生徒指導室
寧々
この世の終わりのような顔をした寧々。
寧々のドッペルゲンガー
恐らく、ほとんど理解していない寧々。
そして─────
鈴木先生
鈴木先生
シワの目立つ眼で、ジットリと寧々達を睨め付ける「鈴木先生」。
噂によると、英語の先生で、
よく努力する生徒には優しいが、
規則を破ったり、何か問題を起こした生徒に対しては鬼のような態度で接するらしい。
……否、それが教員のあるべき姿なのかもしれないが。
兎も角、今、彼女達がピンチだということは、
この場に居る誰もが感じるだろう。
寧々
寧々
寧々
鈴木先生
寧々
寧々
寧々
日笠木先生
それまで黙って見守っていた日笠木が口を開く。
鈴木先生
日笠木先生
鈴木先生
日笠木先生
鈴木先生
鈴木先生
鈴木先生
寧々
日笠木先生
鈴木先生
鈴木先生
鈴木先生
入口を見ると、背の高い金髪の生徒が居る。
寧々
珀
珀
珀
日笠木先生
珀
珀
鈴木先生
鈴木先生
珀
鈴木先生
珀
鈴木先生
珀
珀
素人から見れば、ピンチの最中助けに来てくれた「恩人」。
寧々も素人の部類ではあるが、少しだけ異世界研究部で珀の様子を見ている。
よって彼女には彼が、「逃してはならない」と考えているように思えた。
……掴みどころのない、謎の人物だ。
鈴木先生
鈴木先生
珀
珀
そう言ってドアに歩き出した。
ドアノブに手をかけると、思い出したように彼は言った。
珀
珀
鈴木先生
珀
寧々
寧々のドッペルゲンガー
珀
一気に顔色の悪くなった先生を置いて、彼達は部屋から出ていった。
珀
寧々
寧々
寧々のドッペルゲンガー
寧々のドッペルゲンガー
珀
珀
珀
彼とは違う声が発言を遮る。
見ると、不機嫌そうな顔を引っつけた明るい橙色の髪の毛の少年がたっている。
……庵だ。
珀
珀
庵
寧々
寧々のドッペルゲンガー
庵
庵
庵
寧々のドッペルゲンガー
珀
珀
寧々
思わず、ツッコミが口から漏れ出てしまった。
珀
寧々
寧々
珀
寧々
庵
庵
寧々
寧々のドッペルゲンガー
庵
庵
暫く考えたあと、庵は不機嫌そうに頭を搔く。
庵
寧々
寧々のドッペルゲンガー
寧々のドッペルゲンガー
寧々
庵
庵
庵
そう言って私の方を見て、
庵
ドッペルゲンガーの私を見た。
寧々
珀
珀
寧々
寧々
珀
そう笑いながら庵を見る。
庵
その顔は恐らく馬鹿にしている顔だった。
庵
寧々のドッペルゲンガー
庵
寧々のドッペルゲンガー
珀
寧々
珀
寧々
珀
寧々
寧々
寧々はサッと青ざめ、教室の元へ走っていった。
寧々のドッペルゲンガーも、部室へと歩いていく。
庵
庵
珀
庵
珀
珀
庵
庵
珀
珀
庵
……二人もまた、いつものように教室へ、向かっていった。
コツ……
…コツ
…ガラッ
………ガタッ
ガタッ
……
…
タンッ
─────!!!
…!!…!
───白い靄の中に、
誰かが立っている。
私よりも少し小さくて、でも、
私にとても、似ている人だ。
……ドッペルゲンガー、だろうか
よく見ると、彼女は暗い部屋に居た。
ドアの隙間から、光が漏れ出ている。
窓もあり、外も暗いため夜に見えた。
────汚い部屋だ。
そこら中に、空の酒瓶や、缶が転がっている。
見ているだけで臭ってきそうな瓶を、痣が目立つ手で、誰かが拾い上げる。
寧々
寧々に似た少女
寧々に似た少女
慎重に、音が聞こえないように、
そのゴミを拾う。
ここで、五感も空間に追いついてきた。
ドアの外からは、何やら大きな声が聞こえる。
男の声だ。
突然荒あげ、威圧する。
バンッ
寧々
乾いた音と共に、蚊の鳴くような悲鳴が聞こえる。
ふと、彼女を見ると、恐る恐るドアの外に出て、集めたゴミを捨てに行こうとしていた。
明かりに照らされて、彼女の顔が鮮明に見える。
寧々
寧々
そのまま、パッと場面が変わる。
洗面台に、彼女は立っている。
ボサボサの長い前髪から、紫色の生気のない眼を覗かせて、
一人で、鏡と向き合う。
そして、何か、決断をしたように、
その鏡に映る自分を、睨んでいた。
そのまま、寧々の意識は霞がかる。
「夢」が覚めるのだと理解した。
だが、視界が暗転する直前に────
寧々
……心做しか、その鏡越しに目が合った気がしたのだ。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!