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筋肉質な王国騎士

コイツは挨拶代わりだとっときなぁ!

身体のひねりを加えた右フックがソウマを襲う

ソウマ

(これ直撃はまずい!?)

そう思った時には既に拳が腹部にめり込んで数メートル大きく吹き飛ばされた後だった

筋肉質な王国騎士

ダーハッハッハッ!

筋肉質な王国騎士

コイツはちょっとやりすぎちまったなぁ!

筋肉質な王国騎士

こっちの人間はみんなガリガリだからこの程度でも吹き飛ぶもんなぁ!

筋肉質な王国騎士

もっと俺みたいに屈強な体を作らねぇといけねぇぜ?

アセビ

アセビ

その意見には半分同意じゃなワシも

筋肉質な王国騎士

全肯定はしてくれねぇのなぁ?

筋肉質な王国騎士

てか、あのガキ爺さんの仲間じゃねぇのか?

アセビ

弟子の連れてきた他人じゃ

筋肉質な王国騎士

じゃあ冷たくされても仕方ねぇか!

筋肉質な王国騎士

ダーハッハッハッ!

アセビ

アセビ

まぁ、他人とはいえ弟子の連れてきた”客人”だからの

アセビ

さすがに手荒い真似されて無関心という訳にはいかんのよ

ソウマ

ソウマ

あ、あれ?

ソウマ

今僕思いっきりぶん殴られたんじゃ……

筋肉質な王国騎士

なに?

筋肉質な王国騎士

何故ヒョロガリ君が爺さんの後ろに?

筋肉質な王国騎士

今俺がぶっ飛ばしたのはお前じゃねぇのか?

アセビ

お主みたいな横暴なやつに対抗するためにひ弱なやつは策を練るんじゃよ

アセビ

その一つが今のこの状況じゃな

筋肉質な王国騎士

どういうことだぁ?

アセビ

一言で言えば変わり身じゃな

アセビ

お主が殴ったのは人に限りなく近い感触のお人形さんじゃよ

筋肉質な王国騎士

つまり今俺はお人形遊びに付き合わされたわけだ!

アセビ

そうなるな

筋肉質な王国騎士

筋肉質な王国騎士

いいねぇ…

筋肉質な王国騎士

こういう小細工するやつをぶっ潰すのが俺の楽しみなんだよ

アセビ

おっ?気が合うな

アセビ

ワシもお前さんみたいな力で全て解決するやつを小細工で陥れるのが好きなんじゃよ

筋肉質な王国騎士

なんだある意味気が合うじゃねぇか!

筋肉質な王国騎士

余計ぶっ潰したく……

筋肉質な王国騎士

筋肉質な王国騎士

いや、それを超えてぶっ殺したくなった

アセビ

それはお互い様じゃな?

ソウマ

ソウマ

(今僕は爺さんに助けられたのか?)

ソウマ

(その自覚なしに僕は助けられた?)

ソウマ

(じゃあついさっきまでのあの模擬戦みたいなのは)

ソウマ

(爺さんの本気のほの字も見えてなかったってことなのか?)

ソウマ

(だとしたらこの爺さん……)

アセビ

お主は自衛に務めな

アセビ

いくらワシでも歳のせいでお主の面倒までは見れんからな

ソウマ

自分の身くらい守れるわ

アセビ

目の前の化け物を前にその元気があるなら大丈夫そうじゃな

筋肉質な王国騎士

ダーハッハッハッ!

筋肉質な王国騎士

安心しなクソガキ!

筋肉質な王国騎士

こんな奴でも騎士の端くれだからな

筋肉質な王国騎士

隙を見てお前さんに手を出すなんて無粋なことしねぇよ!

筋肉質な王国騎士

騎士道精神的…というより俺がサシでのやり合いが好きだからなぁ!

アセビ

それはそれは大変都合が良きかな

アセビ

では、その言葉を信じてみるかな?

筋肉質な王国騎士

おう!

筋肉質な王国騎士

とことんやり合うぞ爺さん!

