TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

これから始まる物語は

切なくて少し暖かい、

いつかの誰かの物語だ

陽凛

ねぇお母さん。

陽凛の母

なぁに?

陽凛

あのさ・・・

陽凛

私の日付、変なの。

陽凛の母

え?私の、日付?

陽凛の母

どういうこと?

陽凛

あのね、

陽凛

なんか・・・みんなより、1ヶ月、時間の流れが早い気がするの。

陽凛の母

・・・ごめん、よく分からないわ

陽凛

・・・そう、なんだ

陽凛

ごめんね、突然・・・

誰もわかってくれなかった

私の時間の流れが変だということを。

クラスメイトA

なぁ真輝人。

真輝人

あ?

クラスメイトA

今日な、転校生来んだって!

真輝人

ふーん

クラスメイトA

なんだよその反応!

クラスメイトA

嬉しいとかねぇの?

真輝人

あんま興味ねぇわ

クラスメイトA

マジかよ

そう

俺は、転校生なんかに興味を持たない

はずだったんだ

先生

みんな、席につけ

先生

ホームルーム始めるぞ〜

先生

まずは、転校生を紹介する。

先生

入ってきなさい

陽凛

は、はい!

教室の扉を開き、転校生が入ってきた

途端、暖かい風が吹いた

・・・気がした

真輝人

・・・

『うわぁ〜!転校生めっちゃ可愛い!』

『よっしゃ、うちのクラスにかわい子ちゃんが!』

『先生グッジョブ!』

こんな声が、教室のあちこちから聞こえた

先生

みんな、静かに。

先生

自己紹介してくれ。

陽凛

はいっ。

陽凛

美凪 陽凛(ミナギ ヒマリ)です。

陽凛

東京都から引っ越してきました。

陽凛

つまらない者ですが、よろしくお願いします

真輝人

・・・

・・・興味なんて、湧くはずない、よな

昼休み。

俺は、いつも決まって屋上で弁当を食べていた。

真輝人

はぁ・・・

真輝人

みんな、美凪さん美凪さんうるせぇよ。

そんなことを言いながら、弁当を開こうとしたその時だった。

俺が座っているベンチの裏側から、 こんな声が聞こえた。

クラスメイトB

俺と、付き合ってください!

驚きながら後ろを向くと、 クラスメイトと・・・

あいつがいた

陽凛

ご、ごめんなさい、無理です

クラスメイトA

・・・ちっ。

クラスメイトA

いいじゃねぇかよ!なんでダメなんだよ!

陽凛

ご、ごめんなさい

陽凛

けど・・・今日この学校に来たばかりなのに、私の何が分かるんですか?

陽凛

私は・・・私は、付き合うなら、ちゃんと私のことをわかってくれている人がいいです。

クラスメイトB

・・・んだとこのヤロー!

告白していた奴が、美凪さんに殴り掛かろうとした。

そして俺は・・・

気がついたら、美凪さんに背を向けて、 腕を広げていた

クラスメイトB

・・・んぁ?!

クラスメイトB

真輝人じゃねぇかよ!

クラスメイトB

陰キャは引っ込んでろ!

陽凛

や、やめて、殴っちゃダメ!

真輝人

あのさ

真輝人

勝手に告って、振られて、1人で怒るの
やめたら?

真輝人

みっともねぇよ

クラスメイトB

みっともないだと?!

クラスメイトB

黙れ!

真輝人

これ以上何かするなら、先生呼ぶけど?

クラスメイトB

ちっ。

クラスメイトB

めんどくせぇなぁぁぁ!

クラスメイトB

覚えてろよ、クソ女と真輝人!!

そう言って、告白していた奴は 去っていった。

陽凛

あ、あの・・・

陽凛

あなたのお名前は?

真輝人

・・・風山 真輝人(フウヤマ マキト)。

陽凛

風山さん!

陽凛

助けてくれて、ありがとうございます。

陽凛

その・・・

陽凛

嬉しかった、です

真輝人

・・・あっそ。

真輝人

俺は、食事を邪魔されたくなかったから止めただけだから。

真輝人

早く帰れば?

陽凛

え、いや、その・・・あの・・・

陽凛

私も、屋上で食べるのが好きなんですけど

陽凛

ここで食べちゃ・・・ダメですか?

真輝人

は?

真輝人

屋上で、お前も食べんの?

陽凛

は、はい。

陽凛

ダメ・・・ですか?

真輝人

はぁ・・・別にいいけど。

真輝人

邪魔はすんなよ

これが、僕らの始まりだった。

もし1ヶ月の時差があっても

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

45

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