テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

幼体デザートワーム討伐から数日後

スカウト

報告があります

スカウト

探していた成体デザートワームを発見しました

プルクラ

場所は?

スカウト

幼体デザートワームが居た場所から南西15キロ程の場所です

ヤ・リー

かなり遠いな

ボゥ

何処だろうと別に問題ないでしょ?

スカウト

えぇ

スカウト

以前の話で十六夜の岩に触れた人間も

スカウト

移動の対象になるとお話が出ていたとの事ですので

スカウト

片道切符ではありますが移動の問題は無いです

ボゥ

なら、体力が有り余ってる状態からのスタートか

スカウト

気を付けるべきはブレスもそうですがそのサイズ

スカウト

以前の幼体と比べ倍は違うので一撃の重みを理解してください

リド

今回は戦闘できるもの全ての戦力を投入するおつもりで?

スカウト

いえ、今回も精鋭だけを連れていく形がいいでしょう

スカウト

数が増えれば楽に倒せるかもしれませんが

スカウト

デザートワームのなぎ払いによって剣部隊は壊滅する率が高いです

スカウト

一歩間違えたら被害の方が大きいためここにいる皆さんだけで仕留めます

ドーリ

りょーかいっす!

フォス

決行は明日でいいんだな?

スカウト

はい

スカウト

それで行きましょう

プルクラ

では皆さん気を引き締めて行きましょう

翌日 成体デザートワーム討伐

スカウト

ここから先は皆さんにお任せします

プルクラ

『スカウトは報告する為待機してもらいます』

ヤ・リー

前やったやつとやり方は変えなくていいんだろ?

プルクラ

『えぇ。経験者の指示に従ってください』

ヤ・リー

なら、それで行かせてもらう

フォス

前衛は俺とミツルギだね

ミツルギ

折角お揃いの水の剣作ったのに誰も振れないのはないでしょ……

ヤ・リー

中距離は俺とドーリだ

ドーリ

お願いっす!

ボゥ

そして、遠距離支援及び決めては私ら姉妹がやる

ヴェロス

(お姉ちゃんにも見せないと)

ヴェロス

(私が強くなったことを!)

リド

状況の把握は最後尾の私が行えますのでご安心を

リド

また、『天使の涙』もいつでも使えます

フォス

んじゃサクッと終わらせるか

ドゥクス

(ふーむ…)

ドゥクス

(嫌な予感がする)

ドゥクス

(恐らくこの後厄介事に巻き込まれるな)

ドゥクス

(ま、それは内緒にしておこう)

ドゥクス

(その方が面白いものを見れそうだしな)

フォス

……まずは俺らで気を引く!

ミツルギ

水の剣を使った戦闘

ミツルギ

これが初めてなんで加減できないけど許してください!

デザートワームのブレスを難無く躱し先制攻撃を食らわす

ミツルギ

見えてる胴体いただき!

横薙ぎに剣を振るうが大したダメージにはなってないのを実感する

ミツルギ

(硬っ!?)

ミツルギ

(肉を割くつもりで振ったのにうす皮一枚で済んだのかよ!?)

フォス

下がれミツルギ!

ミツルギ

くっ!?

フォスの合図で直ぐに後ろに下がり体勢を整える

ミツルギ

…アイツめっちゃ硬いですよ?

フォス

幼体はそうでも無かったが成体になると、そうはいかないか

ミツルギ

どうしますコレ?

フォス

『斬撃』がダメなら『刺突』に任せよう

フォス

槍で突き刺し、その傷を起点に引き裂く

ミツルギ

了解です

フォス

リド!

フォス

天使の涙もう使っていいぞ!

リド

分かりました

その言葉の後小さな小瓶を取り出し蓋を開ける

すると、中から白い煙がもくもくと上がり気が付けば空模様は曇天になる

そして束の間、空から恵の雫が零れ落ちてくる

プルクラ

『天使の涙を使用しました!』

プルクラ

『短期決戦のつもりでお願いします』

ヤ・リー

フォス!