ソウマ

ソウマ

(僕はこの戦闘に手を出しちゃいけない…)

ソウマ

(いや、手を出すことが出来ないが正しい)

ソウマ

(僕が手を出せば爺さんの邪魔になる…)

ソウマ

(僕はまた何も出来ないのか?)

ソウマ

(人攫いの件についてもルーナやファルマのおかげで達成できたと言っても過言じゃない)

ソウマ

(僕個人の力はみんなと比べてしまえば……)

アセビ

アセビ

筋肉ダルマはその見た目通り剣は使わないのかな?

筋肉質な王国騎士

俺に剣を使わせたら確実に勝てなくなるぞ?

アセビ

自身の力を過信しすぎじゃな

筋肉質な王国騎士

ま、俺に剣を抜かせたら褒めてやるよ爺さん

筋肉質な王国騎士

しばらく俺は拳で相手してやる

アセビ

爺さんと見た目で判断は良くないぞ?

そう言いながらアセビはゆっくりと騎士の方に近づく

筋肉質な王国騎士

おいおいそんなゆったり来て

筋肉質な王国騎士

殴ってくれって言ってるもんだぞ爺さん

ソウマを吹き飛ばしたようにまた体のひねりを利用した拳をアセビに繰り出す

アセビ

アセビ

ワシはあの小童みたいには吹き飛ばんぞ?

何事もないようにその拳を片手で簡単に防ぎそう言葉を続ける

筋肉質な王国騎士

ほぉ?

筋肉質な王国騎士

本当にただのしみったれた爺さんじゃないみたいだな

筋肉質な王国騎士

これは確かに俺の拳じゃ埒が明かないな

アセビ

だろ?

アセビ

だから早く剣を抜きな

アセビ

そうしたらワシも剣を抜こう

筋肉質な王国騎士

よしいいだろう!

筋肉質な王国騎士

では見せてやろう!

筋肉質な王国騎士

これが俺の剣だ

腰に当てた二振りの剣を引き抜き構える

筋肉質な王国騎士

俺の扱う剣はある逸話から付けられた名がある

筋肉質な王国騎士

それが『双竜ヴィバヌス』というものだ

アセビ

それはそれは大層な名前だねぇ?

筋肉質な王国騎士

この剣を振るった時まるで逸話にでてきたヴィバヌスのような暴風を作り出すのだよ

アセビ

ま、それは実際見てみないと分からんがな

筋肉質な王国騎士

それはもちろんそのとおりだ

筋肉質な王国騎士

代わりに竜の鋭い爪のような斬れ味に噛み付いてきた時と同等の質量を感じるらしいがな

アセビ

その大きさの剣から竜と同等の力が、ね…

アセビ

なら、ワシもその話の流れに乗った刀を使おう

筋肉質な王国騎士

カタナ?

アセビ

異国の文化で特別な製法によって作られたものでな

アセビ

特徴は片刃と軽さ、そして『斬る』に特化した殺しの武器だ

アセビ

刀には大体この刀を打った刀工(とうこう)の名が当てられることがあり

アセビ

ワシが今からお主に見せる刀はその中でも出来が良いもの

アセビ

その剣に釣り合う『良業物』が一つ

アセビ

【桜花 染吉野】(おうか そめいよしの)でお相手いたそう

何も無い空間からアセビは刀を取り出し鞘から刀を抜く

刀身は鈍色が目立つが装飾として桜の花びらを思わせる彫りが見られる

アセビ

これが刀だ筋肉ダルマ

アセビ

どうだ?美しいだろ?

筋肉質な王国騎士

ふん!

筋肉質な王国騎士

戦闘において【美】なんて無意味だぜ?

筋肉質な王国騎士

結局は勝たなければ意味が無いんだからな

アセビ

なら、お主に勝ってそれを証明してやろう

この作品はいかがでしたか?

17

コメント

1

ユーザー

書いてて現状この筋肉ダルマ結構お気に入りです‎^^

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