TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで

医院にて

真那

で、どうなんだよ
医者のじじい

千寿郎

医者

栄養はしっかり摂れとるようだな
体力もついてきとる、が…

医者

煉獄のボウズよ
コヤツの言動どうにかならんかー

千寿郎

あ、あのえーと、、

真那

うるせぇよ
こっちは患者やってやってんだ

真那

ちゃんと見やがれ
医者じじい!

医者

見た目は悪くないのに
呆れたもんじゃ全く

真那

杏寿郎みたいな事言うんじゃねぇ!

千寿郎

お医者様!あの、薬は今まで通りで?

医者

ああ
治療は長い道のりじゃ…

真那

役にたたねぇなぁ
うっ、ゴホッゴホッ

医者

言わんこっちゃない
無理禁物じゃ!!

千寿郎

しっかり看病致します…

帰り道

真那

……きょろきょろ

千寿郎

真那さん?
どうかしましたか

真那

いや、何回かこの道も通ってるけどよ
改めてじっくり見てると

真那

おもしれーもん売ってんなぁ

千寿郎

ここの通りは賑わっていますからね
私も兄上、父上とよく来ました

真那

…へぇ

真那

(杏寿郎のオヤジって事は)

真那

(猪突猛進で千寿郎可愛がりだな)

千寿郎

真那さん、あの

真那

ん?

千寿郎

体調が良ければ少しお店周りませんか

真那

千寿郎は見たいか?

千寿郎

真那さんさえ良ければ…

真那

いいぜ、行こう

千寿郎

はいっ!

真那

(俺も可愛がりだな大概)

店通り

真那

おいばばあ、これなんだよ

千寿郎

真那さん⁉︎

店主

何だぃまぁ、口が悪いねぇ

千寿郎

あ、いえ、あのっあのっ

真那

んで、何だよこれ
食いもん、だよなぁ

真那

砂かけてんのか?

千寿郎

これはきな粉ですよ
わらび餅です
お、美味しいんですよ

真那

知らねぇなぁ
食いたくねぇわ

千寿郎

(ひぃぃぃ!どうしよう)

あの!私は大好きなので
これ一つ…

店主

うっ…ううっ…

千寿郎

!?

店主

オマエさん、そうかいそうかい
何も言わんでええ、

ほら、これがわらび餅ってんだ
食べてみな?

真那

なんだ、ばばあいいのか?
あ、千寿郎好きなんだろ、食えよ

店主

こっちの坊にもやるからほら!
食べてみな!

真那

うるせぇなぁ
あむ……

千寿郎

………

真那

なんだこれ

真那

なんだこれ!ばばあ!

真那

俺食った事ねぇもん多いけどよ
この、なんていうか噛み応えあるような無いような、砂も美味ぇし

真那

とにかくすげぇ!

店主

んじゃろ、んじゃろ!
さ、一包みやるよ

千寿郎

え、よろしいんですか⁉︎

店主

ええんじゃ…
人生一つでも美味いと思えるもんは多い方がええ…

千寿郎

店主さん…

真那

ばばあ、千寿郎の好物をありがとな
俺ここ医者の帰り通るんだよ

店主

いつでも寄りぃや

………

真那

結構おもしれぇもんだなぁ

千寿郎

はい!あ、でも全て見ていくのは体調が心配ですし、
今日はあとあちらに寄って帰りましょう

真那

今度は何食うんだよ

千寿郎

あちらは小間物屋さんです
よくお世話になっているんですよ

真那

物には興味ねぇけど
千寿郎の顔馴染みか

千寿郎

失礼します、煉獄です

権三

おや!煉獄のぼっちゃん!
いらっしゃい!

千寿郎

いつもお世話になっています

権三

杏寿郎のぼっちゃんは本日はご一緒でなくて?

千寿郎

はい、兄はその、家の事で忙しくて

権三

道場の跡継ぎも大変ですな
おや、そちらの娘様は…

真那

あ?俺か?

