渋谷大
渋谷大
自信たっぷりに言い放った言葉に、それは動揺を見せていた
???
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渋谷大
男の声を無視する形で、渋谷は眞珠に対してのみ話しかける
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
???
???
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渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
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渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
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まるで大きく脈打つように、ソレの体が瞬間的に膨らむ
それがまるで、嘔吐を間近にした猫の背のように
ずくんずくんと衝撃を以て繰り返されるのを目にし
渋谷は静かに、片手を差し出して問いかけた
渋谷大
棘のように四方に伸びた一つの腕が、その手を取るように触れる
???
とたん、ソレは見上げるほど大きく膨れ上がり、ばつんと弾けた
飛び散った黒い粘体は、地に落ちるまでにサラサラと崩れ消えていく
中には苦悶や無念の声を上げる欠片もあったが
やはりそれらも、時を置かずその声を消していった
そして
渋谷大
渋田の手を取ったその腕の根本に、白い少女が腕を掲げたまま
夢うつつに、目を閉じて立っていた
渋谷眞珠
小さな呟きが漏れたとたん、その霊体は崩れるように倒れていく
咄嗟に地面を蹴り、落ちていくその指先に触れて
引き寄せ、土から庇うように抱き止めた
渋谷大
おそるおそる声をかければ、まぶたが震える
固唾を飲んで見守る中
やがて青い目が開き、眞珠の頬は綻ぶように和らいだ
渋谷眞珠
まるで寝起きの、掠れた声だった
それを泣き笑いのように受け止め、渋谷もまた、掠れた声で口を開く
渋谷大
わななきそうになる口元を必死に戒め、ようやく言葉になる
それをやはり目元を緩めて見、眞珠は渋谷の髪に手を伸ばした
渋谷眞珠
渋谷眞珠
渋谷眞珠
渋谷眞珠
渋谷眞珠
渋谷大
柔らかな声色での謝罪に、たまらず涙が浮かぶ
それでも溢さないよう一度奥歯を噛みしめ
渋谷大
子どものように、笑って見せた
そんな再会に割り入るように、濁った呻きが空気を震わせる
伊芳臣
伊芳臣
はじけ飛んだはずの黒い粘体
その中心地だった場所にうずくまっていたのは一人の男だった
霊体のそこかしこから黒い煙状のものを吹き出し
四散していく粘体の欠片を掻き集めようと蠢いている
伊芳臣
伊芳臣
伊芳臣
伊芳臣
伊芳臣
伊芳臣
伊芳臣
伊芳臣
伊芳臣
伊芳臣
掻き集めた粘体の欠片をむりやり吸収し
それでも散逸しようとするものを押し込める姿はいっそ哀れに見える
身の内からあふれ出る粘体がまるで吐血や黒い涙のように流れていた
それを憐憫とも嫌悪ともつかない表情で見つめた渋谷が口を開く
渋谷大
伊芳臣
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
伊芳臣
伊芳臣
伊芳臣
伊芳臣
伊芳臣
伊芳臣
伊芳臣
伊芳臣
顔面を伝う粘体をすべて拭い、乱暴に飲み下す
これまでひたすらに得体の知れないナニかとしか言えなかったソレが
はっきりと吐き気すら催す汚臭を放って立っていた
色摩猛
色摩猛
色摩猛
久留間悟
久留間悟
本田芙蓉
渋谷大
本田芙蓉
本田芙蓉
皺だらけの手を眞珠に触れないまま、指先の向きで案内する
覚醒したばかりで状況を飲み込めていないためか
それとも見知らぬ老人によって弟から引き離される不安からか
困惑した表情で思案する眞珠に対し、渋谷は笑顔で応えた
渋谷大
渋谷大
渋谷眞珠
不安げではあるものの、渋谷の意思を汲んだ様子で眞珠が背を向ける
それを安堵した表情で見送り、渋谷は改めて
今や汚臭の塊に成り果てた芳臣に向き合った
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
それは静かな声だった
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
コメント
16件
敵にもちょっと同情しちゃうけど、やっぱり行き過ぎた承認欲求は身を滅ぼしかねないんですよね…… そしてお姉ちゃんがちゃんと帰ってきてくれて嬉しいです…!もうやりとり1つ1つが泣けてくる…!! 次回も楽しみにしてます!!
カタヅケ屋に出会えて良かったです……!! 言うのはまだちょっと早かったかもしれません😅 砂守の声とともに、眞珠さんの声が聞こえてくる演出が本当に素敵でした 渋谷さんとの久しぶりの対面で、眞珠さんが「こんなに大きくなったの」と言うところがもう、本当は二人が再会できて嬉しい気持ちになるはずなのに、切ないやら悲しいやらで胸がいっぱいになってしまいました