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ユウキ

─ということが最近多くて、

ユウキ

流石に怖くなっちゃって…。

リク

リク

なるほど、

リク

纏めると、

リク

田舎の最寄り駅で、

リク

度々、

リク

深夜に、制服姿の少女を見る…

リク

─と。

ユウキ

…はい。

リク

すみません、もう一度お名前と職業を伺っても?

ユウキ

悠貴(ゆうき)です、

ユウキ

倉橋悠貴、会社勤めのSE(システムエンジニア)です。

リク

─てなわけで、

リク

お前たちが学校行ってる間に、依頼が入ったんだよ。

ライム

ふぇ〜、深夜のしぇいふくしゅがたのおんなのこかぁ…

トア

なんて言ってんだよ口に入れたまま喋んな

キキョウ

うわ、普通の人だったらそれは怖いわ。

ヒスイ

田舎ってのがまた雰囲気あるね

ナギサ

ナギサ

…え、でも、

ナギサ

普通に家出少女とかの可能性もあるんじゃ…?

晩ご飯の餃子を箸で摘んだ渚彩が、凛久に問う。

リク

それもそうなんだよな。

リク

しかも、倉橋さんがちょうど渚彩と同じことを言ってて、

ユウキ

ホントにただの女の子だったら、

ユウキ

そっと調べてもらった結果だけ教えて頂ければいいので…!

ユウキ

ユウキ

…あと、

ユウキ

出来ればでいいんですけど、

ユウキ

……少しでいいから、その子のことを助けて上げて欲しいなって。

リク

…ってさ。

リク

倉橋さんも心配してるらしくて、

リク

でももし幽霊だったらって、声が掛けられないんだって。

トア

優しい人だね。

キキョウ

そうだね〜…。

言って、お味噌汁を飲む叶空に、

きゅうりのぬか漬けをぽりぽり食す桔梗が答える。

ヒスイ

……(ゴクン)、
…ちなみに、

ヒスイ

どうやって調べるかは、考えてるの?

お味噌汁を飲み干し、お椀から顔を上げた翡翠が問う。

リク

とりあえず駅に行くしかないよなって。

リク

会えたら話聞く…くらいかな?

リク

まあそこからは臨機応変に。

ヒスイ

なるほど、ご馳走様でした。

食べ終えた翡翠が、食器を持って席を立つ。

ライム

あ、翡翠ー

ヒスイ

ライム

僕も食べ終わったら一緒に部屋来てくんない?

ライム

物理がわかんなくて…

ヒスイ

リョーかい

しばらくして食べ終わった各々が、それぞれ席を立っていく。

トア

桔梗、渚彩、食べ終わったらス█ラやろうぜ

ナギサ

っしゃノッた

キキョウ

えぇ〜…叶空のシューターも渚彩のチャージャーも怖いんだよなぁ…

ライム

え、ズルい!!!

ライム

僕らも終わったら乗り込もうぜ翡翠!!

ヒスイ

はいはい、

ヒスイ

来夢くらいならローラーワンパンだよ?

ライム

やる前から煽んなよ戦意喪失するわ

リク

お前ら、明日土日だからってあんま遅くまで起きてんなよー

リク

リク

あ、日曜に噂の駅に行く予定だけど、

リク

一緒に来てくれる子?

ヒスイ

行く。

トア

俺もー

ナギサ

アタシも着いてく

キキョウ

私も行きたい!

ライム

え、じゃあ僕も!!

リク

言うと思った、

リク

じゃあ日曜は8時までに起きてきてくれ、

リク

─ちょっとやりたいことがあるんだ。

5人

了解!

トア

おはよ…

ナギサ

はよ

ライム

おはよ叶空!

トア

……あれ、

トア

…翡翠は?

キキョウ

多分まだ寝てるんじゃない?

トア

呼吸するように寝過ごすなアイツ

トア

さすが

リク

起こしてきてくれよ、桔梗

キキョウ

え、私?!

ライム

翡翠起こし隊隊長と言えば桔梗じゃん?

キキョウ

不名誉すぎるわそんな称号

リク

よっ、たいちょー!

キキョウ

はぁ…起こしてくればいいんでしょ…。

ナギサ

がんば〜

キキョウ

ひーすーい!!!

キキョウ

キキョウ

……もー、入るよー…?

ヒスイ

……スゥ、スゥ…。

ドアを開けても無反応な、ベッドの上の少女に、

キキョウ

……だと思った。

溜息一つ、桔梗は片手で頭を抱える。

キキョウ

数歩ベッドに近づき、桔梗はポケットからスマホを取り出した。

音楽のアプリを開き、とあるファイルをタップして流す。

─押したファイルの名は、

─ワンワンワン!!

ヒスイ

!!

「犬の鳴き声」と記されたフォルダが、

翡翠に向かって吠える。

思わず飛び上がってベッドの隅まで後ずさりした翡翠に、

桔梗は貼り付けた笑みを浮かべた。

キキョウ

……おっはよー、翡翠ちゃん?

ヒスイ

ヒスイ

…お、はようございます…。

掛け布団の端を掴み、顔の方まで持ってきた翡翠が、

状況を把握出来ないような顔で、桔梗の方を見る。

ヒスイ

キキョウ

…余談だが、翡翠は犬が苦手だ。

─話を戻そう。

キキョウ

キキョウ

…今日、何の日か覚えてる?