真那

てかじじい
これ簪か?

権三

これはこれはっ
はつらつとした娘様だっ

千寿郎

(ふぅぅぅぅ……)

権三

ええ、最近人気の柄ですな
使いやすい簪で好評です

真那

遊郭で売ってる様なのとは
違うんだなぁ

権三

遊郭ですかい⁉︎
特別な日は別として

あそこまで煌びやかな物を町では差しませんな

そういった柄は嫌いですかぃ?

真那

真那

いや

真那

すげぇ細かくてじっと見ていたくなる

権三

嬉しい言葉ですなぁ
娘様なら必ず似合います

差してみますかい?

真那

俺にこういうのは

千寿郎

差します!というか買います!
おいくらですか!

真那

千寿郎?

権三

おや、これはこれは
毎度ありがとうございます

真那

何だよ、男も差すのかここらへんでは

権三

『娘様、いけませんぜ
ここはそっと気付かぬ振りというもんです』

真那

『何のことだよ』

権三

『煉獄のぼっちゃんは、簪を、娘様に、贈るつもりなんですよ』

真那

『何で』

権三

『全く、悪い娘様ですなぁ
とにかく受け取るんですぞ』

真那

??

千寿郎

勘定お待たせしましたっ
財布が奥の方に…

権三

いえいえ
ご用意出来ていますよ

千寿郎

あれ、包んで下さったんですか
しかも何だか高価…

権三

またご贔屓に!
杏寿郎ぼっちゃんと槇寿郎様にも宜しくお伝えくださーい

真那

千寿郎

真那

なぁ、千寿郎

千寿郎

どうぞっ!!

真那

うぉ!(じじいすげぇ!)

真那

くれんのか?

千寿郎

はい!絶対真那さんにお似合いです!差して兄上に是非見せて下さい!

真那

なんで杏寿郎になんだよ!

千寿郎

え、あ、きっと喜ぶかと….

真那

…ちょっと待ってろっ

真那

川でみえる、かな…

くるっ

真那

ほら、どうだ

千寿郎

……わぁ

千寿郎

お似合いです!!

真那

まぁ簪差しまくってるオンナは嫌程見てきたからな

真那

それに!

真那

こーいうのは、くれた奴に始めに見せるもんだろ?

真那

…ちゃんともらったぜ、千寿郎

千寿郎

……はいっ!

真那

ふっ…ははっ

真那

ほんと千寿郎には敵わねぇ
ガキ共と一緒にいたからか?

千寿郎

どうかしましたか?

真那

いや、帰ろうぜ

残りの帰り道

真那

少し寄りすぎたか?

千寿郎

真那さん、疲れてませんか⁉︎

真那

問題ねぇ…だが

千寿郎

え?

真那

何か用事かテメぇら

あれ、ばれてたのかよ

折角人混み減るとこまで待ったのにな

千寿郎

(強盗⁉︎いや、暴漢⁉︎)

真那

根性はあるじゃねえか

真那

で、話があるのは俺?千寿郎?
どちらにしろ俺が聞くけどな

やっぱ威勢がいいねぇ
医者通いの割にはよ

真那

そんなことまで知ってんのかよ
だから何の用か言えやテメェ

千寿郎

(私が護らないとっ
絶対に護らないとっ)

千寿郎

真那さん!私の後ろにっ…

お友達になって下さい!

いや、もう言う!一目惚れ致しました!

てめぇ!まずはお互いに友達からで勝負って約束しただろ!

この機会逃せん!知らん!
友情と恋沙汰は別だ!

千寿郎

え……

真那

はぁ、やっぱりな

千寿郎

真那さん分かってたんですか⁉︎

真那

おそらく…くらいだけどな
よくいんだよ、こういう野郎が

真那

無理矢理よりは随分かわいい方だけどよ

千寿郎

え?

真那

おーい、お前ら

はい!真那さん!

真那

呼ぶんじゃねぇよ
あのな、俺の事好いてるんだって?

はい!はい!

