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昔の時雨
昔の時雨
昔の時雨
昔の時雨
時雨視点
ああ、ボクは捨てられてしまった
昔の時雨
帰りたくて、帰りたくて でも、どこへ行けばいいかなんて分からなくて
走って 走って 走って
気づいたら森の中
静寂
ボクの記憶の中で笑う幸せだった頃のボク聞こえるのは
昔の時雨
近くでヴォンという無機質な音と、ガサッという葉の掠れる音が聞こえる
怖い
怖い コワイ こわいっ
?
優しそうな声が聞こえた
顔をあげるとそこには
昔の時雨
そこに居たのはガイコツ。 色の抜けたスカーフ、ゴテゴテの服、大筆インクの小瓶
昔の時雨
ボクはどうなってしまうのだろう
そこで意識は途切れた
あとがき
暁 時雨