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大吾side
デビューして少し経った今
疲れた様子のメンバー達
デビューしてすぐは新しい仕事にワクワクした様子やった
慣れない環境の中、体力も気力も削りながらの仕事は決して 楽しいばかりじゃなかった
それでも「これがデビューしたって事なんやな」って 口々に呟きながら頑張っていた
でも今はそんな余裕は誰にも見られない
生活がガラッと変わってしまって、体力的にというか、精神的に きついメンバーがほとんどやった
全員での仕事があればみんなそれまでの表情が一変する
安心しきったように笑顔が溢れて他愛のない話で盛り上がる
それは俺も同じ。
個人での仕事が多くなった今、こうやってメンバー達と 話せることが俺にとって、みんなにとってのリフレッシュに なっている
でも、違和感を覚えたのもこの時やった。
いつもこの輪の中に居るあの子が今日は居なかった
大吾
和也
大吾
暫くするとドアが開いて流星が帰ってきた
大吾
流星
違う。いつもの流星じゃなかった
みんなから見たら少し疲れてるのかなって思えるんやろうけど、 俺からしたら全然違う
流星が目に見えない何かに押し潰されてるのではないか...と
でも俺はそれ以上踏み込むことは出来なかった
流星の中で保っている何かを俺の手で壊してしまうのが 怖かったから
だから俺はこう唱えた
“あの子は強い”
流星なら自分で切り開く力を持っているから。
だから俺が居なくてもきっと大丈夫。
そんな薄情な言葉に縋った
その時、俺は流星を信じたのではない。
俺は流星から逃げたのだろう。