真那

生憎だがな
俺にはな

真那

もう男がいんだよ

…は?

い、いやそんなっ

真那

親が決めてるからな
俺も好いてるし
悪いが諦めろ

ただ、作り話でしょ?
ずーっと見ていましたがそんな様子は…

真那

気持ちわりぃな
お前らの目は節穴かよ
あのな、俺の相手ってのはー

ぽんっ

千寿郎

え?

真那

この千寿郎だ

はぁぁぁぁぁ⁉︎

千寿郎

えええっむぐっ

真那

『しっ』

ありえない!年齢も離れてるそんなちび助…

真那

千寿郎を馬鹿にすんなよ…
親が俺らが生まれる前から決めてんだから、年齢の差も出るだろうが

し、しかし…

真那

仕方ねぇなぁ

真那

千寿郎

千寿郎

は、はひっ

真那

『悪りぃな』

千寿郎

え?んっ……!

真那

はっ…んんっ

千寿郎

んっっんむむっっっ!

真那

っはぁ

真那

って訳だ、帰れよ

そ、そんなぁ…

接吻まで見せられて最悪だぁ

真那

ま、お前ら
面白そうだから

真那

声掛けてくる事は今後も許可してやるよ

え、はっはい!!

姉貴!!

姉貴ー!!

真那

五月蝿えよ

たったったったったっ

真那

ふぅ

真那

あ、悪かったな千寿郎
ああいうのは見せつけるのが早ぇんだ

千寿郎

……………………

真那

千寿郎?

千寿郎

…………………はっ!

真那

聞こえてっか?急に悪かったよ

千寿郎

いっいえいえ!あの!その!
あ、もういない…
あの!素晴らしい、あ、違う

えと!無事で良かったですよね!

真那

お、おう

帰ろうぜ

千寿郎

(ふぁぁぁ……………)

夕餉

真那

杏寿郎がこの時間にいるの珍しいな

煉獄

うむ!すぐに出るがまだ日が落ちていないからなっ

真那

そうか、鬼が出るのは日が落ちてからだったな

煉獄

様子を見るだけのつもりだったが、早めに食事の準備をしていてくれたお陰で一緒に食べられるな!真那!

真那

俺は五月蝿いだけだけどな

煉獄

そしてその簪!
何なんだ似合いすぎるぞ!
美しさが増しているぞ!
真那!

真那

千寿郎がくれたんだ
だから今日は寝るまで差しとく

あと、杏寿郎にも見せたいって

煉獄

なにっ!!!!

真那

千寿郎が言ってたからな

千寿郎

…………

煉獄

本当に優しいな、真那は…

煉獄

千寿郎!
簪も食事の準備も感謝するぞ!

真那

簪の礼を何で杏寿郎がするんだよ!

千寿郎

…………

煉獄

真那、千寿郎はどうかしたのだろうか
医者で何かあったのか?

真那

いや、いつも通り…
あ、あれか?

煉獄

やはり何かあったのか⁉︎

真那

俺の事好いてるって男らが絡んできてな

煉獄

なっ、何だと!!それはいかん!!
どこの誰だろうか!粛々と説明を…

真那

聞け!
ああいうのは対処慣れてんだよ
だから千寿郎が俺の男だって言って

真那

目の前で接吻した

煉獄

……………

千寿郎

はっ!
あ、いえ!私が不甲斐ないばかりに真那さんが咄嗟に行動を…
ですので兄…

千寿郎

兄上……………!!!

真那

目から血出てるぞ杏寿郎!!

煉獄

血涙か!初めての体験だ!!
うむ!そうか!うむ!

ゲホッ

千寿郎

兄上!!吐血!!!

真那

おいおい!何なんだよ!!

煉獄

大丈夫だ問題ない!!
血は飯を食えば戻る!!

千寿郎

あわわわ……
血を流しながら話さないで下さい
兄上ーーー!

真那

ふっ笑えてきた
杏寿郎、訳が、わかんねぇぞ

煉獄

ははははははっ!
いや、愉快だなっ!!

