主。
主。
主。
主。
主。
主。
主。
Tgさんが俺を泊めてくれた次の日の朝、 俺は高校の教室内の自分の席でスマホを手に持ちながら とてもAkには見せられないような険しい顔をしてた
Pr
Pr
Pr
Pr
Pr
俺がスマホを閉じたり開けたりしながら悶々と考え事をしていると、 教室のドアがガラッと開いて今日も相変わらず眠そうなMzが登校してきた
Mz
Mz
Pr
俺の姿を見て目を見開いたMzに対して、『失礼なやつやな』と思ってると、 普段At兄以外には滅多に愛情表現をしないMzが俺に抱きついてくる
Pr
Mz
Mz
Pr
足りない名前に一瞬違和感を感じたが、 ちゃちな違和感は目の前の珍しいMzへの動揺で吹き飛ぶ
Mz
Pr
Mz
Mz
Pr
Mz
彼にしてはとても珍しい愛情表現に俺が面食らってる間に、 Mzは少し落ち着いたようで呆れたような顔になりながらこう続けた
Mz
Pr
Mz
Pr
俺が図星を突かれて戸惑っているとMzは怒ったような顔になり、 俺からスマホを取り上げてパスコードを入力する
すると、いとも簡単にスマホを開けられてしまった
Pr
Mz
Mz
Pr
Mz
Pr
俺がそんなことを考えているうちにMzはスマホをトントンと操作し、 メッセージアプリを開いて俺にトークルーム一覧を見せる
そこには、999件を超える通知があった
Pr
Mz
Pr
Mz
Mz
Pr
よくよく見てみればそこには、Akからはおよそ1000件ほど、 Mzからも例に漏れず1000件以上の通知が入ってた
ちなみに4人のグループチャットの通知も含めれば 完全に合計3000件超えである
Pr
いつも真っ先に連絡してきそうな誰かさんからは、 通知が一件も入ってなかった
4人のグループチャットなのに、会話してるのはMzとAkだけ
普段は俺を心配してくれてるはずの 彼から連絡が少しもないと言うことが俺の心を抉る
でも、その揺れを悟られないように俺は冗談で誤魔化した
Pr
Mz
Mz
Pr
Pr
Mz
Pr
Mz
Kty
Mzに名前を呼ばれると分かりやすくびくりと反応したKtyを Mzが鋭い目線で射抜きながら若干怖い顔で問い詰める
Mz
Kty
Kty
Kty
Kty
Kty
Pr
俺が大切な友人の気遣いへの感動と 無意識とはいえ話の矛先を彼に向けてしまったことへの申し訳なさで 胸がいっぱいになりながら Ktyの名前を呼ぶ
そんな俺の表情とKtyのまっすぐな目を交互に見たMzは、 なるほどな、と納得したように声を上げて ため息をつきながら頷いた
Mz
Mz
Kty
MzはKtyににこりと笑いながら頷き、 『そーれーで?』と怖い声で俺の方に向き直った
Mz
Mz
Mz
Mz
涙を瞳いっぱいに溜めながらこちらを睨みつけているMzの表情こそ 険しいものの、その蜂蜜色の瞳の奥に揺れる友愛は痛々しいほど暖かくて、 俺はなんてバカなことをしてしまったのだろうと今更ながらに後悔する
Pr
俺はただそれしかいえなくて、その声は情けないほどに震えている
でも精一杯の誠意は込めたつもりであるし、 長年の付き合いであるMzには俺の誠意がしっかり伝わったのだろう、 彼はぎゅっと俺に抱きついて動かなくなってしまった
Mz
俺の制服の肩の部分がMzの涙でじわりと熱く濡れて、 その温度が彼の中で自分というのは本当に大切な友人であるのだと 教えてくれたような気がした
しばらくMzの背中をポンポンと叩いていると、 彼がぽつりとこんなことをつぶやく
Mz
Pr
Mz
Mz
Mz
Mz
Mz
Pr
俺の言葉を聞いてしばらくきょとんとした顔をしたMzは、 にっと楽しそうに笑ってこう返してきた
Mz
昔とは別の意味でキラキラして見える彼の笑顔を見ながら、 俺ははあ、とため息をつきながら目を伏せて笑った
Pr
Mz
そう言って明るく笑ったMzと不満げな俺を見たKtyは 優しい笑顔を浮かべながら俺のことを暖かい目で見てくれていた
俺はいつも通りのアパートの部屋の前で深く息を吸い込み扉を見つめ、 チャイムをピンポーンと鳴らし、部屋の住人を呼び出していた
Ak
いつも通りのちょっぴり眠そうな大好きな幼馴染の声が聞こえてきて、 間も無く目の前の扉がガチャリと開く
空いたドアからふわりと爽やかなシトラスの香りがして、 綺麗な太陽のような瞳を持つ青年がその明るい金髪を掻きながら顔を出した
そのシトラスの香りと見慣れた整った顔に、 あの日は感じなかった動悸を感じたのは言うまでもない
