父さん
サリン
お父さん
お父さんが怒鳴る
その顔も気持ち悪い
サリン
私は教会から逃げるように出たことを覚えてる
サリン
サリン
サリン
サリン
自分についた痣を冷やしながら涙を流す
わずか10歳の時の私には耐え難い苦痛だった
今の私からみたら…親は妹には精神的暴力、私には肉体的暴力をしているって思うな
ソマンの心なんて知ったこっちゃないけれど…神として崇められて、自由を奪われるのは少なからずストレスなんじゃないか?
それはきっと精神的暴力に入ると思う
親は何があって狂ってしまったのか未だに分からない
でももう…居なくなったから関係ないよね?
サリン
サリン
サリン
私には友達も居なかった
だって…学校に行かせてくれなかったもん
妹も、私もそこだけは一緒だった
理由は違うけれどね
それから数年後…私はある事件を起こした
私は我慢ができなかった
ソマンだけが愛されてるのも、両親があんなんになってるのも
まずはお母さんをガラス瓶で一発
サリン
お母さんは声もあげる暇もなく死んでいった
その次、お父さんを狙った
この時の時間帯は夜だったから、家族みんな寝てたんだよね
心臓をナイフで一刺し
お父さん
お父さん
お父さんはそう言ってから息を引き取った
ナイフは心臓に刺さったまま
サリン
私は今でも人間の体を殴り、刺した感覚を覚えている
大人になってから人を殺してきた感覚よりも…幼い時に人を殺した感覚のほうが、より身にこびり付いている
サリン
サリン
私は狂ったように笑い、涙を流した
サリン
サリン
私はソマンの部屋に行った
ソマンは豪華な部屋に寝かせられていた
それもまた腹立たしい
天使の羽がそこら中に舞っていた
サリン
部屋に入って、気づいた
まだソマンは起きていた
そして、バチッと目が合ってしまった
今ではすっかり濁りきった、お世辞にも綺麗とは言えない色の瞳でこちらを見つめてくる
ソマン
サリン
ソマン
サリン
ドクン、
心臓が音を立ててはねた
なぜ分かったのだろうか。私の服にも顔にも血は付いていないし、親を殺す時大きな悲鳴はでなかったはずだ
なのになぜ…
ソマン
ソマン
ソマン
今にも壊れてしまいそうな笑みを浮かべるソマン
私は、誰のせいでこんなこと…!と、怒鳴りそうになったが、ソマンのすべてを諦めたような顔を見てその言葉は引っ込んだ
そして…
ソマン
ソマン
ソマン
ソマン
ソマン
ソマン
久しぶりにしたソマンとの会話
そして、初めて聞いたソマンの本音
なぜか私の胸はチクチクと痛んだ
サリン
ソマン
ソマン
サリン
妹は今だいたい10歳くらいだろうか
だけれど抗えない運命に絶望していて…何処か悟ったような考え方をしているところを見ると、年相応に思えない
わずか10歳の女の子が、世界に絶望しているのだ
それほどまでに親は私たちを狂わせてしまった
ソマン
サリン
ソマン
サリン
突然、ソマンから謝られた
こんなこと奇病を発症してから一度もなかったのに
ソマン
ソマン
サリン
サリン
ソマン
ソマン
ソマンは俯く
しかし、やがて再びサリンの方を見て、口を開いた
ソマン
ソマン
ソマン
サリン
縄を持つ手が震える
だけれど私には覚悟があった
両親を殺した
だからもう、引き下がれない
逃げることなんて…できないんだ
サリン
私はゆっくりと、ソマンに近づいて、細くて白い首に縄をかけていく
ソマン
ソマン
ソマン
ぎゅっっっ
ドサッ
小さな天使は、羽根の絨毯のうえに倒れた
羽根がふわっと舞い、その光景が神秘的、そう私に思わせた
サリン
サリン
部屋には耐え難い沈黙と、私の震える吐息だけが聞こえた
ソマンは救われることを願っていた
サリン
まるでソマンに寄ってたかって崇めまくるあの人たちのように
ソマンも、神様に願っていた
救ってください、と
サリン
サリン
私はソマンを担ぎ上げ、荷台に乗せた
そこにはもちろん、親も乗せて
山へ荷台を持っていき、奥まで進んでいったところで足を止めた
そして持ってきた油とマッチで、荷台に火をつける
パチパチ…炎が燃え上がる
そして空気中の酸素と交わり、火の勢いを増してどんどん燃え上がる
忌々しかった家族が、目の前で燃えてゆく
サリン
サリン
死体が完全に燃えるのを待たないでそそくさと私は家に帰っていった
私以外誰もいない部屋
一切生活感がなく、ただそこに空間があるだけのように感じられる
サリン
私はもう人生を終えてもよかった
やりたいことは成し遂げたし、後悔もない
お金はたくさんあるけれど、私にはもうしたい事はなかった
しかも私は罪人
明るい未来なんてなかったから
ただ自殺する勇気はなくて…死人のように引きこもって過ごした
いつの頃だっけ、
私は、もう本当にこの世界にいたくなくて、家を飛びだして、彷徨った
すぐに夜になって、私は疲れてベンチに座っていた
お腹も空いたし、頭も痛い
もうそろそろあっちからお迎えが来るんじゃないかって、そう期待してた
だけれど…お迎えに来たのはあっちの世界の人じゃなかった
?
