倉庫内には汚臭が広がりつつあった。
ゆうとは穏やかに立つ。
それを渋谷は愕然とした顔で見て
久留間は眉間を寄せて睨み据えていた。
苔原ひでと
苔原ひでと
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
久留間悟
久留間悟
久留間悟
渋谷大
久留間悟
渋谷大
久留間悟
久留間悟
久留間悟
久留間悟
久留間悟
久留間悟
渋谷大
渋谷大
久留間悟
久留間悟
久留間悟
久留間悟
久留間悟
苔原ひでと
苔原ひでと
苔原ひでと
苔原ひでと
苔原ひでと
苔原ひでと
渋谷大
渋谷大
苔原ゆうと
苔原ゆうと
苔原ゆうと
苔原ゆうと
苔原ゆうと
ひでとの体が煙のように揺らめき、掻き消える。
冷蔵倉庫内の照明が消え、完全に闇に閉ざされた。
渋谷大
久留間悟
暗闇の中で、突然火花が散る。
苔原ゆうと
苔原ゆうと
久留間悟
久留間悟
久留間悟
ぼんやりと幽かな光が浮かぶ。
歪な円を描いたそれはひでとの周囲で光を放ち
火花を以てゆうとを拒んでいた。
渋谷大
渋谷大
苔原ゆうと
その声は怒りだった。
苔原ゆうと
苔原ゆうと
苔原ゆうと
苔原ゆうと
苔原ゆうと
苔原ゆうと
苔原ゆうと
苔原ゆうと
苔原ゆうと
苔原ゆうと
苔原ひでと
応えたのはひでとだった。
苔原ひでと
苔原ひでと
苔原ひでと
苔原ひでと
苔原ひでと
苔原ひでと
苔原ひでと
渋谷大
渋谷が止めるより早く
荷ほどき用の大きなカッターナイフが
太ももに突き立てられた。
苔原ひでと
生ぬるい鉄の香りが噴出する。
その瞬間、室内の照明が瞬いて明るさが戻った。
渋谷大
だくだくと流れ出る血液は、すでに大きな円を描く。
苔原ひでと
苔原ひでと
苔原ひでと
久留間悟
渋谷大
スマートフォンを手にした久留間に、制止の声を投げる。
一刻を争う状況だが、ゆうとを睨みつけていた。
渋谷大
立ち尽くすゆうとに吐き捨てる。
渋谷大
言葉はひどくはっきりと放たれた。
ゆうとの体は皮膚の変形も治まり、悪臭もなりを潜めている。
それを理解した上で、渋谷はさらに言い募った。
渋谷大
渋谷大
苔原ゆうと
反発する叫びが迸り、
途端、ゆうとの体が結界を超えてひでとに縋りついた。
苔原ゆうと
苔原ゆうと
苔原ゆうと
苔原ゆうと
ひでとの髪を撫でる仕草をしながらも、
ゆうとの手はそれをすり抜けていく。
励ましの言葉がどれ程届いたのか分からない。
やがてひでとは、ゆっくりと目を閉じた。
翌日、カタヅケ屋本舗事務所
久留間悟
久留間悟
ポスト
ポスト
ポスト
本田芙蓉
本田芙蓉
本田芙蓉
本田芙蓉
本田芙蓉
本田芙蓉
本田芙蓉
久留間悟
久留間悟
久留間悟
久留間悟
久留間悟
久留間悟
久留間悟
久留間悟
渋谷大
うつむく渋谷に、本田と久留間が顔を見合わせ、口を閉ざす。
ひでとが救助されたのを見届けてから
ゆうとは泣き笑いで空へ登っていった。
苔原ゆうと
苔原ゆうと
苔原ゆうと
苔原ゆうと
苔原ゆうと
ベッドに横たわった弟を見遣り
顔を歪めたゆうとの言葉が
渋谷の胸にトゲを残していた。
渋谷大
ぼそりと呟き、隠れて目元を拭う。
しかしそんな背中に、ポストが力いっぱい突撃した。
ポスト
渋谷大
渋谷大
ポスト
ポスト
ポスト
渋谷大
渋谷大
渋谷大
ポスト
ポスト
渋谷大
ポスト
ポスト
渋谷大
ポスト
渋谷大
渋谷大
ポスト
事務所の中を走り回り始めた二人に、本田の目元が綻ぶ。
本田芙蓉
久留間悟
久留間悟
久留間悟
久留間悟
久留間悟
久留間悟
本田芙蓉
本田芙蓉
本田芙蓉
久留間悟
久留間悟
久留間悟
本田芙蓉
本田芙蓉
本田芙蓉
久留間悟
久留間悟
渋谷大
渋谷大
ポスト
ポスト
本田芙蓉
本田芙蓉
ポスト
渋谷大
本田芙蓉
本田芙蓉
渋谷大
渋谷大
渋谷大
情けない声が夕空に響く。
宵の明星もまだ見えない頃合い
けれどその空に
小さな星がキラリと流れ落ちた。
コメント
17件
弟を殺 そうとしてまで生きたいって良くないことなのはわかってるのですが、そんな風にはしたのは会社が悪いなぁとか… 私も感情で動きやすいみたいです笑
泣いたァァ…(´;ω;`) なんだよこの神作品みんな読め、みんな読め(大事なことなので2回言いました)