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神城組の天使のような死神

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神城組の天使のような死神

9 - 第七話「篠崎真奈美、本命チョコの行く先は?」

♥

21

2025年02月12日

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古愛真珠

おはこんにちこんばんはー。

古愛真珠

すっかり世間はバレンタインですねッッ!

古愛真珠

はい。

古愛真珠

非リア充には関係のないイベントです。

古愛真珠

2月14日?

古愛真珠

バレンタイン?

古愛真珠

なにそれ、その日はテストでしょ。

古愛真珠

って感じです。

古愛真珠

まぁ…彼女はそうじゃないんですけどねぇ。

古愛真珠

いってら!

篠崎真奈美

私は篠崎真奈美。

篠崎真奈美

今私はあるものを作っている。

篠崎真奈美

それが誰に見られているとも知らず…。

神田

市合の兄貴ぃ!

神田

とっても怖くてエロいことが起こってます!

市合麟太郎

何?

神田

し、し篠崎の姉貴が…チョコ作ってたんです!

市合麟太郎

が、どうした?

神田

何とぼけてるんですか!?

神田

もうバレンタインですよ!

長門碧

…!?

安芸直治

(そうじゃん…もう2月14日)

市合麟太郎

…え?

広瀬大聖

真奈美がチョコ?

長門碧

目の錯覚じゃないの、それ?

神田

違います!

神田

確かにチョコの香りがしたんです!

安芸直治

単純にお菓子作りじゃなくて?(←真奈美のバレンタインチョコを認めない人)

長門碧

そんなに焦ってどうかしたのか?(←真奈美からもらえると思って喜んでる人)

神田

しかも、ゴミ箱から拾ったんです!

好きです

長門碧

……何の冗談?

安芸直治

こんなカード一枚に動揺するなんて。

市合麟太郎

まさか…なぁ?

広瀬大聖

でも今日当日ですけど。

市合麟太郎

あ。

長門碧

あ。

安芸直治

あ。

一同『やばい…』

一方真奈美は…

篠崎真奈美

よし、できた…。

篠崎真奈美

…ッ。

篠崎真奈美

(どうしよ…メッセージ決まらない。)

あなたが好きです 真奈美

I LOVE YOU MANAMI

付き合ってください 真奈美

篠崎真奈美

(全然決まらない…。)

篠崎真奈美

あぁー……。

篠崎真奈美

失敗したらどうしよぉ…もう合わせる顔もないよぉ。

クシャクシャ ポイッ(ゴミ箱に捨てる)

篠崎真奈美

はぁ〜…。

甘いチョコの香りと共にこんにちは。 今日は伝えたい気持ちがあって、メッセージを書きま

篠崎真奈美

だめだ。

篠崎真奈美

長過ぎる。

篠崎真奈美

短かったら素っ気ないし、長かったら文に困るし…。

安芸直治

何してるの?

篠崎真奈美

ぎゃあっ!?

咄嗟にメッセージカードを隠す

篠崎真奈美

な、何?(汗)

安芸直治

たまたま通りがかったから。

安芸直治

なにそれ?

篠崎真奈美

な、なんでもない!

篠崎真奈美

これ家庭科のレポート!

篠崎真奈美

家で調理実習してまとめるって宿題なんだよね…あは。

安芸直治

ふーん。

安芸直治

何作ったの?

篠崎真奈美

な、内緒ッ!

安芸直治

へぇ〜。

安芸直治

じゃあ宿題、頑張って。

安芸が出ていく

篠崎真奈美

(あ、焦った〜…危ない危ない。)

市合麟太郎

で、どうだった?

安芸直治

僕が声かけたら、書いてるもの隠して見れなかったです。

長門碧

何作ってたかは?

安芸直治

内緒って言われました。

安芸直治

家庭科の調理実習の宿題って。

長門碧

……その時に真奈美、右手の中指を左手で触ってなかった?

安芸直治

え?

安芸直治

触ってましたけど…寒いからクリーム塗って乾燥防止かと。

長門碧

真奈美の言ってたこと、嘘だね。

安芸直治

え??

長門碧

真奈美、嘘つくときそうするんだよ。

安芸直治

(全然知らなかった…僕としたことが不覚。)

市合麟太郎

(マジかよ…どんな観察眼してんだ。)

市合麟太郎

ってことは、その時に嘘をついていたってことは?

市合麟太郎

やっぱり真奈美、バレンタインチョコ作ってるのか?

長門碧

じゃないですか?

安芸直治

誰にあげるんでしょうね。

広瀬大聖

友チョコ…とかですかね。

市合麟太郎

うんうん。

広瀬大聖

義理チョコ?ってやつもあるらしいですけど(←義理チョコをわかっていない)

安芸直治

…っ!?

市合麟太郎

だったらヤバいぞ。

安芸直治

気になる異性に真奈美があげたりしたら……。

長門碧

絶対カップル成立。

市合麟太郎

絶対止めるぞ!

篠崎真奈美

ヤバい…全く決まらない。

長門碧

何が?

篠崎真奈美

っ!?

