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木場

樋口にバイト先の住所を聞いておいてよかった……

木場

口裏を合わせて早退してきたは良いものの

木場

場所がわからない、んじゃあ途方に暮れるところだった

峯崎

「やばい」って、やっぱり危ない目に遭ってるって事だよね……

岡野

こんな傘が武器になるかわかんねえけど

岡野

刃物を叩き落とす位は出来そうか……?

岡野

俺が前に立つからな

木場

ああ、助かる

木場

運動部のお前の方が、俺ら二人より遥かに機敏だから

峯崎

じゃあ、インターホン押すよ……?

ピーンポーン

ピーンポーン

樋口

樋口

はいはーい、どちら様……

樋口

って、皆んなじゃん

樋口

どったの?

木場

「どったの?」じゃねえよ、何やってんだ!!

木場

「ヤバい」って何のことだよ!

樋口

ちょ、大きな声出さないでよ

樋口

びっくりするなー、もーー

木場

堂々とサボった挙句そんな呑気な事言うな

樋口

え、今日学校だったの?

樋口

あーごめん、バイト尽しで曜日感覚無くなってるわー

峯崎

仁香ちゃん、しっかりしてよ……

ダンテの母

ダンテの母

あら仁香さん、お友達?

ダンテの母

そこの傘を構えてる人は一体……?

岡野

え、まあこれは……

岡野

何でもないっす、へへ

峯崎

えっと、仁香ちゃんが私たちにLIMEをしてきたんですけれど

峯崎

それを私たちが、何かトラブルに巻き込まれたのかって勘違いしちゃって

峯崎

騒いでしまってごめんなさい

ダンテの母

あらあら、そうだったの

ダンテの母

あ、せっかくだからご飯食べて行かない?

ダンテの母

いつも仁香ちゃんにはお世話になってるし

ダンテの母

大勢の人がいた方が息子も喜ぶと思うし、食べて行って!

樋口

そうそう!

樋口

ダンテくんママもダンテくんパパもヤバいくらい優しいからさ

樋口

皆んなもダンテくんに会わせたいしさ!

木場

(ヤバい、ってそう言うことかよ……)

ダンテの母

はい、どうぞ

ダンテの母

たくさん食べてね!

樋口

うわーい、ダンテママのご飯だ!

樋口

いただきまーす!

ダンテ

……いただきます

木場

まあ、折角の好意だし……

木場

いただきます

峯崎

い、いただきます

岡野

ゴチになりまっす!

樋口

ダンテ

木場

峯崎

岡野

木場

……?

木場

(何だこれ、ほとんど味がしないじゃないか)

峯崎

(塩味が全くない……)

岡野

すいません、塩もらえますか?

峯崎

お、岡野くん!

峯崎

そんなはっきり言ったら……

ダンテの母

あら、お口に合わなかった?

樋口

このウチ、めっちゃ健康志向で

樋口

素材の味を楽しむ系な食事なんだよね、基本

ダンテの母

特に塩なんて以ての外

ダンテの母

あんなもの万病の素よ!

ダンテの母

忌々しくてこの家にも持ち込んで欲しくないわ!

ダンテの母

……ごめんなさいね取り乱して

ダンテの母

ダンテの健康を考えると、つい

ダンテの母

勿体無いし、包んで持って帰られるようにしましょうか

峯崎

あ、ありがとうございます……

岡野

でも、料理自体は嬉しいっす!

岡野

こんな豪華なご飯久しぶりっす!

ダンテの母

そんなに褒めてくれるなんて、照れちゃうわ

木場

……

木場

ありがとうございます

木場

そろそろ時間も遅いし、みんな帰るぞ

ダンテの母

はーい、今日はありがとうね

ダンテの母

またいつでもおいで!

ダンテの母

仁香ちゃんのお友達は大歓迎よ!

樋口

あ、私はまだ残らなきゃ

樋口

みんな、また明日ねー!

ダンテの父

やれやれ、ただいま

ダンテの母

お帰りなさい、あなた

ダンテ

……おかえり

樋口

あ!ダンテパパ!

樋口

お邪魔してます!