いい加減にしろっ!!

どんっ!!

煉獄

失礼しました、父上
食事中に騒ぎ過ぎました

千寿郎

もっ申し訳ありません…

真那

槇寿郎

飯くらい黙って食え!

煉獄

仰る通りです

槇寿郎

ん、何だ杏寿郎
血塗れだぞ

槇寿郎

鬼の出る刻でもないのに
何て様だ

槇寿郎

まあいい、殺される前に
さっさと自覚するのだなっ

煉獄

…御言葉ですが父….

真那

やっぱりな

槇寿郎

ん?

真那

杏寿郎の父親だ

真那

五月蝿え

真那

いや、事情は知らねぇが
腹が立つ五月蝿さだな

煉獄

千寿郎

!!

槇寿郎

挨拶も来ん居候風情が
はっ、偉そうなものだな

真那

生まれつきなもんでね

真那

あと、俺は居候じゃなく客だ
住んでくれと言われて居るんだよ

槇寿郎

同じ事だろうが
医者に通わせてもらい、衣食住が確保され、貴様には万々歳だろう

煉獄

つ…父上!!

真那

言ってくれんじゃねえかよ
クソじじいがっ!!

千寿郎

真那さん!いけません!

真那

酒くせぇクソじじいがよぉ!

がばっ!

真那

俺の見てきた酒くせぇ人間はクズばっかりだったぜ

槇寿郎

何もっ知らぬくせにっ
抱きつくなっ!!

真那

はっ!杏寿郎のオヤジなら
一応は強えんだろ?

なら医者通いのか細い女は全力でぶつかるだろうがっ

千寿郎

あっああ…

煉獄

千寿郎…少し、待とう

千寿郎

あにうえ……

真那

何も知らねぇって事は
自分はクズじゃねえって言いたいのか?

槇寿郎

言わせておけばっ
貴様如き直ぐに振り払えるんだぞっ

真那

いいぜーっ
俺なんて吹っ飛ばされて最悪死ぬかもな

槇寿郎

いちいち腹立たしい奴!!

真那

槇寿郎

なっ何だ

真那

クソじじいの事は知らねぇよ
だけどな

真那

杏寿郎にあの物言い…
多分千寿郎にもそんな感じなんだろ

槇寿郎

だったら何だ!
真実を言っているまで!

いい加減離せっ!!

真那

謝れよ

真那

杏寿郎と千寿郎は…

真那

頼りになる男なんだよ

ぎゅうっ!!

槇寿郎

ぐっ…こっちが黙っていれば…

離れろっ!

真那

うぉっと…

千寿郎

真那さんっ!

真那

あー、酒くさかった

槇寿郎

俺は認めんからな!杏寿郎!

ばたんっ!!

真那

はははっ

真那

まだだった挨拶
終わったぜー

煉獄

ふぅ…
心臓に悪い事ばかりだ!真那!

千寿郎

もぅ私、泣きそうで…

煉獄

父上との対面、どうだった?真那

真那

酒くせぇ

真那

やっぱ杏寿郎と千寿郎のおやじだな

煉獄

髪などそっくりだろう

真那

それもあるけどな

真那

結局俺を突き飛ばさなかったな

煉獄

煉獄

ああ、父上は
優しい方なのだ…

真那

今のとこクソじじいだけどなっ!

煉獄

ははっ
じじいという歳ではないぞ!

真那

いいんだよ、呼びやすいから

煉獄

俺達の為にありがとう

煉獄

真那

千寿郎

ありがとうございます…うぅ

真那

また泣いてんのか千寿ろ…
杏寿郎!!

千寿郎

兄上!また血涙がーーーー!!

煉獄

感慨深く真那の名を呼んだらつい!
これはいかんな!癖になっているのか⁉︎

どたどたどたどたっ

槇寿郎

せめて静かにしろっ!!!

鬼滅の刃:夢小説〜燃える桜の章〜

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

15

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