僕がここに来て4日目
10月4日の、僕と美羽さんの誕生日になった。
翼
優利くん!早く共有スペースに来てよ!
優利
今行く…
翼
優利くん!
明梨
美羽ちゃん!
翼
誕生日おめでとう!
明梨
私と翼くん二人でケーキとかプレゼントとか用意したんだ!
美羽
うわ~ありがと~!
優利
…ありがと
美羽
優利くん、少しずつ本音言えるようになってきたんじゃない?
優利
でも…ときどき暴言吐くかもしれないし…
美羽
今日は誕生日なんだからそんなの気にしない!
明梨
仮に暴言吐いたりしても誕生日サービスで許してあげる!
翼
君が本当は僕達のことを慕ってくれてるだけでも嬉しいんだから!
優利
…!ポロポロ…
優利
皆、ありがとう…
優利
悪魔病、今は落ち着いてるけど、この先また酷いこと言ったり、傷付けちゃうかもしれない…
優利
それでも、皆は僕のこと、受け入れてくれる?
明梨
もちろん!
翼
奇病の苦しさはよく分かってるんだから
美羽
それに、優利くんも私達を受け入れてくれてる
優利
これからも…よろしくね
明梨
じゃあケーキ、取り分けるね!
翼
ありがとう
美羽
明梨ちゃんが作ってくれたケーキ、すごい美味しいよ!
優利
不味いだろ(こんな美味しいケーキ食べたの初めてだよ)
優利
あっ…
明梨
大丈夫、言葉ではそう言うけど美味しそうな表情してるから、本音はちゃんと伝わってるよ!
優利
ありがとう…
優利
今までで一番幸せな誕生日だよ…
美羽
よかったね!
皆、こんな優しい人だから、傷付けてしまうことが怖い。
けど、皆はそれでも受け入れてくれるし傷付かないって言ってくれた。
僕は、これからここで幸せになれるのだろうか。
美羽
誕生日パーティー楽しかった~
美羽
優利くんも泣くほど喜んでたし!
美羽
…それにしても、なんだか背中が痛いな~
美羽
なんだろう?
私は鏡に映る背中を見た。
美羽
え…?…羽?