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汚いのは嫌い

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汚いのは嫌い

1 - 汚いのは嫌い

♥

71

2020年01月01日

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友人

なぁ、知ってるか?

それは 授業の終わった放課後だった。

友人の翔が 俺の机まで来て口を開く。

何がだ?

友人

女の都市伝説だよ

は?何それ知らない

女の都市伝説なんて初めて聞いた。 少し興味があるかもしれない。

友人

その女は綺麗好きで

友人

汚いものは壊してしまうんだ

友人

例えそれが、人間でも。

つまり殺すって事?

殺人鬼じゃん

友人

そんな軽く言うもんかぁー?

友人

お前が好かれても、俺知らねぇぞ

お前が俺に教えたんだろ、無責任だぞ

友人

俺を保険として使おうとしてるな?

バレたか

友人

誘惑通りにはさせねぇよ

なんて どこかふわっとした会話をする。

………都市伝説のは ふわっとじゃあないけど。

友人

さ、帰ろーぜ!

友人

夜怖くて寝れなくても知らねぇからな

お前が汚れて殺されろ

友人

怖い怖い

ちょっとムカついたので 適当な言葉を口に出す。

お前が殺されたら 多分俺ボッチになっちまうよ。

うっわ、本当にあんのかよ

時間が経ち 俺は自分の部屋に居る。

気になった都市伝説について なんとなく調べている最中だ。

ネットの記事によると 本当に居るらしい。

信じ難い写真と共に 女の存在を証明する長い文字が 沢山綴られている。

……まぁ

ネットなんて 信じない方が良いけど。

さぁ、寝るかぁ…!

明日も早いしな。

母さん

準備終わったのー!?

母さん

終わったなら早く行きなさい、もう時間よ!

分かってるって!!

おし、いってきまーす!

母さん

気を付けなさいよ!

母さん

最近は不審者が多いんだから!

最後の「不審者」の言葉で 何故か女を思い出してしまう。

謎に記憶力のある自分に 嫌気がさしてしまう。

ま、授業が終われば もうきっと忘れている筈だ。

さっむ…!!

冬の風は冷たい。 マフラー無しだと 首元が冷えて仕方が無い。

はぁぁぁ………

朝から憂鬱だわぁ…

っわ、

うわぁっ!?

呑気に言葉を繋いでいる途中 突然視界がぐらっと揺れた。

…やってしまった。

ごっっごめんなさい!!

大丈夫ですか!?

あっ、は、はい…

かなり綺麗なお姉さんと ぶつかってしまったのだ。

空を見上げながら歩いていたからか。 ぶつかったのは空のせいだ(理不尽)

えっと…貴方もお怪我はありませんか…!?

あぁ、大丈夫ですよ

見ての通りピンピンです!

立ち上がってばっと手を広げる。 ……少し腕を伸ばしすぎた、つりそう

よかったです…!

あっ、もうこんな時間…!!

すみません、失礼します!

あっ………!

少女漫画的な言葉を選んでしまった

事実だし、良いとするか…。

なぁなぁ、聞いてくれよ

友人

どうしたんだ?

久しぶりに俺から話をかける。 たまには良いだろう。

今日さ、俺

めちゃくちゃ綺麗なお姉さんにあったんだよ

友人

はぁぁ…!?

友人

お前それ夢だよ多分

はっ倒す

友人

遠慮しときます

友人

いやだってさ?

友人

あの狭い通学路に
そんな美人さんが居るわけないっしょ

ド偏見だな

まじなんだって

友人

ほーん…?

寝ぼけてたんじゃねぇからな

友人

心を読まれた…!?

こいつと話すと調子が狂う… あ、いつもこんな調子だった。

あのお姉さん、また会えるかな

ただいまー

母さん

おかえりなさい!

母さん

今日ね、隣に
綺麗な人か引っ越してきたのよ

え…

俺今日、綺麗なお姉さんに会った

母さん

あら、もう会ったのね

ぶつかってね

母さん

お前の印象最悪だと思うの

うるせーよ

俺の知ってる人って なんか皆おかしいな???

はぁ、疲れた…

夕飯まだ?

母さん

あんた帰ってきたばっかりでしょ

そうだったわ

………俺も変かもしれない。

それから時は過ぎて あのお姉さんと再開する日が来た。

その日はちょうど 学校へ向かう時だった。

母さん

ねぇ、今日母さん出かけるからさ

母さん

鍵持っていってね

はいはい

んじゃいってきます

母さん

いってらっしゃい

…あれっ

…あれ、この前の…!

ぶつかってしまったお姉さんが居た。

この前はすみませんでした…!!

いいえ、良いのよ笑

気にしないで

あ、ありがとうございます…

私、引っ越してきたんだけど

お隣さんだったなんて…偶然ね

本当ですね…!

この前、あの私立の学校の方へ向かっていたでしょう?

私もそっちだから、良かったら一緒に

あ、はい…!

それから俺はお姉さんと仲良くなり

沢山話して親しくなった。

今日は家に誘われているので これから行こうと思う。

お姉さんの部屋…楽しみだなぁ

一応俺も男だ 女の人の部屋くらい気になるさ。

ピンポーン

隣の家… お姉さんの家のチャイムを鳴らす

心臓が少しうるさい。

あら、どうぞはいって!

お邪魔します…!

わ、わぁ…!

その部屋はとても シンプルだった。

白の壁に 花のような形の柄。

床はわりとツルツルしてる。

……って俺変態じゃん。

ふふ、どうしたの笑

あ、いえ、

女の人の部屋とか、初めてで…!

あら、初めてだったのね

綺麗好きなの、私

そう言えば今日、相談があるって

あ…はい

恥ずかしながら俺、好きな人が出来てしまって

………

恋って初めてだから、何をすればいいのか…

………で………ん

……、お姉さん…?

お姉さんが何かを言っている

俺は気になって話しかける それがマズかったのだ。

なんでなんでなんでなんでなんで

私が好きな君は可愛くて純粋で恋なんてした事ないのなのにどうして好きな人なんかなんでなんでなんで

私だけ見ればいいのに私だけ見れればいいのにどうして他のやつを

お、お姉さ…

嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌

え、と

汚い汚い汚い汚い汚い

私の君が汚れてく汚い汚い汚い汚い

汚いのはいらない汚れてるのはもう嫌

汚いのは嫌い

その言葉を口にした瞬間 目の前に赤色が飛びちる

これはきっと俺のだろう

ズキズキなんてものじゃ言い表せない程の痛みが僕を襲う

痛い痛い痛い意識が遠くなる

痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い

あぁ、意識が

消えていく

瞼が重い 俺は限界だ

ふふふふこれでキレイこれでキレイ

これで私しか見れなくなるこれで私にしか話せなくなる

さぁ君を汚した奴をキレイにしなきゃ

君の最後に映るのは私だけ

赤い血がとてもキレイよ

私、

キレイな君、

だぁいすき

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71

コメント

3

ユーザー

怖すぎます…((((;゚Д゚))))ガクブル 流石ですね…!

ユーザー

ちなみにお姉さんは最近引っ越してきたので 私立の学校がある事は知らないはず………

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