ヤ・リー

また俺らがぶち抜けばいいんだな?

フォス

……頼めるか?

ヤ・リー

無論問題なし

ドーリ

リー先輩の後を着いてくっす!

槍使い二人はデザートワームを挟むように左右に分かれて攻撃の機会を伺う

フォス

俺らが気を引く

ミツルギ

何とかやって見るか

再度ミツルギは直接攻撃するがやはり簡単には斬れない

フォスの水刃を数発繰り出してみるが効果はほとんどない

しかし、デザートワーム自身も気が付いている

その攻撃は決して無駄な攻撃では無いということに

一度距離を置くため地上に出てる体を大きく振り近くにいる剣士二人を飛ばす

フォス

くっ!?

ミツルギ

ブベラッ!!?

ヤ・リー

ちっ…

ヤ・リー

(距離を取る気か)

ドーリ

雨が降ってるから砂の中の移動も低下して

ドーリ

ブレスも固形に変わるはず

ドーリ

まだ対処は楽な方っす!

一定の距離を空けた後、お得意のブレスを何発も何発も繰り出す

雨のおかげでそれら全ては固形となり避けるのは簡単だったが

彼の狙いは別にあった

ミツルギ

よ、よくも吹き飛ばしてくれたなぁ?

ミツルギ

お前のブレスなんて簡単に斬れるんだよ!

フォス

(ブレスの連発なんて無駄ということをやつは理解してないのか?)

ヤ・リー

ふんっ!

ヤ・リー

飛んできたところで当たらんな!

ドーリ

余裕の回避っすね

ボゥ

(……違う、これは攻撃じゃない)

ボゥ

(別の狙いがアイツにはある)

ヴェロス

ヴェロス

お姉ちゃん!アイツ見て!!

ボゥ

!?

ボゥ

(全身を地上にさらけ出した!?)

ボゥ

(蛇のように地を這う状態でさらけ出した意味とは)

ヴェロス

……来る!

ブレスは囮、その狙いは自分の体を全て地上に出すこと

その状態で体を地面に叩きつけるように暴れる

その巨体が暴れれば起きるのは地震

ヴェロス

きゃぁ!?

ボゥ

(地震!)

ボゥ

(狙いはこれか!?)

ドーリ

うわっとと!

ヤ・リー

地面に槍を指し体勢を崩すな!

ミツルギ

立つのがしんどい!?

フォス

…なるほど

フォス

成体は成体で経験値が大きく違うわけだ

フォス

倒しがいがある

暴れ終え、とぐろを巻きフォス達を見下ろす

あの地震で何名かダメージを負ったか確認するもその様子はなし

それを把握したデザートワームは今目の前に居る生物を『敵』として初めて認識する

ヤ・リー

次はもっかい俺らの番だ

ヤ・リー

幼体と同じようにお前の腹穴空けてやるよ

ドーリ

…リー先輩思ってたよりも怖いっす

先に動いたのはリーとドーリ

前をリーが走りその後ろをドーリが着く

まずは挨拶と言わんばかりに懐に入りリーが槍で突き上げる

がしかし、先端が少しめり込んだだけで幼体のようにすんなりとはいかない

ヤ・リー

(へぇ?)

ヤ・リー

(歴があるのは確かみたいだな)

その後ろからドーリが現れ高く飛び上がり横に薙ぎ払う

もちろんこれもダメージはほぼゼロと言ってもいい

ドーリ

あれま?

ドーリ

(そりゃそうっすよね)

ドーリ

(水の剣ですら効かないんじゃ俺の槍も効かない)

ドーリ

(ま、再度確認したってことで)

攻撃虚しく隙をさらしたドーリはデザートワームの頭突きで後方に飛ばされ

地上にいたリーはとぐろを巻いた体を崩したデザートワームの腹部分のなぎ払いによって吹き飛ばされる

ヤ・リー

うぐっ!

ドーリ

あーーれーー……

ボゥ

(桁違いに強くないこの子!?)

