美樹
仏壇で微笑む母に、いつものように挨拶をする
父
美樹
父
美樹
美樹
父
父
美樹
美樹
大きな荷物をかかえ、通学路を急いでいると、 プツンッ と音がした
美樹
バラバラバラバラ
美樹
美樹
辺りにビーズが散乱した
病床の母が、震える手で作ってくれた、ビーズのネックレス
美樹は何よりも大切にし、肌身離さず持っていた
亡き母
死後見つけた日記の最後には、美樹への思いが綴られ、そう締めくくられていた
美樹
慌てて散らばってしまったビーズを集める
何度も、飽きるほど見つめてきたネックレス
ビーズの数も、位置もしっかりと覚えていた
美樹
一番大きなビーズがどこを探しても見当たらない
美樹
美樹
美樹
美樹
隣の駐車場の車の下に、キラリと光るビーズを見つけた
美樹
美樹
車の下に潜り込み、手を伸ばす
やっと指先に触れたビーズをなんとか手繰り寄せた
美樹
ビーズを掴んだ安堵感から、車の存在をすっかり忘れてしまい
勢いよく立ち上がろうとして、後頭部をしたたかぶつけた
美樹
美樹
美樹
美樹
美樹
美樹
美樹
美樹
美樹
美樹
ともだち
美樹
美樹
ともだち
ともだち
ともだち
美樹
ともだち
ともだち
美樹
美樹
ともだち
美樹
ともだち
ともだち
美樹
ともだち
美樹
ともだち
美樹
美樹
美樹
ともだち
ともだち
美樹
先生
先生
美樹
美樹
プシュー
乾いた音を立てて、バスのドアが閉まる
美樹を残したまま、修学旅行のバスは出発してしまった
美樹
美樹
つづく
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