私は顔を上げた
そこには優しそうな男性が立っていて、私を心配そうに見ていた
後にこの人は…私の先生となる人だった
先生
サリン
先生は驚くことに、私が考えてること全部当ててみせた
奇病を憎んでいること、私が消えようとしてること、そして、こんな世界に絶望してること
先生
先生
先生
先生
サリン
私はもう何もしたくなかった
だけれど、私が今望んでる…奇病を根絶やしにする、っていうことが彼の手伝いならば、やってやってもいい
生きがいができた気がした
もしこの話が嘘でも別にどうでもいい
殺されるならば抵抗はしないし、本当の話ならば私は喜んで協力する
そんな考えを持っていた
先生
先生
彼は手を差し伸べてきた
はたから見たら怪しい光景で、きっとその人物も怪しい人だろうけれど
私にとってはメシア(救世主)に思えた
サリン
私は彼の手を、そっと取った
先生
先生
サリン
先生
先生
サリン
私は先生について行った
彼の手は温かくて…なんだか昔を思い出してしまったのはここだけの話
彼の話は嘘じゃなかった
本当に、奇病を根絶やしにしようとしてた人だった
その場には何人も人がいて、私より年上の人もいればまだ小さい子供もいた
だけどみんな共通しているのは…奇病を憎んでいること
それだけは私でも分かった
みんなも、世界に絶望していた
この、奇病がある世界に
先生
先生
先生
先生
先生
彼は親切な人で、みんなに居場所をくれた
新たな名前も彼からもらった
私はフェアラート
裏切り者、という意味の言葉
私にはぴったりだ
この名前を使ってたくさんの人を裏切ってきた
潜入任務も多くこなしたし、たくさん人を殺めてきた
患者も、先生も…
ずっと、ずっとそれの繰り返し
どこかで、私のしてることは本当に正しいのか、と思うこともあった
だけどもう引き返せない
これが私の運命だったから…………
フェアラート
フェアラートは過去の話を語り終えた
それを話している時の彼女はなんだか…幼い少女の面影があったのは気のせいだろうか
すまない先生
Mr.赤ちゃん(怪力病)
Mr.ブラック
Mr.バナナ
ノエル
ノエル
フェアラート
フェアラートは悲しそうに目を伏せる
フェアラート
フェアラート
フェアラート
フェアラート
フェアラート
フェアラート
すまない先生
Mr.レッド(発火病)
この場には重苦しい空気が漂っている
誰も口を開かない…いや、開けない
一概に彼女が悪いとは言えないから
彼女をここまで狂わせた事があったから
だから…大丈夫だよ、悪くないよ、と彼女に慰めの言葉をかけることはできないし
あなたが全て悪い、という事も出来ない
だから…沈黙が流れる
Mr.ブラック
その沈黙をブラックのため息が破った
Mr.ブラック
Mr.ブラック
フェアラート
Mr.ブラック
Mr.ブラック
Mr.ブラック
フェアラート
Mr.ブラック
Mr.ブラック
フェアラート
フェアラートは何も言わない
それはきっと自分の罪を分かっているから
地獄に落ちるのが当然のことをしたから
フェアラート
フェアラート
フェアラートはそう言い切った
ピクシー(蝶々病)
Mr.ブラック
ピクシーがブラックに駆け寄る
ピクシー(蝶々病)
ピクシー(蝶々病)
ピクシー(蝶々病)
ピクシー(蝶々病)
ピクシー(蝶々病)
フェアラート
フェアラートの目が驚きで見開かれる
こんな事をした自分にもそう庇ってくれるのか、と
Mr.ブラック
Mr.ブラック
ピクシー(蝶々病)
フェアラート
フェアラート
フェアラート
フェアラート
ピクシー(蝶々病)
Mr.ブラック
ブラックの足元から影が伸びる
地獄に送る準備をしているようだ
すまない先生
今まで状況を静かに見ていたすまない先生が声を上げ、彼女の名前を呼んだ
サリン先生は振り返った
フェアラート
すまない先生
すまない先生
フェアラート
すまない先生
すまない先生
フェアラート
サリン先生が小さく息を呑む音が聞こえた
すまない先生
すまない先生
すまない先生
すまない先生
フェアラート
ふふっ、とサリン先生は笑う
バカね、貴方はと言いたげな顔で
フェアラート
すまない先生
フェアラート
フェアラート
フェアラート
フェアラート
フェアラート
フェアラート
フェアラート
ブラックの影が彼女を半分まで包み込む
フェアラート
すまない先生
そして、9割以上が闇に包まれる
サリン先生
サリン先生
そういい終えたと同時、サリン先生は闇に包まれ、ここから消えた
サリン先生!!
何人かが彼女を呼ぶ声が聞こえた
きっと…彼らも同じで、ここでサリン先生と話している時間が楽しかったのだろう
どんなに酷いことをされても、思い出は厄介だ
対象を失ったときに、とても悲しくなるのだから
コメント
7件
悪魔になったブラックが、フェアラートにも確かに悲しい過去があろうと悪魔として毅然とした態度だったのがカッコイイです。 フェアラートが地獄で罪を償って救われて欲しいですね。元はと言えば妹の奇病にたいして何も理解せず狂った親が悪いと思います。本当に夢羽さんの物語素晴らしいです。
悲しくも切ないお話だったな…確か第六話らへんの話が似たような内容だったと思うんだよね…サリン先生の過去だったんだ… 幼少期に何かあると大人になってからもずっと残り続けるからね…その時に道に大それたことが起きてたら… 許せないけど救われるといいなぁ…妹と一緒に… クソみたいな宗教にいない神様ぁぁぁ!!!光を下さーい!! 毎度最高のお話ありがとう✨
わあ…すっごい惹き込まれちゃった…。 フェアラートとは私は絶対に許さない… だけどサリン先生はすっごいいい先生だった。私は大好きだった!!