マコ
あ…、いやっ…
マコ
え、エマ…!!
エマ
……マコ
マコ
エマ!
マコ
何があったのよ!!
エマを激しく揺さぶると
エマは部屋の様子をみて目を見開いた
同時に、全てを理解したような表情だった
エマ
わ、私が…、やったんだね
マコ
え……
エマ
マコ…
エマ
私っ、ホントに何も覚えてないの…!
エマ
信じて…!!
マコ
……
マコ
今はそんなことどうだっていい
マコ
説明して
エマ
……
エマ
お母さんとお父さん、ずっと喧嘩してた
マコ
え…?
エマ
大切にしてもらえ無かった
エマ
だから、マコの家が羨ましいって
エマ
本心なんだ
マコ
……
エマ
……
マコ
…?
マコ
エマ?
エマはバルコニーの手すりに手をかけた
エマ
……ごめんね、マコ
マコ
エマ……?
マコ
だめ…、辞めて!
エマ
……
エマ
私、ホントにマコのこと親友だと思ってたよ
マコ
え……
エマ
もう遅いんだよね…
マコ
なんで…
マコ
だって私あんな事…
エマ
……
エマ
…ばいばい
その瞬間、エマは視界から消えた
マコ
エマ……
マコ
…エマぁ!!
マコ
いやぁぁぁぁっ!
いくら叫んでも後悔だけが押し寄せてくる
きっと美しかったエマの顔も、
今は見る影もなくなっているだろう
マコ
エマ…
マコ
ごめんなさい…
もっと早くこういっていれば
未来は変わっていたんだろうか
いくら考えてももう、手遅れだった
『両親を殺して、自分は自殺』
このセンセーショナルな事件はしばらく世間を騒がせた
部屋には座り込む親友が居た、というのは、きっとマコのことだろう
蘭
あー、せいせいした
正直言って、あの二人は邪魔だった
私はずっとヨンジュンが好きだった
この恋を成功させるには、まことエマは凄く邪魔な存在だった
蘭
親殺して自殺とかバッカみたい
蘭
もっと上手くやれっての
蘭
……
蘭
……?
その時前方から歩いてくる人物に気づいた
蘭
……
マコ
蘭
マコ
……久しぶりだね
蘭
あー…、マコ…
蘭
……えっと、大丈夫?
マコ
……
蘭
…!!
その顔は笑っていた
それが気味悪く、私は走って逃げた
蘭
やばっ、あいつ頭おかしいし
振り返るとマコはまだ笑っていた
その顔は、表に脳裏に焼き付いていた
〜END〜