Ak
Pr
彼の顔を見て安心と申し訳なさが溢れてしまった俺の瞳から ボロボロと涙がこぼれてしまい、 そんな俺の姿を目にしたAkは優しく笑いながら言った
Ak
Pr
Ak
Ak
Pr
優しく俺を部屋に招き入れたAkに背中をさすられた俺は、 ボロボロと泣きながらもやっぱり安心して落ち着いてしまった
Ak
Pr
Ak
Pr
悲しそうなAkの顔にも胸がキュンとして ドキドキするなんて重症だなんて自分でも思いながら、 俺はAkにぎゅっとくっついてすりすりと擦り寄った
それにAkは一瞬動きを止めたが、 いつも通りを装って俺のことをぎゅっとしながら頭を撫でる
目を閉じてその鼓動に耳をすませば、いささか普段よりも早いようだった
Ak
Pr
Ak
もしこれで俺がAt兄だったら、 上手い言い回しやどれから切り込めばいいのかわかるのだろうが、 残念ながらあいにく俺は彼ではない
高校生でまだガキである俺には、 真正面から単刀直入に突っ込むことしかできなかった
Pr
Ak
伝えたい想いはたった一つなのに、 その気持ちを的確に伝えられる言葉が思いつかない
Pr
Pr
俺は確かにAkが好きやけど、 この気持ちを『好き』と言う言葉だけで表してしまうのは なんだか物足りないし寂しいような気がする
Pr
Pr
『好き』よりは俺の気持ちに近いのは間違いないが、 俺は好きな子に『大好き』を素直に言えるほど感情表現が豊かではなかった
Pr
Pr
『愛してる』というのは素敵な言葉だし俺の気持ちにも近いけど、 高校生が言うのはなんだかちょっぴり背伸びをしすぎな気もした
Pr
俺はすうっと深呼吸をして、Akの瞳の中の太陽をじっと見つめる
眩しくて愛しくてたまらないそのぬくもりを見ていると 当たり前のように鼓動が高鳴ったが、俺はもう逃げない
俺の雰囲気が変わったのを察したのか、Akが少し息を呑んだ
そんな彼の姿を見て薄く笑いながら、 俺は震える声で精一杯の告白を外に吐き出す
Akに、そばにいてほしい。
Ak
Pr
Pr
Ak
不思議そうな顔をしているAkに気持ちを伝えるのは恥ずかしかったが、 俺はカーッと顔を赤くしながらも頑張って大切なことを伝えた
Pr
Ak
Pr
Ak
Pr
Pr
さすがKtyの好きな人、というちょっと野暮な言葉は飲み込んで、 俺は声を情けなく振るわせながらも自分の気持ちを絞り出す
Pr
続く言葉は明確な告白であるので恥ずかしかったが、 俺は何回か手を握ったり開いたりして体の緊張を解きつつ、 じっと彼の目を貫いてとうとう決定的な言葉を口にした
Pr
Ak
Pr
Pr
俺がAkのラフな部屋着をギュッと握りしめながらそう絞り出したあと、 吐いた空気を取り戻すように酸素を吸い込む
鼻を通して俺の肺に届いたAkの色香を纏う空気が、 俺の鼓動を狂わせて俺の肌の色を乱した
Pr
Ak
俺の涙の混ざった声を聞いてAkは色々と思い出したのだろうか、 顔を真っ赤にしながらすごい勢いで目を逸らす
そのままうつむいてぶつぶつとしばらく何かを口の中でつぶやいていたが、 やがて彼は意を決したように俺の瞳の中の草原を まばゆい太陽で照らしてきた
彼の顔に揺れる真剣さを孕んだ色にぞくりと全身が震えて、 俺の胸の中にある心臓はどんどん早鐘を打ち出す
そのまま彼の言葉を待つこと数分、Akがぽつりとこぼした
Ak
Pr
Pr
Ak
Ak
Ak
Ak
Pr
Ak
Ak
Pr
首を傾げた俺にAkはニコッと笑ったが、 その表情は少しだけ申し訳なさそうな色を帯びている
Ak
Pr
Ak
Ak
Akは俺のことが好きだとわかって嬉しいはずなのに、 未だに『オレはPrーのすけには相応しくないよ』とでも言いたげな Akの顔にムッとして思わず言ってしまった
Pr
Ak
Pr
Pr
Pr
Ak
Ak
まだ食い下がるAkの姿を見た俺は、とある名案を思いついた
Pr
Ak
Pr
Ak
混乱しているのであろうAkにニコッと笑いながら俺は説明を告げる
Pr
Ak
Pr
Pr
Ak
Pr
Ak
もー、と呆れながらも笑っているAkに気持ちが込み上げて、 俺は嬉しくなって笑いながらAkに話しかけた
Pr
Ak
Ak
Pr
Ak
俺とAkの間にしばらくの間の気まずくない沈黙が降りたが、 俺はもう一度勇気を振り絞ってAkに伝える
Pr
Ak
Pr
Pr
Pr
Ak
Pr
Akは、本当は俺とどうなりたいん?
