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※実話をそのまま作成しています。 名前だけ現実と異なります。

月日は流れ、 3年生の最後の文化祭まで あともう少し。

今日はオリオン座流星群が流れる日。 私は流星群に向かい、 ただ1つ、願いを唱えた。

リネ

〃ヒロと話せますように〃

美しく1本で流れる流星群に 何度も、何度も、 願いを唱えた。

そして、 普通ならば 願ってはいけないであろうことも。

リネ

〃ヒロに告白されますように〃

知っていた。

〃告白〃なんてされる訳もなく、 〃告白〃をしてもいけないのだと 自分が1番、よく知っていた。

それなのに、 自分は願ってしまったのだ。 〃告白されますように〃と。

文化祭当日。 3年生最後の文化祭。

展示閲覧の時間になり、 文化祭は刻々と終わりに近づいていた。

友達

あっち見に行かない?

リネ

あっち?

リネ

うん、いいよ〜

その時、私は1人の男性を見つけた。

フェンスに手をつけ、 空を眺める男性。 友達と話している様子でもなく、 ただ1人で空を眺めている男性。

後ろ向きだったが、 私はすぐにわかった。 間違いなく、あれはヒロなのだと。

リネ

待って、

リネ

あれって…ヒロ…だよね?

友達

うん、そうだね

リネ

私、ちょっと行ってくる

友達

え?!

友達

でも話したら──!

〃話すなら今しかない〃

目の前には 先生が居た。 けれど、そんなのは気にしなかった。 ヒロと話せるならそれで良かった。

私は君に、伝えたかった。 ただ一言、 〃ごめんなさい〃と。

リネ

ねぇ、ヒロ

リネ

ごめん、ごめんなさい

リネ

本当に、ごめんなさい

ヒロ

──こっちこそ、ごめん

久しぶりに君の声を聞いた。

そして自分は そのまま去るはずだった。 けれど、足は動かなかった。 ただ、口だけが動いた──。

リネ

良かったらなんだけど、

リネ

もう1回、付き合わない…?

言うはずなんてなかった。 告白なんてするはずなんてなかった。

勝手に、本当に勝手に、 口が勝手に動いた。

ヒロ

返事は待って

ヒロは素早く階段を降りて行った。

友達

何話したの?

リネ

謝ったよ

友達

リネは悪くないのに?

リネ

悪いよ

リネ

ヒロが怒られたのは、

リネ

私のせいだから…

友達

違うと思うけど。

友達との話は そこで途切れた。

帰り、私は友達に ヒロの連絡先を聞いた。

なぜなら、 先生に全てを明かした時に ヒロはメールからいなくなったからだ。

だから、私はヒロの連絡先を知らなかった。

友達

連絡して大丈夫なの?

リネ

うん、大丈夫だよ

私は確実にわかっていた。 〃このままヒロと話せなくなる〃と。

だから、友達に連絡先を聞いた。 ヒロからの連絡を待つのではなく、 自分から行動するべきだと思った。

帰ってすぐ、 私はヒロに連絡をした。

リネ

急にごめん

リネ

友達から聞いたんだけど、
ヒロで合ってる…?

リネ

間違ってたらごめんね。

ヒロ

あってるよ

君とやり取りをするのは 何年ぶりだろうか。

リネ

今日は急に話に行ってごめんね

リネ

告白もして、ごめんなさい。

リネ

告白の返事、
いつでもいいから待ってるね

ヒロ

自分も1年生の時は
本当にごめんね。

改めてきちんと話がしたいと、 水曜日、前に告白した場所で 待っているとのことだった。

けれど、水曜日の日、 彼は風邪で学校を休んだ。 水曜日、生徒の休みの数が多く、 学校は学年閉鎖になった。

だから、再びメールをした。

リネ

学校だとなかなか話せないから

リネ

電話でもいいかな?

ヒロ

いいよ。

ヒロ

じゃあ、明日電話してもいい?

リネ

うん、いいよ

ヒロ

そういえば、なんで文化祭の日に告白してきたの?

リネ

ヒロと話さなくなって後悔しちゃってさ

リネ

だから…なんか告白しちゃった。

ヒロ

なるほどね

ヒロ

自分もリネに告白したかったんだけど

ヒロ

断られるのわかってたから嬉しかった

リネ

そうなの…?

リネ

じゃあ告白の返事って付き合えるってこと…?

ヒロ

それは言えない

ヒロ

お楽しみ

リネ

電話で言ってくれる…?

ヒロ

じゃあ、今からする?

リネ

うん、いいよ

…続く…

消えたい私と嘘つきな君のもう一度の光

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