ヴェロス

戦況は芳しくないです、ね

ボゥ

……それで?

ヴェロス

ボゥ

それが理由で諦めかい?

ヴェロス

……うぅん。事実を述べただけ

ヴェロス

事実を述べた、その上で闘志を燃やしたの

ボゥ

…いいねぇ?

ボゥ

なら、この状況どうやって打破する?

ヴェロス

外がダメなら『内』からやる

ボゥ

内からって言うと?

ヴェロス

……あの大きな口の中

ヴェロス

そこ目掛けて矢を放ち貫く!

ボゥ

ま、貫けはしないだろうけど

ボゥ

確実にダメージは与えれる

ボゥ

出来る?貴女に?

ヴェロス

……分かんない

ヴェロス

でも、お姉ちゃんも居るから心配はしてない

ボゥ

そう…

ボゥ

じゃあたまにはちゃんと『お姉ちゃん』してみるか

デザートワームがこちらに気が付き警戒している

ボゥとヴェロスは動じることなく矢を引き絞り狙いを口内に定める

ヴェロス

まずは私から…!

引き絞った矢を口内目掛けて放つ

だが、固形となったブレスを吐くことでそれを盾とし相殺させた

ヴェロス

(賢い……)

ヴェロス

(自然界を生き抜いてきただけはある)

ボゥ

焦っちゃダメよ

ボゥ

こう言うのは落ち着いてる方が勝つの

数発はなったブレスのうちひとつがヴェロスの矢と相殺され残りはそのまま二人を襲いに来る

しかしボゥは顔色ひとつ変えずただ集中して矢を引く

フォス

フォス

他力本願過ぎないかそれは?

飛んでくるブレスが彼女達に到達する前にそれらは斬られて地面に落ちる

ボゥ

チームプレイと言って欲しいかな

視界が開けた今デザートワームの口内に限界まで引いた矢を放つ

風を切り空を切りその刃はデザートワームの口内を射抜く

ボゥ

さぁ、今の状況はあの時と同じ

ボゥ

なら、やる事は決まってるわね?

フォス

まさか逃げる、とか?

ボゥ

片道切符っだっての…

フォス

冗談冗談

フォス

ちゃんと片付けるよ

フォス

『みんな』でね

怯んだ隙を逃さずリーの槍の上に乗りそのまま上空に飛ばされるドーリ

ヤ・リー

俺をこき使うとはいい度胸だァ?

ドーリ

それは俺が非力なもんで先輩を空に上げられないからっす、よ!

上空に打ち上げられたドーリは先程の矢で苦しむデザートワームの口内目掛け槍を投擲する

ドーリ

太めの一丁入りまーす!

宣言通りその槍は傷をつけた箇所に更に傷を付ける

ミツルギ

もっと大きなお口にしてあげるのがいいかな?

ドーリの攻撃によって首が地面に落ちてくるのを確認し居合の構え取る

切っ先が届く範囲に落ちてきたその瞬間素早く抜刀しその口を引き裂く

水刃によって引き裂かれ、その後剣自体でも引き裂くという二段構え

ミツルギ

お口周りは柔らかいな

プルクラ

『あともう少しです!』

ボゥ

ボゥ

見せてくれよあたしに

ボゥ

あんたの覚悟をさ

ヴェロス

……うん!

大きく開いたその口目掛けて矢を放つ

放った矢は一本では無い

何本もの矢が束になり貫通力を増したその矢は重量も上がり威力も申し分ない

スピードは落ちることなく空を突き進み傷を付けた箇所に命中、そのまま貫く

ヴェロス

これが……今の私

ボゥ

うん

ボゥ

いい感じに強くなってるじゃない

ボゥ

ま、あたしには届かないけどね

フォス

素直に褒めてやれよ

ヴェロスの今の一撃がこの戦闘の決め手となりデザートワーム戦は勝利を収めた

その後何とか解体し雨の奇跡を手に入れ残すは拠点への帰還のみ

その帰り…ことは起こる

この作品はいかがでしたか?

9

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