テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

加賀美天馬

俺に彼女・・・

加賀美天馬

俺と涼風さんが・・・

加賀美天馬

まだ信じらんないな

加賀美天馬

なんか夢みたいだよ!

加賀美天馬

まぁ、母さんには
遅くなるなら
連絡しなさいって

加賀美天馬

こっぴどく
怒られちゃったけど

加賀美天馬

ま、いいや!

加賀美天馬

でも、明日から
やっぱ「まひろ」って
呼んだ方がいいのかな?

加賀美天馬

さっきは涼風さんが
天馬って呼んできたから

加賀美天馬

流れでまひろって
呼んだけど

加賀美天馬

やっぱまだ
恥ずかしいなぁ

加賀美天馬

初めての彼女かぁ・・・

加賀美天馬

あ〜まだ
実感わかないなぁ

加賀美天馬

でも、涼風さんに
あんな過去があったなんて

加賀美天馬

辛かったんだろうなぁ

加賀美天馬

涼風さんが危ない!
ホラーだ!なんて

加賀美天馬

自分が恥ずかしいよ

加賀美天馬

人を見かけで
判断するなんて・・・

加賀美天馬

サイテーだよな・・・

加賀美天馬

まぁ!でもこれからは俺が

加賀美天馬

涼風さんの支えに
なってあげればいいんだ!

加賀美天馬

あ!ていうか
連絡先まだ交換
してないじゃん

加賀美天馬

明日教えてもらお♫

鳥丸崇矢

おい!

鳥丸崇矢

どこまで歩かせる気だ?

涼風まひろ

この辺なら
いいかな?

鳥丸崇矢

こんなとこまで
連れてきて

鳥丸崇矢

どういうつもりだ?

涼風まひろ

私と天馬の話を
したいなぁと思ってね

鳥丸崇矢

(また「天馬」か・・)

鳥丸崇矢

さっきも気になったが

鳥丸崇矢

呼び捨てなんて
随分と馴れ馴れしいな?

涼風まひろ

そうかな?

涼風まひろ

だって天馬は
私の彼氏な訳だし

涼風まひろ

彼氏を呼び捨てって
おかしいかな?
普通の事じゃない?

鳥丸崇矢

は?彼氏?

鳥丸崇矢

妄想が激しいな!お前!

涼風まひろ

だって私、天馬に
告白されたもん

鳥丸崇矢

はぁ?

涼風まひろ

多分天馬は
さっきの電話で

涼風まひろ

私と付き合った事を
話したかったんだと思うよ

涼風まひろ

俺に彼女が出来た!

涼風まひろ

って

鳥丸崇矢

天馬が?

涼風まひろ

うん♫

涼風まひろ

私の手を優しく握って

涼風まひろ

私の彼氏になりたいって

涼風まひろ

そう言ってくれた

鳥丸崇矢

まさか・・・

涼風まひろ

嘘だと思うなら
今電話で聞いてみたら?

鳥丸崇矢

・・・・・

涼風まひろ

そんな直ぐに
バレる嘘なんか
つく訳ないじゃん

涼風まひろ

本当だよ!

鳥丸崇矢

・・・・・

鳥丸崇矢

(天馬と涼風が・・)

涼風まひろ

何で悲しそうなの?

鳥丸崇矢

は?

涼風まひろ

なんか恋人を
取られたみたいな

涼風まひろ

そんな顔してるよ?

鳥丸崇矢

はぁ?

鳥丸崇矢

そんな訳ねぇだろ?

涼風まひろ

なら喜べば?

涼風まひろ

「友達」に彼女が
出来たんだよ?

涼風まひろ

こういう時って
喜んであげる
モンなんじゃないの?

鳥丸崇矢

・・・・・

涼風まひろ

友達だったら
喜んであげなよ

涼風まひろ

まぁ、でも・・・

涼風まひろ

天馬をただの
友達だと思ってなくて

涼風まひろ

特別な相手だって
思ってたりしたら

涼風まひろ

素直に喜べないよね

鳥丸崇矢

どういう意味だよ!

涼風まひろ

昨日も聞いたと
思うけど

涼風まひろ

もう一度聞くね?

鳥丸崇矢

・・・・・

涼風まひろ

天馬の事、好き?

鳥丸崇矢

・・・・・

鳥丸崇矢

(俺は・・・)

涼風まひろ

どう?好き?