ヒスイ

ヒスイ

…え?

ヒスイ

ヒスイ

ヒスイ

─あ、

  ─ドタ      ドタ        ドタ…

リク

…お、

ライム

終わったんじゃね?w

キキョウ

ふぅ〜、任務完了…。

ヒスイ

……その、

ヒスイ

ヒスイ

…誠に、申し訳ないことをしたと、思っております…。

トア

今更だな、いつもの事すぎて驚くのも忘れてたわ

ナギサ

一言で言うと、「こんなことだろうと思った」ってカンジ

ヒスイ

…スミマセン。

リク

あははw

リク

反省したなら行くぞ?

車を止めたのは、大きめの和風な建物の前。

6人が降り、建物を見上げた。

ヒスイ

……うわ、すごい。

リク

倉橋さんが、

リク

時間がかかりそうな案件だったら、ウチの旅館を使ってくれていいって。

ライム

旅館やってんの?!

キキョウ

はぇえ…まさかのお金持ち…?

ナギサ

これがご都合主義ってやつか…(ボソッ)

トア

トア

どした渚彩?

ナギサ

いや、なんでも。

ヒスイ

ヒスイ

…でもさ、

リク

ヒスイ

女子学生?が出るのは夜中じゃ…?

ヒスイ

こんな朝に来ちゃって、どうするの?

リク

ああ、実はちょっと考えてたことがあって。

キキョウ

考えてたこと…?

リク

おう、

リク

たまたま倉橋さんが深夜に駅に行くだけなら、

リク

女子学生が居るのはもしかしたら深夜だけじゃないかもしれないって。

ヒスイ

…なるほど、

ヒスイ

凛久さんにしては賢いですね。

リク

おい

ライム

ライム

で、どうするの?

リク

リク

とりあえず、

リク

10:00をスタートに、

リク

3時間ごとに、ウワサの駅を、

リク

誰かしら覗きに行く

リク

リク

…ってのはどうだ?

キキョウ

サンセー!

トア

うん、俺も。

ライム

叶空が言うなら僕も!

トア

俺の事大好きじゃん

ライム

うん大好き〜!(棒)

ヒスイ

…決まりかな?

リク

そうだな

リク

リク

……じゃあ、作戦スタートっ

─ a.m.10:00 ─

キキョウ

トップバッターは私たちかぁ…

キキョウ

キキョウ

最寄り駅って言っても、

キキョウ

やっぱちょっと歩かなきゃなんだね。

ライム

だな。

ライム

ライム

僕らだけ、「10:00まで時間ないから」って、

ライム

悠貴さんの出してくれたお菓子、お預け食らったよな。

キキョウ

来夢甘いもの好きだもんね

ライム

あのお饅頭美味しそうだったな…

キキョウ

キキョウ

……あ、そうこう言ってるうちに、

ライム

ライム

…着いたな。

2人は無人の駅内に入る。

ホームに足を踏み入れると、線路が目の前には1本しかなかった。

連絡通路すらない、狭い駅である。

ライム

ライム

へぇー…、

ライム

ライム

…これが “田舎駅” か。

長ズボンのポケットに両手を突っ込んだ来夢が、

辺りを見回し、少し物珍しそうに呟く。

キキョウ

…っねぇ、みてみて来夢。

ライム

ライム

んだよ?

桔梗に呼ばれた来夢が、

何かあったのかと、桔梗のいる駅の入口付近まで歩いていく。

ライム

ライム

…っうわ、

キキョウ

キキョウ

…ね?

ライム

すご、1時間に2本しか来ねぇじゃん…

ライム

ライム

ライム

─って違う違う、

ライム

女子学生だっつーの。

キキョウ

いてっ

来夢が桔梗の頭を軽く小突き、

駅の奥の方に歩いていく。

キキョウ

いいじゃん、ちょっとくらい…

小突かれた頭を両手で抑え、悪態をつきながら、

しぶしぶ来夢の後に続く。

キキョウ

キキョウ

キキョウ

てか、何この感じ…?

来夢の横に並び、桔梗が訝しげに辺りをキョロキョロ見回す。

ライム

─な。

ライム

…なんだろ、これ。

キキョウ

キキョウ

なんだろ、

キキョウ

─残り香?

ライム

あー、なんかそんな感じする。

ライム

なんか、ここにイたような。

キキョウ

呪力はふんわり感じるけど、

キキョウ

…今ココに実体がいるほど、強いとは思えない。

ライム

奥まで来たけど、

ライム

ライム

…別にこれと言って、何かあるわけじゃねぇな。

キキョウ

女子学生もいないね。

キキョウ

キキョウ

あるとしたら、

ライム

…この呪力の残り香だな。

キキョウ

キキョウ

うーん…、

キキョウ

分かることはこれくらい?

ライム

そうだな、

ライム

テーサツは多分これくらいでいいっしょ。

ライム

ライム

バトンタッチしに行こうぜ。

ヒスイの不可思議事件手帳

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コメント

4

ユーザー
ユーザー

おおおおおお! 出遅れた感凄いけど見れました!!! 犬が怖いとか寝坊しちゃうとか、翡翠ちゃん可愛いですね✨ そして、ナニかがいたんですね...女子高生は人なのか、そうじゃないのか、やばいタイプなのか、やばくないのか... 続きが楽しみです!!!

ユーザー
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