テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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夢々、君へ揺れ

第25話 - 推しへの問い

422

2024年02月28日

#一次創作

#ファンタジー

#夢

#理想

#運命

#青春恋愛

四阿朧

千歳

…

千歳

（…なんで、この子を確かめるみたいなことしてんだろ）

雨莉

じゃあ…私、もう起きるみたいだから、行くね

千歳

早くね？

雨莉

大事な日でしょ？センくんと会うんだもん

雨莉

…それに、友達のためにも、今日は大事な日なの

雨莉

あたしが何か、鍵を…見つけなきゃ

千歳

ふーん？

千歳

ま、俺もアラームそろそろだろうし起きよっかな

雨莉

そ、そんな意思でいける感じなの

千歳

まあ、なんとなく

千歳

（…コイツは）

千歳

（きっと悪いやつじゃない）

千歳

（部屋ん中にカメラ置いてみたものの、俺はここにいる間もぐっすりだったし…）

千歳

（本当にこんなファンタジーみたいなことが、起きてんだな）

千歳

（…俺とコイツは巻き込まれただけ）

千歳

（…でもだからこそ、どうせなら────）

センくん

あ、きみがチケットの拾い主？

雨莉

あっはい！

センくん

…彼氏くんと、来てくれたんだ？

雨莉

あ、いえ！この人は友達で！

十和

そーです

センくん

なんだ、そっか

センくん

…今日は髪下ろしてるんだ、かわいーね

雨莉

！

雨莉

え、え！？なんで覚えて…

センくん

…ははっ！

センくん

ああそうそう、時間気にしとかなきゃなんだった

センくん

スタッフさーん、あと何分？

5分ほどしたら佐倉さんとの合流があります

センくん

おっ、結構あんなぁ

センくん

とりあえず赤チケの特典の写真、撮ろっかー

雨莉

うえ！！？え、でもなんか申し訳ないですそれは

雨莉

センくんの赤チケ配布で当選したわけでもないのに…

センくん

これも運の内でしょ

カシャリ、と音がする

センくん

あい、きみも

十和

あ、はい

センくん

サイン描くやつは？

雨莉

あ、色紙あります！はい！

センくん

うーん、何ちゃん？

雨莉

えと、雨莉…です

センくん

…んー、ふふ、はい

センくんは何か楽しそうに笑って、それからちょっとお話をしてくれた

リクエストも聞いてくれたので、大好きなセンくんを間近で色々体験できた

もちろん触れ合ったりはできないんだけど、最後に握手をしてくれる

センくん

十和くんも俺に興味持ってくれたら嬉しーなっ

十和

ういっす

センくん

また来てね〜、雨莉ちゃん

雨莉

あ、はい…は、い？

ぎゅ、と握られた手は何かに触れる

雨莉

（紙…？）

センくん

じゃ！

十和

？雨莉どしたの？なんか変な反応してたね

雨莉

…なんだろ……ちょっと待って

紙を開くとそこには綺麗で整った字があった

1時間後、それまで待てたら控え室来て

雨莉

……………はい？

ドクンと心臓が強く脈打った

十和

？

雨莉

…十和、ごめん、あたし────

セナくん

えらいご機嫌じゃん、いいことあった？

センくん

べっつにぃ

センくん

…夢が夢じゃ、なくなったかも

セナくん

？

セナくん

アイドルになるっつー夢なら叶ってるだろ

セナくん

それともドームでもゲットしたのかー？笑

センくん

してねーよ

センくん

…つーか俺はアイドルになる夢なんて、持ってねえし

センくん

のらりくらりでここまで来て、なんかうまくいってるってだけ

セナくん

お前ほんと冷めてんな、そゆこと嫌い

センくん

そんなことねーよ？でもまあ俺は声だけの仕事してる方が楽しいかな

センくん

演技やりたいし

セナくん

なるほどなぁ、アイドル楽しいのになぁ

センくん

…まあ、んなのはなんでもいんだよ

センくん

楽しいことが1つでもあれば、さ

セナくん

あるんだ？

センくん

…まあ

センくん

ワクワクはしてる

セナくん

あーウッゼェ、マジ焦らしてないで早く教えろよな

センくん

テメーがあとでいいっつったんだろ！

佐倉くん響木くん、時間です

センくん

あーい

セナくん

うい、行っくぜ♪

雨莉

…って訳だからもう少ししたらあたし控え室に行かなきゃ

雨莉

…もしかしたら、夢のこと…だったりするかもだし

十和

響木センに似たソイツは、響木センと同じ人なの？

雨莉

分かんないけど、繋がってる可能性は高いと思うの

雨莉

…それに───

雨莉

さっき思い出したんだけどあの人は…千歳くんは、あたしがライブに行くことを

雨莉

"来る"って言ったから

十和

なるほどね

十和

まあ夢に繋がる可能性が万に1つでもあるなら今は頼らないわけにいかない

十和

…俺待ってるよ、終わるまで

雨莉

え！？帰っててもいいんだよ…？

十和

うん、まあ…唯兎に電話かなんかで報告とかしながら待ってる

十和

X芽生との関わり方、あんまし分かんないし…

雨莉

あはは、尻に敷かれてそう

十和

…それに、雨莉1人で帰るのも遅くなったら良くないし

雨莉

…ほぇ、なんだそれ！笑優しんだねゆきりんって…

雨莉

じゃあ分かった、きっと何か…情報得てくるよ

雨莉

推しの前で頭回すの大変だぁ！

十和

何それ面白いね

雨莉

表情筋動かして言ってくんない？それ笑

夢々、君へ揺れ

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まてまてまてセンくん最高かな⁉️めっちゃアイドルだよ～～！🥺えーなんの話するんだろう！！あとライブ来るって言ってたことよく覚えてたね雨莉ちゃん⁉️完全に忘れてたよ！

推しとの急展開来たあああ！！！握手、と見せかけてさりげなーく雨莉ちゃんに紙を渡すの凄すぎん？？しかもスタッフさんの目を盗んでさ！？きゃー！！続きめちゃ楽しみいい👀✨ ってゆーか、そもそも十和くんって優しいよね……女の子一人で返すのは危ないって理由で雨莉ちゃんのことを待っててくれるし、前話になるけど、面識のないX芽生さんにも優しく接してるし、十和くんってほんとに凄いな、って思う💭

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