鳥丸崇矢

・・・・・

鳥丸崇矢

ああ、好きだよ

鳥丸崇矢

ずっと昔から
天馬が好きだったよ

鳥丸崇矢

文句あるか!

涼風まひろ

あはははは
やっぱりだ!

鳥丸崇矢

あ?

涼風まひろ

前々から
そうじゃないかなぁ
って思ってたんだよね

涼風まひろ

やっぱ私の予想は
間違ってなかったね

鳥丸崇矢

き、気づいてたのか?

涼風まひろ

まぁね

涼風まひろ

私の経験上そうじゃ
ないかなって思ってた

鳥丸崇矢

経験上?

涼風まひろ

私ね、人の恋人を
奪うのが何より好きなの

鳥丸崇矢

・・・・・

涼風まひろ

なんていうのかな
背徳感?

涼風まひろ

それがたまらなく
興奮しちゃうの

鳥丸崇矢

て、てめぇ・・・

涼風まひろ

だから私は
「人の物」に敏感でね

涼風まひろ

だから
あ!彼女持ちだ!

涼風まひろ

あ!彼氏持ちだ!

涼風まひろ

絶対この子
好きな子いる!って
分かっちゃうんだよね

涼風まひろ

私の才能かな?ふふふ

鳥丸崇矢

ならお前は俺が
天馬の事を好きだ
って事に気づいて

鳥丸崇矢

それで天馬に近づい
たって事か?

鳥丸崇矢

天馬の事を好きなのは
嘘だって事か?

涼風まひろ

まぁ・・・

涼風まひろ

半々かなぁ・・・

鳥丸崇矢

半々?

涼風まひろ

背徳感が50%

涼風まひろ

天馬への恋心が50%

涼風まひろ

こんな感じ♫

鳥丸崇矢

どういう意味だ?

涼風まひろ

鳥丸くんは天馬から
ラブレターの内容は
全部聞いた?

鳥丸崇矢

いや、全部は・・・

鳥丸崇矢

貰ったって話しか
聞かされてねぇよ

涼風まひろ

私、中学生の頃に
友達の彼氏奪っちゃって

涼風まひろ

それからその子から
恨みを買ってたのね?

鳥丸崇矢

・・・・・

涼風まひろ

そしてその子が高校の
先輩に頼んで

涼風まひろ

私をレ○プさせようと
してたの

鳥丸崇矢

・・・・・

涼風まひろ

そして入学式当日に
その先輩に絡まれて
いたところを

涼風まひろ

天馬が助けてくれたの

鳥丸崇矢

天馬が?

涼風まひろ

たったひとりで
助けに来てくれた

鳥丸崇矢

・・・・・

涼風まひろ

あの時の天馬
格好良かったなぁ

涼風まひろ

それで
好きになったの

涼風まひろ

一目惚れしたの

鳥丸崇矢

(そんな話
初めて聞いたな・・・)

涼風まひろ

さすがの鳥丸くんも
この話は知らなかった
みたいだね?

鳥丸崇矢

・・・・・

涼風まひろ

それから1年間

涼風まひろ

私はずっと
天馬片思いしてた

涼風まひろ

そしてこの前
勇気を出して

涼風まひろ

ラブレターを
出したんだ

鳥丸崇矢

・・・・・

涼風まひろ

その片思いを
している間に

涼風まひろ

鳥丸くんの
存在を知ったの

鳥丸崇矢

・・・・・

涼風まひろ

天馬を見かけると
必ずそこに

涼風まひろ

鳥丸くん!
あなたの姿があった

涼風まひろ

いっつも天馬の横に
まるでひっつき虫みたいに
ピッタリ張り付いてて

鳥丸崇矢

・・・・・

涼風まひろ

それで私・・・
すぐにわかったの

涼風まひろ

この人、天馬の事が
好きなんだなって

鳥丸崇矢

どうして
そう思った?

涼風まひろ

目が違ったの

鳥丸崇矢

目?

涼風まひろ

鳥丸くんが天馬に
向ける目は

涼風まひろ

友達に向ける
目じゃなかった

鳥丸崇矢

・・・・・

涼風まひろ

明らかに好きな相手に
向ける目だった

涼風まひろ

天馬を自分の物にしたい

涼風まひろ

天馬とずっと
終世寄り添ってたい

涼風まひろ

そう思ってる目だった

鳥丸崇矢

・・・・・

涼風まひろ

だから分かったの

涼風まひろ

それがわかって瞬間
私に火がついた!

