「銀弾」
はぁ。暇だなぁ。

「銀弾」
ん?

???
「銀弾」だな?

「銀弾」
そうですけど...

???
殺し屋協会の者だ。

「銀弾」
殺し屋協会の方が直々に?

???
そうだ。ある任務を君に任せたくてね。

「銀弾」
そんな重要なら断れませんな。

???
だがこの任務が完遂せずとも処罰が下ることはないから安心しろ。

「銀弾」
そうですか。じゃあ任務内容を聞かせてもらいましょうか。

???
飯田直幸を抹殺することだ。

「銀弾」
.....1人?

???
1人だからって侮るな。こいつは殺し屋協会全体の敵になったようなもんだ。二つ名は聞いたことぐらいあるだろう。そいつの二つ名は「百殺」。

「銀弾」
なにっ!あの「百殺」だと!?

???
じゃあ。任せた。

「銀弾」
正直、俺もあいつにはうんざりしていた。殺し屋協会のルールを破ったからな。

「銀弾」
1.社会に慣れるな、闇に慣れろ。
2.報酬を取れるだけむしりとれ。
3.依頼で軽々しく、軽率な行動をとるな。
あいつはこれらを全部無視した。
待っていろ「百殺」、俺がお前から「百殺」の二つ名を奪ってやる。

飯田直幸
おい。田濡窯之神!

田濡窯之神
なんじゃ。

飯田直幸
お前、名前長いから今日から名前タカな。

タカ
名前取りすぎじゃないか?

飯田直幸
まぁ。いいだろ。

タカ
ワシは良くないがな。

飯田直幸
お前、我なのかワシなのかどっちだよ。

タカ
親しくないときは我、親しい時はワシじゃ。

飯田直幸
ややこしいな。

飯田直幸
はぁ〜。またお前らか!

真奈
やっほ〜!

綾香
お邪魔しまーす!

飯田直幸
おい!もう1人いるな?多分ガキだろ?

ソウヤ
ガキじゃない!ソウヤだよ!

真奈
そうよ!ソウヤがガキじゃないわよ!

飯田直幸
そういや。そのガキは誰が連れて来た?というかなんで2人が知ってんだ?

真奈
私の従兄弟なの!

飯田直幸
あぁ、だからここがわかったのか。

綾香
反応うっす〜い。

タカ
なになに?ワシも話に混ぜて〜!

真奈
わぉ、喋るカラス?

飯田直幸
まぁ。ほとんどあってるが違うんだ。こいつは大妖怪の田濡窯之神で今は俺のペットになっている。

タカ
まぁまぁ違うがな。

飯田直幸
おい。タカうるせぇぞ!

真奈
なんか色々ややこしいな。カラスの見た目でワシと自分を呼び、おっちゃんからタカの呼ばれる...でそのタカはカラスじゃなくて大妖怪の田濡窯之神だと.....

綾香
あああ!頭がパンクする。

ソウヤ
そういや。僕が前に会った時、人型だったよね?

タカ
そうじゃの。

タカ
これじゃろ?

ソウヤ
そう!それ!

ソウヤ
でも。なんでいつもはカラスの姿なの?

タカ
この姿じゃと、妖力少し食うんでな。

ソウヤ
そうか...ごめんね。

タカ
いや。いいんじゃよ。それとこの2人取り払ってくれぬか?

綾香
大妖怪!実際に存在していたとは!

真奈
よし!学校の記事に書こう!

タカ
書くな!

飯田直幸
それより、ガキ。前の依頼の報酬、お宝って言ったよな?

ソウヤ
うん!あとガキじゃない!

飯田直幸
後日、郵送されて来たのが小石だったんだが?

ソウヤ
それが僕のお宝。

飯田直幸
はぁ、そうかよ.....

飯田直幸
それとお前らが来たようってなんだ?

真奈
折角秋になったし!秋のことをしようよ!

飯田直幸
秋のこと?

綾香
例えば!秋といえば、スポーツ!食べ物!読書!とかね。

飯田直幸
依頼以外は引き受けんぞ。

真奈
じゃあ!これが依頼ね!

飯田直幸
はぁ.....

飯田直幸
仕方ねぇな。

真奈
やったぁ!決まりね!

タカ
ちなみにそれってワシも行っていいんだよな?

ソウヤ
あ、戻った。

飯田直幸
いや、お前は留守番だ。

タカ
なぜじゃ?