篠崎真奈美

なんですか?

長門碧

何か悩み事?

篠崎真奈美

悩み事…特に。

右手の薬指を左手で触る

長門碧

嘘だね。

篠崎真奈美

は、え…?

長門碧

なんかあるんでしょ?

篠崎真奈美

う…まぁ。

長門碧

恋愛関係?

篠崎真奈美

っ…!?///

篠崎真奈美

あ……友達の話なんだけどね。

篠崎真奈美

友達の。

長門碧

うん、友達ね(絶対自分の話だな…)

篠崎真奈美

バレンタインに部活の先輩にチョコ渡したいらしくて。

篠崎真奈美

その子、恥ずかしがり屋なんで言えないんですよ。

篠崎真奈美

だからメッセージを一緒に考えてほしいって。

長門碧

素直に書いたら?

篠崎真奈美

え?

篠崎真奈美

でも短かったら素っ気なく思われるかもしれないし…長かったらくどいし。

長門碧

自分の気持ちを素直に綴ってみたら?

篠崎真奈美

そんなんで伝わるんですかね…。

篠崎真奈美

もし失敗したらもう合わせる顔がなくて…。

長門碧

先輩と後輩…だったけ?

篠崎真奈美

はい…。

長門碧

いつかは卒業して離れるんだから、今のうちに思いは伝えておいたほうがいいと思うけど。

篠崎真奈美

そう、ですよね……明日死ぬかもしれない世界ですからね。

長門碧

(え?)

長門碧

でもそんなに好きなら早く言えばいいのに。

篠崎真奈美

でも……きっと両思いなんです。

篠崎真奈美

相手はいつも優しく今日もかわいいねとか言ってくれるのに、こっちだけツンツンしちゃって….。

篠崎真奈美

相手はきっとわかってくれると思うんです。

篠崎真奈美

でも……まるで兄妹みたいに育った仲だから、その関係が変わっちゃうのが怖いんです。

篠崎真奈美

恋愛って…こんなにも難しいんですね(笑)

長門碧

そうだよね…恋愛って難しいよね。

篠崎真奈美

相手は私のこと大好きだし、私も相手のこと大好きなんです。

篠崎真奈美

最初はお兄ちゃんみたいな感じだったのに、段々一人の男性として好きになったんですよ。

篠崎真奈美

相手が私のことを褒めてくれるだけでも嬉しい。

篠崎真奈美

朝、優しくおはようって言ってくれるだけでも。

篠崎真奈美

こんな明日を生きていられるか分からない世界で、今日も隣にいてくれるだけで…幸せなんです。

篠崎真奈美

でも、やっぱり辛いんです。

篠崎真奈美

せっかく褒めてくれたのに恥ずかしくて冷たい態度取ったり…。

篠崎真奈美

そのたびに心が言うんです。

篠崎真奈美

なんでそんな態度しか取れないのかって。

篠崎真奈美

思えば思うほどそんな気持ちも強くなっちゃって…こんなんなら、いっそ、気づかなきゃよかった。

篠崎真奈美

好きだって。

篠崎真奈美

彼のことが大好きだって。

篠崎真奈美

そしたらきっと、悲しい思いもつらい思いも知らずに済んだから。

長門碧

それは、違うんじゃない?

長門碧

真奈美がその人を好きになってから、ずっと不幸だった?

篠崎真奈美

そ、それは…。

長門碧

嬉しいこともあるけど、辛いこともあるのが恋愛ってものなんだよ。

長門碧

恋愛の神様は厳しい人なんだよ。

長門碧

人生酸いも甘いもって聞いたことある?

篠崎真奈美

うん…。

長門碧

恋愛だって一緒。

長門碧

酸っぱいのと甘いのが混じり合って、それが思い出になる。

長門碧

それがいつかわかる日が来ると思うよ、俺は。

篠崎真奈美

そう、かな……。

長門碧

真奈美はいつでも物事を一人で背負い込むよね。

篠崎真奈美

え?

篠崎真奈美

だって…他人に迷惑をかけたらあれかなって。

長門碧

俺は迷惑じゃないよ。

長門碧

真奈美は小さい頃からずっと真面目な子だから、人を頼るのが苦手。

長門碧

知ってるよ。

長門碧

でもさ……。

真奈美の手を握る

長門碧

全部背負い込んだら重いだろ?

長門碧

少しぐらい、俺にも背負わせてよ。

長門碧

肩の力が抜きたかったら、いつでももたれかかっていいから。

長門碧

辛かったら、好きなだけ俺の胸の中で泣けばいいから。

長門碧

自分の中に溜め込まないで。

長門碧

俺は、真奈美にはいつも笑っていてほしいからさ。

長門碧

ね?

篠崎真奈美

……ッ。

篠崎真奈美

わかった…これからは頑張る。

篠崎真奈美

その前に、昔みたいにぎゅってして?