鳥丸崇矢

火?

涼風まひろ

人のものを奪いたい

涼風まひろ

天馬を私の
物にしたいって

鳥丸崇矢

・・・・・

涼風まひろ

それから二人の
行動パターンを
徹底的に調べた

涼風まひろ

クラスはどこで
どこに住んでるのか

涼風まひろ

通学路はどこか

鳥丸崇矢

(調べられてたのか?)

涼風まひろ

あ!驚いた顔してるね

涼風まひろ

そりゃそうだよ
バレないように
慎重にやったんだから

鳥丸崇矢

・・・・・

涼風まひろ

昨日のお泊まりの
事だって知ってるよ?

鳥丸崇矢

あの時も居たのか?

涼風まひろ

もちろん♫

鳥丸崇矢

まるでストーカーだな!

涼風まひろ

それを鳥丸くんが言う?

鳥丸崇矢

は?どういう意味だよ

涼風まひろ

その前の日

涼風まひろ

鳥丸くん・・・

涼風まひろ

天馬の為に勝手に
上がり込んでたでしょ?

鳥丸崇矢

・・・・・

涼風まひろ

その前の日だってそう

涼風まひろ

まさか知らない
とでも思った?

涼風まひろ

さすがにあれは
引いたなぁ

涼風まひろ

いくら友達だからって

涼風まひろ

やっちゃいけない
事ってあるよね

鳥丸崇矢

ぐ・・・

涼風まひろ

でもいい♫
許してあげる♫

鳥丸崇矢

は?

鳥丸崇矢

なんでお前にそんな事
言われなきゃ
いけねぇんだよ!

涼風まひろ

だって、それは私達が
付き合う前の話でしょ?

涼風まひろ

過去を蒸し返すのは
気分悪いし

涼風まひろ

鳥丸くんだって
良い気分しないだろうし

涼風まひろ

天馬だって嫌なはず

鳥丸崇矢

・・・・・

涼風まひろ

だから私の許可なく
天馬を泊めた事

涼風まひろ

勝手に家に
上がり込んでた事

涼風まひろ

全て許してあげる

涼風まひろ

でも今日からは
駄目だからね?

涼風まひろ

当然だよね

涼風まひろ

だって今、天馬は
私の彼氏なんだから

鳥丸崇矢

・・・・・

涼風まひろ

いくら友達でも
私が許さないから

涼風まひろ

まぁ、でもさぁ

涼風まひろ

天馬からしても
これが一番の幸せだよね

鳥丸崇矢

どういう意味だ?

涼風まひろ

だって男同士の
カップルなんて
普通じゃないし

涼風まひろ

うまく行く訳ないもん

鳥丸崇矢

く・・・

涼風まひろ

やっぱ恋愛は
男と女に限るよね

涼風まひろ

てか、男が好きとか
気持ち悪いし

鳥丸崇矢

てめぇ・・・

涼風まひろ

でもまだ世の中には
そういう風潮あるよね?

涼風まひろ

みんな上辺では
恋愛に性別なんて関係ない

涼風まひろ

好きななった人が
たまたま同性
だっただけ

涼風まひろ

そう言って
取り繕うけど

涼風まひろ

腹の底の底の本音は
まったくの逆

涼風まひろ

「ありえない」「キモい」

涼風まひろ

「理解できない」って

涼風まひろ

そう思ってる

涼風まひろ

それを鳥丸くんは
理解してて

涼風まひろ

普通じゃないって
思ってるからこそ

涼風まひろ

天馬に思いを告げるのを
躊躇ってたんでしょ?

鳥丸崇矢

それは・・・

涼風まひろ

まぁ、天馬は
可愛いし、優しいし

涼風まひろ

好きになる気持ちは
理解できなくもないけど

涼風まひろ

やっぱ男同士はねぇ

鳥丸崇矢

・・・・・

涼風まひろ

まぁ、安心してよ

涼風まひろ

鳥丸くんが天馬を
愛してた分も

涼風まひろ

私が天馬を
愛してあげるから

鳥丸崇矢

・・・・・

涼風まひろ

でもこれは
鳥丸くんにとっても
良い機会じゃない?

涼風まひろ

もう天馬の事は
綺麗さっぱり忘れてさ

涼風まひろ

新しい恋を見つけなよ

涼風まひろ

うん!それが良い!