飯田直幸
ここ最近テロリストとかが活発に動いてるって聞いてな。俺のことを知っているやつがいたらまぁまぁやばいからな。

タカ
そうか。わかった。

飯田直幸
じゃあ行くか。

飯田直幸
おい。なにをどこでする?

綾香
ん〜。じゃあ。まずはスポーツ!

真奈
場所は時計台公園でいいんじゃないかな?

綾香
いいね!

「銀弾」
(ターゲットが移動したな。ここは.......時計台公園か。呑気な野郎だぜ。やはり情報通り、鈍っているようだ。情報は全てものを言う.....)

飯田直幸
スポーツって言ってもなにするんだ?

真奈
走ろうよ!

綾香
徒競走で負けたらアイス奢りね!

飯田直幸
はぁ。

ソウヤ
僕は絶対負けるので審判しまーす!

ソウヤ
じゃあ。行くよ?位置についてよ〜い......

真奈
絶対に負けない!

綾香
私もよ!

飯田直幸
.................

ソウヤ
ドン!

「銀弾」
(よし。ようわからんが走っている。こっちに来た瞬間に銃弾で貫いてやる!)

「銀弾」
(こっちに来ている!今だ...って速っ!だが関係ない!撃ってやる!見えない銃弾「銀弾」を回避できるはずがない!)

飯田直幸
(なんだ?銃弾が発射されたような音が?それはこっちに向かって発射されたようだが、見えない。見えないとならば銀の弾丸か、まだ発明段階だがガラスの弾丸だな。銃弾の種類がわかれば、対処は可能だ)

直幸が地面に思いっきり蹴りを入れた。すると、砂ぼこりができ、直幸は見えない銃弾を視認した。(走りながら)
飯田直幸
だが、あまり被害を出さないためにもかわすのはなしだな。

銀の銃弾を両足に挟む。そして、地面に手をついて跳びながら銃弾の軌道を木の方向逸らした。(走りながら)
「銀弾」
(人間技じゃねぇ...)

ソウヤ
綾香ねぇちゃんがビリだよぉ〜!

真奈
よし!勝ったわ!

綾香
え〜!まじかぁ!

真奈
そういや。直幸めっちゃ速かったからよく見えなかったけど、すごい跳んでなかった?

飯田直幸
ん?あぁ、野球ボールが飛んできたから意地悪してやった。

真奈
え〜!可哀想だよ!

綾香
そうよ!

ソウヤ
あっ!そういや、綾香ねぇちゃんアイス買って!

綾香
あっ!そうだった...

真奈
わーい!自分で自分の首絞めてる〜!

飯田直幸
この後はどこに行くんだ?

綾香
ん〜。本読もうよ!

飯田直幸
じゃあ。この近くだから、ハジマ図書館になるのかな?

真奈
あぁ...いいね.....そこにしよう......

ソウヤ
真奈ねぇちゃん元気ないよ?

真奈
いや大丈夫!

ソウヤ
そう?わかった!

「銀弾」
(あいつら、図書館に!やばいな。昔、お母ちゃんに図書館で暴れてはいけませんって言われたからな...今回はなにもしないでおいてやる!)

飯田直幸
(ほう。面白いものがあるじゃないか。買いたいがあまり金ないからな。)

真奈
.....

飯田直幸
おい。どうした?本読めよ。

真奈
いやぁ〜。私、本読むの苦手なんだよね...

飯田直幸
そうか?勉強もできていいぞ?例えばこの数学構文とかも面白いぞ?

真奈
わぁ。直幸ってそんなの見るんだ?意外。

飯田直幸
数学はな。将来結構使うぞ?

飯田直幸
例えば、手をどの角度で首に打てば気絶させれるかとか、恨みのある相手にどの方角で銃を撃てば確実に瞬殺できるとかな。人間は頭や心臓に銃弾が当たっても生きている場合が稀にあるからな。

真奈
私、殺し屋とかスパイになるわけじゃないから意味ないかな...しかもどっちとも角度とか方角だし。

綾香
真奈!

真奈
どうしたの?

綾香
ソウヤが寝っちゃったよ。

真奈
わかった。一旦外に出る?迷惑かけちゃあれだし。

綾香
よし。私がソウヤをおんぶするよ。じゃあ。外に出よう。

真奈
綾香?

綾香
な〜に?

真奈
ソウヤはね。食べ物に目がないから食べ物の匂いがしたら必ず起きるの。だから、昼食にしよう!

綾香
わかった!直幸の奢りね!

飯田直幸
はぁ?なんでだよ。

綾香
だって。アイスの時に1番高い、バーゲンダッツ選んでたじゃん!

