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蟷ス逡�

神様

人間!

白波 渚

神様

あれってたこ焼きだよな?

白波 渚

…うん、食べたいの?

神様

食べていいのか!

白波 渚

えっと、じゃあ買ってくるね

神様

ありがとな!

白波 渚

……

白波 渚

(このやり取り、前にもしたような…)

白波 渚

(しかも、結構最近……)

波浪神社

亜里沙

───幽界?

亜里沙

幽霊がいっぱいいるんですかァ?!

神様

あぁ、幽界はこっちの世界とよく似ているんだ

亜里沙

えっ、じゃあ気づけなかったら……

神様

今の人間は、半霊みたいなものだ

亜里沙

魂だけ、幽界にいるんですねェ

神様

……あ!

亜里沙

なんですかァ

神様

思いついたぞ!

神様

元に戻る方法!

亜里沙

お、おぉ……

亜里沙

ど、どうすればいいんですかァ?

神様

───あれだ

亜里沙

……?

俺が指を差した先には

人間の家があった

亜里沙

先輩の、家?

神様

もっとよく見てみろ

亜里沙

……!

亜里沙

「送り火」…?

神様

そう、送り火だ!

神様

幽界や、ご先祖はあれで帰るんだろ?

亜里沙

らしいですねェ

神様

つまり、あれが「問」なんじゃないか?

亜里沙

うーん…?

亜里沙

あ!今幽界と繋がってるってことですかァ!

神様

あぁ、あくまで推測だがな…

亜里沙

じゃァ、急がないとじゃないですか!

亜里沙

神様の言うことが本当だったらァ

亜里沙

あれが消えてしまったらマズイですよねェ?!

亜里沙

神様は、向こうに干渉できないんですか?

神様

…できるな

亜里沙

じゃァいけますね!

神様

さて、どういこうか…

亜里沙

先輩は階段から落ちたんですよね?

神様

多分な

亜里沙

じゃァ、ボクらも落ちればいいんじゃないですかァ?

神様

?!

神様

お、お前とんでもないこと言うな!?

亜里沙

そうですかねェ?

亜里沙

要は仮死状態になればいいんですよねェ

亜里沙

ならこれが手っ取り早いですゥ

神様

(…こいつ、もう幽霊なんだよな)

神様

(まぁ、落ちる瞬間に俺が送るか……)

亜里沙

でも神様は物理効かないんじゃ?

神様

へへっ、神様舐めんなよ?

亜里沙

ヘェ、じゃ何とかなるんですねェ

神様

……まあな

亜里沙

じゃ、行きますかァ

神様

神様

(まだ教えてもらってないことが沢山あるんだ)

神様

(死なせるかよ、絶対に……)

神様

……よし、覚悟はいいか?小娘

亜里沙

なるほどォ、人間の姿になったんですねェ

亜里沙

ふふ、先輩の為ならなんでも出来ますよ…

神様

…行くぞ

変に間を開けずに

俺は勢いよく地面を蹴った

神様でも、怖いものはある

でも、今怖気付いたら

いつまでも後悔しそうな気がしたのだ

地面に激突する瞬間に

小娘を幽界に送った

こんなに必死になるのは初めてだ

しかも、1人の人間の為に

そして視界が暗転した

幽霊が視えるのは

いつから、だっただろうか

薄らと、覚えている事がある

1つは、息ができなかったこと

2つは、意識を失う瞬間に、誰かに抱えられたこと

3つは

その服が、青かったこと

蟷ス逡�

神様

おー、これがたこ焼きか……!

白波 渚

熱いから気をつけて───

神様

あっづっ?!

白波 渚

えぇ?!

白波 渚

…だから言ったのに

神様

…お、でも美味いな!

白波 渚

(良かった…)

神様

こっちは人間のか?

白波 渚

うん

神様

覚める前に食べちまおうぜ!

白波 渚

…うん、そうしよっかなぁ

湯気を見て、熱いのを覚悟して

口に持ってきた時だった

<‎あーーーーっ!!!

白波 渚

っ?!

私は驚いたのか

たこ焼きを容器に落としてしまった

白波 渚

(あ、危な…たこ焼き浴衣に落とすところだったぁ…)

白波 渚

(ど、どうしたんだろう…?)

───先輩ーーーっ!!!

白波 渚

……あ、亜里沙?!

神様

…!

亜里沙

よがっだァ…迷子かと思った……

白波 渚

え、あ…

亜里沙

ボクと、約束してたじゃないですァ!

亜里沙

うぐっひぐぅ…びどいでずゥ…

白波 渚

約…束……?

神様

…お前は、あの時の奴か?

神様

なんで、ここに…

白波 渚

(…?)

白波 渚

(なんでって、お祭りだからじゃないの…?)

亜里沙

あれェ、誰?!

神様

…え

白波 渚

え、亜里沙前会ってなかったっけ…?

亜里沙

うぅーん

亜里沙

確かにィ、言われてみればそうかもしれませんねェ─────

ふと、亜里沙の顔を見た

「いつもの顔の亜里沙」がそこにいた

口の端を異様に吊り上げ

目を見開いて、神様を見つめていた

そして、その口でこういった

亜里沙

───ボク、この人なら見覚えあるんだけどォ…?

その瞬間

ビュオオオオォッ

白波 渚

─────えっ?!

きっと誰もが見えないスピードで

風が吹き抜けた

白波 渚

え……ぇ…??

そして私は気づいたのだ

背中に風を感じることを

突然建物が下方に下がったことを

同時に、この感覚に覚えのあることを知った

まるで波が押し寄せるように

それは海馬から記憶を引き出した───

────そうだ、私は…

私は、「また」墜ちているんだ────

白波 渚

っ!

白波 渚

(地面がっ…!)

少しづつ、少しづつ、地面が近づく

私の命も、少しづつ、削れていく

あぁ、こんなところで死んでしまうのか

そう思った時には───

柔らかい、装束に包まれていた

白波 渚

───!

その正体は、すぐに分かった

白波 渚

神…様……?!

もう1人、今話していたのとは別の神様が

私を支えてくれていた

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