長門碧

…いいよ。

ぎゅっ

篠崎真奈美

やっぱり、兄貴の胸の中は落ち着く…。

長門碧

碧って呼んで。

篠崎真奈美

碧。

長門碧

真奈美…。

安芸直治

……。

安芸直治

(僕の名前は安芸直治。)

安芸直治

(戻るのが遅い長門の兄貴が心配で様子を見に来た神城組の武闘派。)

安芸直治

(その時、とんでもない所を目撃してしまった。)

数秒前…。

篠崎真奈美

碧…。

長門碧

真奈美…。

チュッ

安芸直治

(二人がキスしている所を目撃してしまったのだ。)

安芸直治

(その時、僕の中に黒い感情が沸き起こった。)

安芸直治

(ふざけるな…真奈美が長門の兄貴ものになるなんて許さない許さない許さない…。)

安芸直治

(僕だって真奈美が好きだ。)

安芸直治

(顔も、笑顔も、仕草も、表情も、全部が可愛い愛おしい。)

安芸直治

(初めて会ったときから、僕は真奈美が好きだった。)

安芸直治

(だからこそ許せない。)

安芸がどこかへ向かう

篠崎真奈美

(長門の兄貴が去って、私の心は決まった。)

あなたが、ずっと好きでした.                      真奈美

篠崎真奈美

これでいい……これが、私の思い。

篠崎真奈美

(長年の思いがようやく実ると思うと、心が踊りそうだ。)

篠崎真奈美

(でも、それと同時に、私達の関係が変わってしまうのが少し寂しい。)

篠崎真奈美

(大丈夫、きっとなんとかなるから。)

もう私には、隣で笑って甘やかしてくれて、涙を見せられる大切な人がいるとわかったから。

篠崎真奈美

(この時間、兄貴たちは見回りで全員いない。)

篠崎真奈美

(この時間にチョコを置く作戦だ。)

しばらくして…。

篠崎真奈美

あ、おかえりなさい。

安芸直治

寒かった。

篠崎真奈美

まだ寒いですからね。

安芸直治

真奈美の手で温めてほしい。

篠崎真奈美

え、いやです。

安芸直治

そんな…。

篠崎真奈美

あ、じゃあ私も見回り行ってきますね。

真奈美が出ていく

市合麟太郎

…とうとうだな。

長門碧

真奈美がチョコを置けるのは、俺達がいなかったさっきの時間だけ。

安芸直治

……。

広瀬大聖

どうした安芸?

安芸直治

いえ、なんでも。

安芸直治

(もう僕はわかっている。この一連の流れを締めるのが誰かということを。)

安芸直治

(いや、わかってしまった。)

安芸直治

(知らないほうが良かった。今更そう思った。)

市合麟太郎

おそらく真奈美は引き出しの中にチョコを隠す。

長門碧

ですね。

市合麟太郎

じゃあ開けるぞ…。

ガラガラッ

市合麟太郎

長門碧

安芸直治

!?

広瀬大聖

…!

市合麟太郎

その反応…全員あったの、か?

長門碧

はい。

安芸直治

あります。

広瀬大聖

俺も。

市合麟太郎

ちょっと待て。

市合麟太郎

もしかしたら中身が違うかもしれない。

市合麟太郎

ちょっと集合!

机にチョコが入った箱を並べる。

市合麟太郎

じゃあまず俺から。

市合麟太郎

……ただのチョコ。

安芸直治

じゃあ次は僕が…。

安芸直治

(絶対ないって分かってるけど、分かってるけれど……もしかしたらそんなこと。)

安芸直治

…ない、です。

安芸直治

(あるはずもない。)

広瀬大聖

俺もただのチョコ…ですね。

長門碧

最後は俺が…。

長門碧

……フッ…

長門碧

俺でした。

長門碧

真奈美のハートを奪ったのは俺。

市合麟太郎

はッ…んなわけ!

長門碧

あるんですよ。

長門碧

こんなことが。

あなたが、ずっと好きでした                 真奈美

篠崎真奈美

……絶対バレてたじゃん。

篠崎真奈美

途中から私って言っちゃってたし。

篠崎真奈美

(きっとこれが私の最初で最後の幸せな恋。)

このときの私は、この甘酸っぱい幸せがずっと続くものだと思っていた。 いつ死ぬか分からない世界に10年はいたというのに…。

古愛真珠

えー…どうでしたでしょうか。

古愛真珠

初めて書きました。

古愛真珠

こんなに甘酸っぱいストーリー。

篠崎真奈美

やっほー。

古愛真珠

あ、やっほー。

古愛真珠

そういえばどんなチョコ作ったの?

篠崎真奈美

普通のチョコだよ。

篠崎真奈美

甘いの好きじゃなさそうだからビターのチョコ。

古愛真珠

へぇ。

篠崎真奈美

ほら次回予告!

古愛真珠

はいはい。

古愛真珠

ついに判明した真奈美の想い人。

篠崎真奈美

荒れる神城組と幸せ満載の私達。

古愛真珠

そこに再び近づく影?

篠崎真奈美

お返しに悩む兄貴たち。

古愛真珠

次回!

篠崎真奈美

神城組の男たち、ホワイトデーは一大事!?

古愛真珠

おったのしみにー。

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