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102号室

隣室が今頃血の池になっているとは露知らず、二人は床に座りこんで話している

重音テト

まさかこんなデスゲームに巻き込まれるなんて想像もしなかったよね

GUMI

うん…まさかこんな風になるだなんて思わなかった

無機質な部屋に無情にも生ぬるい日が差す

机に置かれた銃の引き金が眩しい

嫌でもそれが目に入るため、なんとか床を見て二人は正気を保とうとしていた

そんな風に足掻いていたとき、テトがGUMIに話しかけた

重音テト

ねえ、一つ聞いてもいい?

GUMI

うんいいよ

重音テト

君はボクに恨みはないのかい?

GUMI

え…?

タヒから目を背けていたはずのテトが急に自己犠牲を仄めかす言葉を言うのだからこの反応に無理はない

GUMI

なんで?
いや…なんか恨むことなんてあった?

重音テト

ほら、だって─────

重音テト

今までこの界隈の覇権をとっていたのに、突然ボクにそれを奪われたじゃないか

重音テト

それで君は今あまり出番がない…というかボクが知らないだけかもしれないが、あまり大きく話題になることはないじゃないか

重音テト

少し前までは合成音声界の覇権を握る1人だったというのに

2020年以前はボカロを含む合成音声界でGUMIは勢いを増すばかりだった

一時期はあの初音ミクさえも追い抜く勢いで、沢山のGUMI曲が作られた

そのことから世の中の流行り廃りを風刺したような曲も生まれたほどだ

しかし、徐々にその流れは断ち切られることになる

重音テト

2022年〜2023年頃は可不

重音テト

そして、2024年は突然ボクの曲が爆発的に流行りだし、ミクとのデュエットソングが大バズり

重音テト

あれから1年経った今もボクの曲は沢山作られている

重音テト

そして今まで表舞台に立っていた君は今は全くではないがあまり見かけることはなくなった 

重音テト

突然地位を奪われ自分が消えかける、こんな苦しみに襲われて相手が憎らしくないのかい?

しばらくの間沈黙が流れた

テトは言い過ぎたかもしれない、と気まずそうな顔をしている

GUMIから目を逸らし、震える手を握りしめて遠くから様子を伺っている

そんなテトを哀れに思ったのか、GUMIは優しい顔で口を開いた

GUMI

テト

GUMI

あなたのことは憎んでいないし、恨んでもいないよ

重音テト

……え?

GUMI

確かに最初は突然合成音声界のトップの座を奪われて驚いたし、少し嫉妬しちゃった

GUMI

そして今度は私が消えかかっていることも悲しくて悔しかった

GUMI

でもね、結局世の中ってそうなんだよ
いつの時代だってそれは変わらない

GUMI

「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 娑羅双樹の花の色 盛者必衰の理を表す」

GUMI

平家物語にも書かれているように、この世の中にずっとトップに立ち続けるヒトやモノはないの

GUMI

……だから、

GUMI

私もその流れの中にいる1人なんだ、って

GUMIはテトをまっすぐ見つめた

今までに見せることのなかった、どこか諦めたような、でも優しい太陽のような顔で

重音テト

GUMI…

GUMI

だから全く憎んでいないし、テトを殺すなんてことはしない

重音テト

(ボクは殺さない……って!)

日に照らされ温められた銃を手に取り、こめかみに銃口を向ける

GUMI

……もう、私は長くないよ

GUMI

だからテトはここを出て、頑張ってほしい

重音テト

待って、キミだって─────

テトがGUMIの元へ手を伸ばしたときにはもう遅かった

銃弾は頭を貫通し、ドサッと倒れる音がした

重音テト

GUMI!!

GUMI

テ…ト…頑張っ…て…ね

その時、部屋の反対側から鍵の開く音がした

重音テト

鍵…開いたのか

わずかに開いた扉の奥を見つめてみると、先ほどまでいた広間に先に相手を撃ったであろう参加者が数名いた

重音テト

(行かなきゃ…)

GUMIの握りしめた銃を机に戻し、テトは重い足取りで扉の向こうへと一歩踏み出した

推し(&その他周辺キャラなど)を集めてデスゲームしてみた

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