彼は、青い物が好きだった。
海に行けば…
カラ松
綺麗だ…!青い空、青い海、そして青い物が好きな俺…!
と、イタい言葉を混じえながら言っていた。
…だが。
ある日、彼は赤に染まった。
嫌だ、こんな事実、認めたくなかった。
美里
もう、バイバイなの…?一生会えないの…?ねえ…
美里
目を…開けてよ…!
そんな事があったのに…
カラ松
美里、今日は何をしようか?
死んだはずの彼が目の前にいた。
私はとっさにスマホを見た。
時間は14時21分。
カレンダーアプリも開いた。
年号、日にちは…
2021年6月25日だった。
確か彼が死んだのはこの日の15時だった。
美里
…止めないと。
彼から海に行こうと言われ、着いて行っている。
時間は14時59分。
後ろからブレーキ音がする。
彼が車に引かれる…!
美里
ごめんっ…!
カラ松
え…。
私はとっさに彼を突き飛ばした。
美里
良かっ、た…助かったんだね…
カラ松
美里…っ…!なんで…!
美里
い、いよ、私…はどうせ、もう…死ぬ、から…
カラ松
ごめん、ごめん…!
カラ松
"また"、救えなくて…!
???
…また、死んでしまいましたのね…
???
…あら…はじめまして、私はルーア。
ルーア
実は…この方達、無限ループの世界に入ってしまっていますの。
ルーア
確か数年前に美里さんがカラ松さんを庇って事故にあってしまわれまして…
ルーア
そして、カラ松さんが後悔、憎しみの末にできたのが、今美里さんとカラ松さんがいる、無限ループの世界ですの。
ルーア
この世界からいつ出られるのか…それは私にも分かりませんわ。
ルーア
…え、私が何物なのか、ですって?
ルーア
ふふ、話すほどすごいお人ではありませんわよ。
ルーア
…またいつか会いましょう。
ルーア
ごきげんよう。