飯田直幸
200円と4人分の飯を比べんな。

真奈
じゃあ。あの弁当屋にしよ!

「銀弾」
(ちょうど昼か...腹減ったなぁ)

「銀弾」
(いや!そんなことより!任務だ!あいつらがこの店から出たところを!)

真奈
え〜。悩むなぁ。

綾香
私は明太子弁当一つで!

真奈
ん〜、私とソウヤはハンバーグ弁当でいいかな、よし!ハンバーグ弁当二つで!

飯田直幸
俺は焼肉弁当と和食弁当、それと海鮮弁当、ん〜と後はカツ弁当と健康弁当で、弁当以外だとおせちをお願いします。予備に箸2膳つけてください。

真奈
(え〜...)

綾香
(え〜...)

真奈
常連?

飯田直幸
いや?俺は今日が初めてだが。

綾香
まじか!

「銀弾」
(よし!今だ!)

飯田直幸
(ん?こいつの懐に銃が見える、バレバレだ、こいつが刺客か)

「銀弾」
「百殺」!

飯田直幸
(なに!こいつ俺の二つ名を知っているのか!)

「銀弾」
喰らえ!銀の散弾銃!

飯田直幸
うるせぇよ。

「銀弾」
あ?

飯田直幸
俺に喧嘩売るたぁ、いい度胸してんな!

直幸は散弾銃の上に乗る。そして、そこから回転し、「銀弾」の背後に回り込み、そのまま蹴りを入れる。
「銀弾」
ぐあぁぁぁぁ!

真奈
どうしたの?

飯田直幸
いや。こいつは同業者でな。ちと、荒くやってもうたがええやろ。

真奈
(同業者?ライバル企業同士なのかな?)

綾香
えっ!でもやばいって.気絶してるよ!

ソウヤ
ん?ふわぁぁぁぁ。

飯田直幸
起きたか。

飯田直幸
あっ、それとこいつは俺がどうにかするわ。

綾香
そう?じゃあ。私たち帰るわ。何か巻き込まれたら嫌だし。

飯田直幸
(こいつら、アホだな。ここまで見ても殺し屋とは気づかんとは、なんとか気づかせて依頼しなくなるようにしたいが自分から他人に殺し屋だといえば殺し屋協会法律12条に該当してしまうからな。まぁ、ターゲットなら別だが)

飯田直幸
おい。タカ暇だ。なんかして遊ぼうぜ。

タカ
だが、さっきお前が買い物行ってる時に客が来たから入れたんだ。その客の相手してろ。

飯田直幸
先にそれを言えよ!

タカ
あっ。きたぞ。

飯田直幸
遅れてすみませ....

「銀弾」
あっ。どうも。

飯田直幸
てめぇは少し前の刺客!

飯田直幸
失敗した腹いせか?いや。依頼遂行のために来たのか。だが、お前単体なら一瞬で殺せる。

「銀弾」
先日はすみませんでした!

飯田直幸
は?

「銀弾」
いやぁ。前のは殺し屋協会直々の任務だったんです。それで、処罰はないと言われてたんですけど。職を取られまして...

飯田直幸
で。無職になったと?

「銀弾」
正解です。

飯田直幸
それで。なんでここに来たんだ?

「銀弾」
助手として雇ってもらえないかなと。

飯田直幸
今でもきついってのに。助手を雇える金があると思うか?

「銀弾」
わかってる!じゃあ、こういうのはどうですか?あなたが僕の代わりの職業を見つけて教えてください。それに内定が決まれば、あなたを手伝う.....というのは。

飯田直幸
まぁ。悪い話ではないな。困った時には、ずっとパシリができるわけだからな。

「銀弾」
まぁ。実質そんなもんです。

飯田直幸
じゃあ。あとで探しておく。

飯田直幸
それと「銀弾」いや。川波康太。

川波康太
本名知ってるんですね。

飯田直幸
今はそんなことはどうでもいい。

飯田直幸
最近な、テロリスト達の動きが活発になっている。一応タカのやつにも教えた。そのテロリストはグループなのだが、正直いうと俺1人では太刀打ちできない。

川波康太
「百殺」のあなたでも!?

飯田直幸
そうだ。

飯田直幸
だが、情報はもう持っているんでな。後日ここで会議を開こうと思っている。どうだ?

川波康太
それは参加するしかないですね。

飯田直幸
なんだって!?

川波康太
どうしたんですか!

飯田直幸
ジュースのクーポンが切れた!

川波康太
(え?それだけ?)
