数日前、ポストに赤文字で書かれた予告状が届いた
《××××.4.4 楽しみに待っててネ♪》
男は薄気味悪さを感じ、それを破ってゴミ箱に捨てた
ぱちり
男が目を覚ますと、廃工場にいた
全身を黒装束で身を包んだ人物がたたずんでいた。フードを目深にかぶっており、顔は見えない
声は少しくぐもっていて、男なのか女なのかわからない
ヒュッ
カラスの羽の付いた矢を足下のそばに射った
矢を装填し、ボウガンをかまえる
ヒュッ
死にものぐるいで足を動かした
その瞬間、なにかにつまづき、体勢を崩して転んでしまった
自分の足先につきあたったものを見て、悲鳴を上げる
そこにあったのは、頭を矢で射られた死体だった
即座に離れる
途端に吐き気を催し、その場で吐いた
涙目になり、悪態をつく
そもそも、なぜ自分はこんなところにいるのか……?
尻もちをつき、そのまま後ずさる
そのとき、指先に硬いものが触れた
とっさにそれを掴むと、顔面に向かって投げた
ごすっ
拳大のコンクリートの塊を投げつけられ、そのまま倒れ込む
その隙に部屋を飛び出した
光が差す方へと向かうが…………
ヒュッ
カラスの羽の付いた矢が太ももを射った
バランスを崩しその場に倒れ込んだ
じわりじわりと近づいてくる
なんとかその場から離れようとするが、太ももの出血と痛みで思うように足が動かない
がしっ
片手で首を掴まれ、じわじわと締め付ける
抵抗するように手をあげるが…………
ぼきっ
懐からメモ帳を取り出し、相手の性別、凶器・殺害方法、反応などを書いた
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