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テラーノベル(Teller Novel)

人間解剖係

僕はね・・・今とてもびっくりしているよ・・・

優來

そうでしょうね

優來

私はずっと、人間解剖という仕事から逃げていましたから

優來

やっと少し落ち着きましたよ〜

優來

さぁ、まずはどうする?

優來

ミスU

人間解剖係

・・・?!

夏帆

ミスA!!

夏帆

本当にやってくれたのね

夏帆

ありがとう

人間解剖係

君が・・・何故ここにいるのだ・・・?!

夏帆

あんたに恨みがあるからさぁ

夏帆

ミスAに仕掛けて欲しいって頼んだんですよぉー

人間解剖係

なっ・・・

人間解剖係

僕は煽られたという事かね・・・

夏帆

そうですねぇ

夏帆

恨みを晴らしさせて貰うわよ?

夏帆

葱くん?

人間解剖係

葱という名をだすな・・・!

夏帆

どうしてですか?

夏帆

理沙子さんとの思い出を思い出したくないから、ですか?

人間解剖係

・・・やめろ・・・

夏帆

香澄さん、泣いちゃうでしょうねぇ

夏帆

好きな人でありかつての恋人である人から忘れたいと願われているなんて

人間解剖係

・・・理沙子にはいたはずだ

人間解剖係

僕以外にもっともっといい人が

そういったミスターXの目は苦しくて辛そうだった

夏帆

そうやって綺麗事ばっかり並べて・・・

夏帆

本当はそんなこと思っていないんだろう?!

夏帆

理沙子はただの遊びだった、とか思ってんだろ?!

夏帆

なぁ?!

人間解剖係

くっ・・・

優來

ミスU、一旦落ちt・・・

夏帆

ミスA!

夏帆

お願いだから邪魔をしないで!!

優來

・・・!

振り返ったミスUは泣いていた

夏帆

私ね・・・落ち着けないの

夏帆

お母さんとお父さんは・・・こいつに殺され、解剖された・・・

夏帆

許したくない・・・

優來

え・・・殺された・・・?

でも、ミスターXを守るために命をかけるわよって言ったの、ミスUだよね?

優來

でも・・・

優來

ミスUはミスターXのことを命を賭けて守ろうって言ってたよね・・・?

夏帆

・・・あれは

夏帆

まだお母さんとお父さんを殺して解剖した人が誰だか分からなかったから言ったの

夏帆

だけど・・・

夏帆

さくらちゃんが私に教えてくれたの

夏帆

ミスターXの過去を

夏帆

そして・・・今までの情報と全てが結びついた

夏帆

お父さんとお母さんを殺して解剖したのは・・・ミスターXだと分かった

優來

・・・それでミスターXを許せなくなった、ってこと?

夏帆

えぇ・・・そうよ

夏帆

たとえ私が殺人容疑で逮捕されたとしても、死刑にされたとしても復習してやりたいのよ

優來

・・・ちょっと待った

殺人容疑ってことは・・・

優來

ミスターXを・・・殺す気でいるってこと?!

私が叫ぶと、ミスUは何がおかしいのと言ったような顔でこう言った

夏帆

そうだけど?

・・・嫌だ

私にとって親みたいな人なのに、殺さないでよ

そんなことを思ってしまう

確かにミスターXは間違っているとは思う

だけど・・・

利用するためだったかもしれないとはいえ、幼い頃に助けて貰った恩がある

だから私は・・・

優來

なら・・・

優來

私がミスUの相手をするわ

夏帆

はい・・・?

ミスUは目をまん丸にしておどろいた

夏帆

何よ、ミスA

夏帆

もしかして、まだミスターXのことを命懸けで守るつもりでいるの・・・?!

優來

そうだよ

優來

たしかにミスターXは間違ってる

優來

だけど・・・

優來

私は幼い頃、捨てられた時、ミスターXに守られた

夏帆

でもそれは利・・・

優來

そうかもしれない

優來

それでも

優來

私はあの時の恩を返す

優來

ごめんねミスU

優來

あなたのお母さんとお父さんの仇なのに

優來

だけど・・・

優來

ミスターXだけは、殺されて欲しくないんだ

夏帆

っ・・・!!

夏帆

どんだけ・・・

夏帆

どんだけ・・・いい子なのよ・・・

どうしたらいいか分からないよ・・・

そう言ってミスUは目をこすった

夏帆

・・・分かったわよ

夏帆

ミスターXは、まだ、殺さない

夏帆

だけどその代わり・・・

夏帆

大嶺家からミスターXを守り抜くことが出来なかったら殺すわ

優來

ミスU・・・!

優來

ありがとう・・・絶対守り抜くからね・・・

私は改めて、ミスターXを守り抜かなきゃと思った

あれから私とミスUがミスターXを脅して(?)鍵を出させて千崎家の自分の部屋に戻った

優來

はぁ・・・

色んなことがごっちゃになって何が何だか分からない・・・

まず、ミスターXはさくらちゃんが話してくれた通り、殺人鬼であり永久不滅の化け物だったってことでしょ

それから・・・

ミスUはミスターXに恨みがある

なぜならミスUのお母さんとお父さんはミスターXに殺されて解剖されてしまったから

優來

まさかミスターXがそんなことしてたなんて・・・

信じたくない

だけど、可能性がない訳では無いと分かった

だって・・・

ミスターXは私を殺すか解剖するかしようとしてきたもん

優來

お父さんみたいに良くしてくれたのに・・・

優來

その優しさも、嘘だったの・・・?

私は気づいたら涙が出てきていた

トントンッ

その時、誰かが扉を叩いた

夏帆

入るよ〜

優來

あ、

優來

ミスU・・・

夏帆

どうしたの、そんなに大粒の涙なんて流して・・・?

夏帆

もしかして、ミスターXのこと?

優來

・・・うん

夏帆

今、ミスターXはミスターXの部屋で何かやってる

夏帆

なんか・・・ミスターXの部屋からは変な薬品みたいな匂いがした・・・。

優來

や、薬品・・・?!

夏帆

そう

夏帆

もしかしたらだけど

夏帆

その薬品は催眠薬で私たちを眠らせている間に殺して解剖しようとしているのかもしれない

夏帆

だから・・・今夜、ミスAの部屋にいて、寝ないで起きていましょう

優來

・・・分かった

本当はミスターXを疑いたくないけれど、地下室でのあの出来事を見たあとだから・・・

そしていよいよ、恐ろしい夜中が来た

呪われた運命のミスA

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