ダンテの父

ああ、今日は夕方も樋口さんがいる日か

ダンテの父

すっかりこのうちの人間みたいになってるな、はは

ダンテの父

ダンテの父

っと、そうだコレ

ダンテの父

客先からお中元で貰ったんだけれど

ダンテの父

ウチって塩辛いものは食べないだろ?

ダンテの父

代わりに貰って帰ってくれないか?

樋口

え?いいんですか?

樋口

やったー、ウナギだー!

ダンテの母

ああ、私も仁香ちゃんに渡すものがあるんだったわ

ダンテの母

ダンテの母

はいこれ、ブレスレット

ダンテの母

元々は私が受け継いだ物だけど

ダンテの母

母には悪いけれど、こんなギラギラしたものは趣味じゃなくって

ダンテの母

ボーナス代わりに仁香ちゃんにあげる

ダンテの母

古い物だし、趣味に合わないなら売ってもらっても構わないから

樋口

え、いいんですかこんな高そうなもの

樋口

なんか恐縮しちゃう

ダンテの母

うん、いつもダンテの事を見てもらってるし

ダンテの母

優しいから好きって、ダンテも懐いてるみたいだし

ダンテの母

なんなら「お姉ちゃんになってもらいたい」って言ってるくらいよ

樋口

あ、あはは……

……なんだろう、こう外堀を埋められていってる気がするのは。

私が遠慮してるのも構わずに

何でもかんでもくれようとするのも

こう連続すると気持ち悪くなる。

ダンテの母

あ、今日も泊まって行くでしょう?

ダンテの母

パジャマも夕べ着てた分、もう乾いてるわよ

樋口

え、ちょっと

樋口

あまり連続すぎるのも親に悪いし……

ダンテの母

……

ダンテの母

そうね、仁香ちゃんにも

ダンテの母

「まだ他の」お父さんとお母さんがいるもんね

ダンテ

……ママ

ダンテの母

……え

ダンテの母

やだ、何言ってるんだろう私ってば

ダンテの母

妄想が口から出ちゃった、なんてね

樋口

……はは、冗談きついよダンテママ

樋口

じゃあそろそろ帰ります

樋口

お邪魔しましたー!

岡野

……おい、智樹!

岡野

智樹ってば!!

岡野

何でずっとムスッてしてんだよ!

木場

……これ……

ネチョ

峯崎

……ひっ……

岡野

どうしたんだよ、その手のベタベタ……

木場

……あの家の椅子に付いてた

木場

ざっと家の中を見てみたが

木場

どこも小綺麗で、衛生に無頓着な家とも思えない

木場

それなのに、何でこんな粘液が民家の家具にくっついてたんだろうな?

木場

本当にあの家は「ヤバい」かもな

木場

樋口の事、まだ気が抜けないぞ

樋口

……はあ、やっと帰れた

樋口

今日もおとんとおかんからどやされるかもな……

樋口

(でも、あの家の人たち最近おかしい気がする)

樋口

(この前泊まった時だって)

樋口

(お風呂の時でも「湯加減どう?」って何度もお風呂覗いてくるし)

樋口

(お風呂から出た時も、着替えとか歯磨きのコップとか)

樋口

(歯ブラシなんてわざわざ歯磨き粉つけた状態で手渡ししてきて)

樋口

(何と言うか、距離感がバグってる)

樋口

(まるで私が小さい子供かって感じ)

樋口

(そもそも、最初から「入るな」って口酸っぱく言われてた)

樋口

(「あの部屋」も相当気味悪いし)

樋口

(……でも、お金は貰えるんだよね)

樋口

(一回莉子達にユミバ奢ってやった時)

樋口

(相当面食らってたの、今でも忘れられない)

樋口

……

樋口

ま、そろそろ潮時かもな

樋口

良い感じにフェードアウトできそうな言い訳、考えとこうかな

子供部屋の中、ダンテの母親は座って自分の息子を抱きしめ、その頭を撫でる。

ダンテ

……

ダンテの母

うん、うん、分かってる

ダンテ

……

ダンテの母

お姉ちゃんが欲しいのよね?

ダンテの母

それも「もう少し歳の近いお姉ちゃん」が

ダンテ

……

ダンテの母

……なら

ダンテの母

「ポチ」にその事も頼みましょう

おいでませ理想郷

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