涼風まひろ

それが互いの
幸せにつながるよ

鳥丸崇矢

(違う・・違う)

鳥丸崇矢

(違う!違う!違う!)

鳥丸崇矢

(そんなんじゃねぇ)

鳥丸崇矢

(天馬が優しいからとか)

鳥丸崇矢

(可愛いからとか)

鳥丸崇矢

(そんな単純な
理由じゃねぇんだよ)

鳥丸崇矢

(天馬は俺の一部なんだ!
俺の支えなんだ!)

鳥丸崇矢

(俺は天馬が居ないと
壊れちまうんだ)

鳥丸崇矢

(何も知らねぇくせに)

鳥丸崇矢

(知ったような口を・・・)

鳥丸崇矢

お前に俺の・・・

その瞬間 崇矢の中で何かが 音を立てて崩壊した

気がつくと崇矢は まひろの首を絞めていた

涼風まひろ

うぐ・・・

鳥丸崇矢

お前が俺の何を
知ってんだ!あ?

鳥丸崇矢

男同士がなんだ?

鳥丸崇矢

そんな事は
わかり切ってる!

鳥丸崇矢

だから今までずっと
悩んできたんだ!

鳥丸崇矢

悩んで悩んで悩んで悩んで

鳥丸崇矢

諦めようとした矢先

鳥丸崇矢

俺たちの周りで
コソコソ動き回って

鳥丸崇矢

俺たちの仲を
掻き乱しやがって!

涼風まひろ

や・・め・・

鳥丸崇矢

俺はこれから先も

鳥丸崇矢

天馬と生きていくんだ!

鳥丸崇矢

手を取り合って
寄り添いながら
生きていくんだ!

鳥丸崇矢

そこにお前は必要ない!

鳥丸崇矢

誰にも邪魔は
させねぇ!

鳥丸崇矢

させてたまるか!

鳥丸崇矢

死ね・・・

涼風まひろ

!!!!!!!

涼風まひろ

(死・・・)

鳥丸崇矢

死ねクソ!

鳥丸崇矢

このまま
絞め殺してやる

涼風まひろ

い・・や・・

鳥丸崇矢

お前を殺して
天馬を取り戻す!

鳥丸崇矢

死ねェェェェェェ

涼風まひろ

やめて!

まひろは思いっきり 崇矢の股間に 膝蹴りを食らわせる

鳥丸崇矢

うぐ・・・

涼風まひろ

はぁ・・はぁ・・

涼風まひろ

狂ってる!

涼風まひろ

お前狂ってるよ!

鳥丸崇矢

う、うるせぇ

鳥丸崇矢

天馬は俺の物だ

鳥丸崇矢

誰にも渡さねぇよ!

涼風まひろ

警察行くから!

鳥丸崇矢

!!!!!!

涼風まひろ

これでお前終わりよ

まひろは危機を感じ その場から一目散に立ち去ろうとする

鳥丸崇矢

待て!

ソレを必死に追いかける崇矢

まひろは必死に 崇矢から逃げ惑う

涼風まひろ

(あんなヤツ
天馬に相応しくない)

涼風まひろ

(天馬は私が絶対に
貰うんだから!!)

涼風まひろ

(あいつを警察に
突き出して)

涼風まひろ

(私が天馬と生きてく)

涼風まひろ

(警察なんて
女の私が涙ながらに)

涼風まひろ

(殺されそうに
なったって訴えれば)

涼風まひろ

(簡単に信じる!)

涼風まひろ

(そうなれば
あいつも終わり!)

涼風まひろ

(詰みよ!)

涼風まひろ

(あんなヤツ一瞬で
社会的に殺してやる)

鳥丸崇矢

待ちやがれ!

涼風まひろ

(馬鹿みたい!)

涼風まひろ

(もう未来なんて無いのに)

涼風まひろ

(お前はこれで終わりよ)

まひろが 大通りに差し掛かった瞬間

けたたましいクラクションが 薄暗い道路に鳴り響く

涼風まひろ

(え・・・)

次の瞬間

まひろは車にはねられ 数メートル宙を舞った

鳥丸崇矢

な・・・・

目の前の状況に困惑する崇矢

すると車から 数名の若者が降りてきた

鳥丸崇矢

やばい・・・

崇矢は即座に 茂みの中に身を隠す

酒臭い若者A

まじかよ・・・

酒臭い若者A

やっちまった・・・

酒臭い若者A

轢いちまったよ

酒臭い若者B

何やってんだよ
馬鹿野郎が!

