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無料アパート  #1

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無料アパート #1

1 - 無料アパート #1

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450

2018年11月25日

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佐藤先輩

お前、最近大丈夫か?

佐藤先輩

金がないみたいだけど。

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

そうなんですよ…

佐藤先輩

なら、無料で住めるアパート教えてやろうか?

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

そんなのあるんですかっ!

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

教えてください!

佐藤先輩

えーと、古い建物でな、今、人は誰も住んでないぞ。

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

そこ、住みたいです!

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

場所教えてもらえますか?

佐藤先輩

お前、軽いなあ。

佐藤先輩

無料だからには、何か狙いがあるんじゃないか?

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

ま、まあ…

佐藤先輩

ま、そこに行ってみて、怪しかったら、やめときな。

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

はい!

佐藤先輩

場所は、メールで送っとくよ。

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

ありがとうございます!

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

疲れたー…

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

あ、そういえば佐藤先輩から何か…

ピロリン

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

帰綺羅星横丁2番地か。

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

明日、仕事休みだから、行ってみるか。

次の日

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

ここ…か。

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

失礼します…

老人

あら、お客様。

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

どうも。

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

ここに住みたいんですけど…

老人

いいですよ。

老人

お家賃無料です。

老人

まず、物件見ますか。

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

そうですね。

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

わあ綺麗ですね。

老人

掃除には手をいれてるんでね。

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

ここ、住みます!

老人

はい。ありがとうございます。

老人

しかし…

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

なんですか?

老人

お家賃無料ですが、ここから退出して頂く場合、30万円払ってもらいます。

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

この部屋にしては高いですが、退出の場合だけですよね?

老人

はい。

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

分かりました。

老人

では、ごゆっくり。

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

(先輩にLINEしてみるか。

LINE

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

先輩!

佐藤先輩

おお、木村。

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

あの部屋、めっちゃ良かったですよ!

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

退出の場合だけお金を払えばいいんですって!

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

居心地もいいし…

佐藤先輩

そういえば、お前家出したんだよな?

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

そうですよ?

佐藤先輩

親、なんで来ないんだ?

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

あれ、確かに…

俺は、親に甘えていた。

親は俺を可愛がってくれて、

喧嘩しても、優しく振舞ってくれた。

俺がたとえ家出しても、

見つかるまでずっと探してくれた。

今回もまた来るだろうと、

そんなことを思っていた。

仕事場には何回も来るし、

家が変われば、追いかけてくる。

ちょっとイカれてるが、

優しい母親だった。

そんな母親が、

1日経つ前に引っ越した家に来るはずなのに、

全く来ない。

夜中まで待ったが母親は来なかった。

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

え…?

木村 太郎 ─キムラ タロウ─

か、母さん?

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