主。
主。
主。
主。
Prーのすけとのデートがあった週末も終わり、 オレはいつも通りあくびをしながら大学のキャンパス内を歩いていた
Ak
そんなことを考えながらオレがぼーっと歩いていると、 後ろからAtが声をかけてくる
At
彼は普段と同じようにニコッと笑ってオレの肩にポンと手を置くが、 いつもはドキッとするはずのその仕草には何も感じなかった
Ak
Ak
At
At
Ak
特に話すことも見当たらないので なんとなくオレとAtが並んで歩いていると、 おもむろにAtが口を開いた
At
Ak
オレがAtの話を聞きながらペットボトルに口をつけて 水を飲んでいると、Atがとんでもないことを聞いてきた
At
Ak
At
Ak
Ak
At
At
Ak
At
At
At
At
Ak
At
Ak
At
At
At
At
At
Ak
At
Prのこと、好きなの?
Ak
At
At
Atの真剣な声を聞いて色々と思うところはあるが、 彼は真面目に話しているのでオレもできるだけ真剣に返す
Ak
Ak
At
At
Atは人気の少ない校舎裏の壁に寄りかかり、オレの瞳を射抜いて説明する
At
At
Atにぎゅっと抱き付かれるだけで 心臓がうるさくて仕方がなかった思春期時代の自分を 思い出しながら、オレは納得して頷いた
Ak
At
At
At
Ak
At
At
At
At
Ak
Ak
オレの返事を聞いたAtは、その色違いの双眸をすっと細める
その瞬間、オレはAtに全てを見透かされている気がするのに こちらからは彼が何を考え、どういう気持ちになっているのか 読めないという不可解な状況に陥った
今の彼の綺麗な瞳は、まるでマジックミラーである
この時の回答で全てが決まる、そんなかすかな予感がオレを襲って オレは慎重に判断を下すべく思考回路を動かした
Ak
恋愛かどうかの基準はなんだろう、 一般的にはキスやそういう行為ができるかどうかなのだろうが、 あいにくオレはすでにそういう行為を済ませてしまった
そういう行為の前段階がキスなのであるから、 それを基準として扱うのは少し当てにならないかもしれない
それなら嫉妬はどうだろうかと考えてみて、 MzちがPrーのすけとデートして彼がMzちに夢中になってる場面を想像する
Mzちに甘やかな笑みを向けているPrーのすけを想像したら、 ものすごく嫌だとまではいかないけれどいい気は全くしなかった
Ak
Ak
仮にこの気持ちを恋だと仮定するとして、 過去の恋愛の記録と比べて見ると、正直まだこの気持ちは Atのことが好きだった頃ほど深いものにはなっていないと思う
ただ、今の自分のAtへの気持ちとPrーのすけへの気持ちを比べたら、 確実にオレの愛はPrーのすけの方に軍配が上がる
Prーのすけのキラキラした笑顔を浮かべて ドキリと高鳴る心臓にオレは気持ちの正体を理解した
Ak
もしも過去のAtへの気持ちと比べたらそちらの方が強いように感じる
こんな中途半端な気持ちのまんまで 彼を抱き続けるなんて失礼なことは絶対にしたくなかった
Ak
At
Ak
Ak
At
Ak
オレは彼の底が見えない色違いの瞳を射抜き、 自分の心に浮かんだ言葉をそのまま正直に初恋の人に言った
好きだけど、離れるよ。
At
Ak
Ak
Ak
Ak
At
オレの答えは彼にとって相当予想外だったらしい、 彼は少しだけ動揺したような様子を見せた
Ak
Ak
Ak
Ak
Ak
オレはふいっとAtから視線を逸らし、笑いながら彼に告げる
Ak
Ak
At
At
At
そんな彼のMzちを溺愛する発言には、もう心は痛まなかった
それでもオレがズキズキと胸が痛くなる気がしたのは、 きっともう目の前の彼ではなくその弟に恋をしているからだ
Ak
At
At
Atがなんだか申し訳なさそうな顔をしているが、 オレにはその表情の理由が全くもってわからない
表情の雰囲気からしておそらくPrーのすけのことだろうが、 彼が今何を考えているのかは皆目見当がつかなかった
Ak
At
Atが何かをまごまごと口ごもっている間に、 オレはチラリと腕時計を見てもうすぐ講義が始まることに気がついた
Ak
Ak
At
Atの焦ったような制止はオレの耳には届かず、 オレは猛ダッシュで講義室に向かった
At
At
Tg
At
At
Tg
At
Tg
At
Pr
Akとデートをした週末に俺がご機嫌で帰り支度をしていると、 片思い中の彼から連絡が来たので俺はさらに機嫌が良くなる
Pr
Mz
Pr
Mz
Kty
俺はMzとKtyに少し待ってほしいとお願いし、Akに返信する
Pr
俺がメッセージを送ったらすぐ既読がつき、 彼から更に追って連絡が入った