Ak
真っ赤になって目を逸らしたAkを見て あともうひと押しだ、と思った俺はとどめに彼にぎゅっと抱きつき、 何度も練習した上目遣いと甘えた声で尋ねた
Pr
Ak
Pr
俺はAkの耳元に唇を寄せて、囁いた
Pr
Ak
Ak
Pr
Ak
Akはしばらくなんとか逃げるための言い訳を探していたが、 やがて俺から逃げることを諦めたのか、 ため息をついて顔を真っ赤に染めながら言ってきた
Ak
Pr
Prーのすけを誰にも取られたくないし、ずっと君のそばにいたい。
顔をりんごのようにしながら目を伏せてそうつぶやく好きなひと、 その姿に思いっきり心臓を撃ち抜かれた俺は思わず素直に言ってしまった
Pr
Ak
Pr
少し雰囲気が変わった彼に俺が若干本能的な危険を感じていると、 Akはニコッと笑ったあと夜の気配を孕みながら 俺の肌に手を滑らせて俺の耳元で囁く
Ak
Pr
Pr
Ak
そう言ってパッと手を離して俺から離れたAkに、 俺は普通にがーんとショックを受けてしまった
Pr
Ak
Pr
Ak
Pr
俺はメッセージアプリを開いてあの人とのトーク画面を開く
昨日の朝に送られた、『筆箱忘れてるよ』というメッセージで 途切れている彼との会話を見ながら、 俺は泣きそうになるのを堪えながらこぼした
Pr
Pr
今にも涙がこぼれそうになってる俺を見て笑って ぎゅっと抱きしめてくれたAkは、優しい優しい声で言った
Ak
Ak
Pr
Ak
Ak
優しく俺の頭を撫でながらそう言ってくれたAkに、 俺はちょっとだけ笑った
Pr
Ak
一回だけAkとハグをして立ち上がった俺は、 玄関のドアから外に出ながら 兄に伝える言葉を整理しつつ街の中を歩き始めた
主。
主。
主。
主。
悪魔と宗教と記憶の話
マフィアと日常と愛の話
蝶と命と痛みの話
主。
主。
主。
主。
コメント
26件
久々ー!!!😭 てんさいだよ!!!!!もうさ泣かせにきてるでしょ!?!? まぜ太くん本気でぷりっつくんの心配してたんだよね…珍しすぎてちょっと墓にはいるね…┏┛墓┗┓ あきぷりの思いの通じ方素敵すぎたぁぁぁぁお互い大事だからこそなかなか結ばれなかったけどそばにいたい気持ちが伝えられて良かった🥹最後まであざといしニヤニヤすぎましたよ🫶
うわぁぁぁ!!! 気持ちの伝え方神すぎる!! prちゃんのことを本気で心配していて 本当に必死だったのが伝わりました prちゃんは本当に大事にされていると 改めて感じられました!
投稿ありがとうございます!! 今回も最高すぎです!! やっぱり書くの上手すぎません!?尊敬します!! 次回最終回か...めっちゃ楽しみです!! 次回作、どれも神作と予想出来ますが、マフィアと日常と愛がいいです!