酒臭い若者A

いや、だって
この女が急に
飛び出してくるから

酒臭い若者A

仕方ねぇだろ?

酒臭い若者A

避けれねぇよ・・

酒臭い若者B

この子・・・
死んでるよ・・・

酒臭い若者B

とりあえず
安全な場所に移動を

酒臭い若者A

バカ!触るな!

酒臭い若者B

はぁ?

酒臭い若者A

触ったら
指紋がつくだろ?

酒臭い若者B

何言ってんだよ!
お前は!

酒臭い若者A

運良く周りに
誰も居ねぇんだ!

酒臭い若者B

まさかお前・・

酒臭い若者A

このまま逃げようぜ

酒臭い若者B

バカ言うなよ!

酒臭い若者A

このままだと俺ら
終わっちまうんだぞ?

酒臭い若者B

なにが俺らだよ!
轢いたのはお前だろ?

酒臭い若者A

はぁ?なんだそれ!
ざけんなよ?

酒臭い若者A

裏切んのか!クソ!

酒臭い若者B

だってよ・・

酒臭い若者A

あー分かったよ

酒臭い若者A

ならお前だけ
ここに居ろよ!

酒臭い若者A

俺だけ逃げるからよ

酒臭い若者B

ふざけんな!

酒臭い若者A

だったら裏切んなよ!
お前も共犯なんだからよ

酒臭い若者B

わかったよ

酒臭い若者A

さ、誰か来ねぇウチに
さっさと逃げんぞ

酒臭い若者B

わ、わかったよ

若者は言い合いの後に 車に舞い戻り その場から立ち去った

涼風まひろ

・・・・・

薄暗い道路には まひろの物言わぬ 屍だけが横たわっていた

崇矢は一連のやり取りを 目撃した後 その場から一目散に逃げた

鳥丸崇矢

(やべぇ・・・)

鳥丸崇矢

(やべぇよ・・・)

鳥丸崇矢

(涼風が死んだ・・・)

鳥丸崇矢

(俺のせいか?)

鳥丸崇矢

(俺があいつの首を
絞めて脅したから・・・)

鳥丸崇矢

(それであいつが
逃げて・・・)

鳥丸崇矢

(いや、違う!殺したのは
車を運転してた
あいつらだ!俺は悪くない)

鳥丸崇矢

(俺は殺してねぇ・・・)

鳥丸崇矢

(けど俺・・・
本気で涼風を
殺そうとしてた)

鳥丸崇矢

(結果的に死んだ理由は
車に轢かれたからだ)

鳥丸崇矢

(けど、あのまま、俺が
涼風の首を絞めてれば)

鳥丸崇矢

(涼風を殺したのは
俺になってた・・・)

鳥丸崇矢

(・・・・・)

鳥丸崇矢

(待てよ・・・)

鳥丸崇矢

(涼風が死んだって事は)

鳥丸崇矢

(天馬が涼風と付き合う事も
なくなるって事だよな?)

鳥丸崇矢

(・・・・・)

鳥丸崇矢

(そうだよな・・・)

鳥丸崇矢

(そうだよ。何で
今まで気づかなかったんだ)

鳥丸崇矢

(こんな簡単な方法が
あったんじゃねぇかよ)

鳥丸崇矢

(天馬に近づく奴らを
手当たり次第に殺せば)

鳥丸崇矢

(いずれ天馬は
俺の物に・・・)

鳥丸崇矢

(そうだ!そうだよ!)

鳥丸崇矢

(あいつは・・涼風は・・)

鳥丸崇矢

(「悪」だったんだ)

鳥丸崇矢

(そう!悪だ!)

鳥丸崇矢

(俺と天馬の明るい
未来を脅かす悪だ!)

鳥丸崇矢

(死んで当然の
害悪だったんだ)

鳥丸崇矢

(俺はその悪を
裁いただけ・・・)

鳥丸崇矢

(ただそれだけだ・・・)

鳥丸崇矢

(俺は間違ってない!)

鳥丸崇矢

・・・・・

鳥丸崇矢

さあ、帰ろう

この時・・・

崇矢の善悪の基準は 完全に崩壊した

自分と天馬が「善」 その二人の仲を 引き裂こうとする奴らが「悪」

この瞬間、崇矢は 天馬との明るい未来を守る為なら

どんな事でもすると 悪魔に魂を売り払った

財布を落としただけなのに3

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

140

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