彼の提案に了承の返事を返し、俺はMzとKtyに向き直った
Pr
Mz
Kty
俺のことをからかいながらも見守ってくれる優しい友人たちと笑いながら、 俺は二人と並んで昇降口に向かって歩き出した
Akに指定されたカフェで待っていると、 大学に行くスタイルなのかラフな私服を着たAkが姿を現した
Ak
Pr
大好きな片想いの相手に会えて目を光らせている俺をみて Akは嬉しそうに笑ったが、すぐに寂しそうな笑みを浮かべる
Akが奢ってくれるというので好きなドリンクを頼み、 店員さんが運んできてくれたそれを半分くらい飲んだ時、Akが口を開いた
Ak
Pr
Pr
ストローから口を離してこてんと首を傾げた俺に、 Akは少し口ごもる様子を見せながらも言う
Ak
オレたちの体の関係、もう終わりにしようよ。
Pr
予想外のAkの言葉にそう低く返した俺の顔は見ないで、 Akはその太陽のような瞳でドリンクの水面を覗き込んでいる
Ak
Ak
Ak
Pr
Pr
Pr
Pr
俺が彼の瞳をきっと鋭く見た時、その瞳に揺れる光に俺は察した
Pr
好きな子のことを考えている時の、Akの目や。
一番最初に行為をした日に俺を俺の兄の名前で呼ぶ時に、 彼の瞳に揺れていた光
あの日ショッピングモールでAt兄と話している時に、 彼の瞳に揺れていた光
Akが俺の笑顔にAt兄の面影を見出していた時に、 彼の瞳に揺れていた光
彼が“恋するあの子”のことを考えている時に その瞳に揺らす光が、今も彼の瞳に揺れていた
Pr
Pr
Ak
Pr
Ak
Ak
Ak
Pr
俺は溢れ出る涙を堪えながら、捨て台詞のように気持ちを吐き出した
お前のことが好きだったから、お前に会いたかったんや。
Ak
Pr
Pr
Pr
Ak
否定の言葉を紡ぐAkの言葉を無視して、俺は席を立つ
Pr
Pr
Pr
Pr
Pr
俺は自身の瞳からボロボロと涙をこぼしながら、 この気持ちを燃えさかる炎に焼べて火葬するかのように愛の言葉をこぼした
俺、お前のことほんまにほんまに好きやった。
Ak
Akが驚いて目を見開いている間に、 俺は涙を乱暴に制服の袖で拭いながら目的地も決めずに走り出した
Pr
俺が走って走って走り続けると、ドンっと誰かとぶつかった
At
At
ぶつかってしまった自身の兄にごめんなさいも言わず、 俺はキッとその整った顔面を反抗的な目で見つめる
Pr
At
少し困ったように眉尻を下げているAt兄の顔は優しくて、 でも少し不安げな仕草は意識してないのに可愛くて、俺は腹が立つ
自分の心の中の行き場のないぐちゃぐちゃの吐き出し方がわからなくて、 俺は彼の俺とは違う切れ長で美しい瞳を思いっきり睨んだ
Pr
At
心当たりでもあったのだろうか、 At兄は息を詰まらせて視線を地面に向ける
いつも俺の方を見て話してくれる彼が視線を逸らしたのに さらにイライラして、俺は止まらない感情をバカみたいに叫ぶ
Pr
Pr
Pr
俺は止まらない涙をゴシゴシともうびちょびちょになってしまった 俺の制服のブラウスでもう意味もないのに拭くのに精一杯で、 思ってもいない言葉を彼に向けて吐きかけた
At兄なんかっ、大っっっ嫌い!!!!
At
普段は全然泣かない彼の瞳から涙が一筋溢れたのを見て、 俺はこの言葉がどれだけ大好きな兄を傷つけたのかを悟る
自己嫌悪とどうにもならない無力感がぐちゃぐちゃになって、 俺はAt兄の体をドンっと押し退けてまた走り出した
コメント
12件
初見&フォロー失礼します🙏 akpr新参者なのですが タイトルを見て興味が湧き、 プロローグから読ませていただいたの ですが、設定から関係まで何もかも 自分の好みにどストライク過ぎて もう虜になってしまいました! 続き待ってます!
うわぁぁぁぁぁぁ😭泣かせに来てるよね!?ね!?しんどぉぉぉ🥲そろそろ結ばれると思ったらまさかのあっきぃくん離れちゃうのね!?あっとくんもそりゃ予想外ですよね…もう!君はさ!?ぷりっつくんを1番幸せにできる人なのに!!!!すれ違いが酷い🥲ぷりっつくんのことを思って呼び出して話したのにぷりっつくんはやっぱり悲しいから走って言っちゃうんよね…
更新ありがとうございますっ !! 楽しみにしてました !! ✨ なんかちょっとずつどろどろから抜け出してきた !! やったね !! とか思ってたら全然 やったね じゃなくて泣きました ((( 🙄 atくん、しっかりprちゃんの事考えてak呼び出したのに、逆に不幸な方向に持ってっちゃってさすがに不憫すぎて泣きますよ ? (勝手に泣いとけ) "お前のことが好きだったからお前に会いたかったんや"