A君
僕は今日卒業する。
A君
スーツを着て身だしなみを整え
最後の授業に取り組む。
最後の授業に取り組む。
A君
僕は今「卒業とは何か」ということを考えている。
A君
事の発端は、卒業式の10日前だ。
10日前
僕は普段と変わらない日々を過ごし 卒業など頭になかった
キーンコーンカーンコーン
B君
あっ、やべ
授業に遅れる。
授業に遅れる。
A君
また遅れそうになったのかよw
普段の何気ない会話だ
先生
では、ここで
先生から大事な話があります。
先生から大事な話があります。
先生がその言葉を行った瞬間 教室は静まり返る
怒られると思った生徒も
何気ない日常と変わらないと思った生徒も
卒業の話をすると思った生徒も
皆、先生の話に耳を傾ける
そこで先生はあることを問いかける
先生
卒業とはなんだと思いますか?
急に問いかけられた質問に 生徒は固まる
先生
なぜ、先生はここまで皆さんを
支えてきたのでしょうか。
支えてきたのでしょうか。
回答は……… 出来なかった……
そこで先生は他の質問を繰り出す
先生
1+1は、なんですか?
この質問に生徒は答えられた
生徒
2です。
先生はそこでまた質問をする
先生
では、なぜ今の質問を答えられて
先程の質問には答えられないのでしょうか?
先程の質問には答えられないのでしょうか?
生徒はなぜだろうと考えを持ったり
分からないからと、考えるのをやめたり
先生が答えを教えてくれるまでまったり
人それぞれだ
そこで先生は言う……
先生
それは…………
先生
理解できているか、理解できていないかです。
そこで生徒は気づく
卒業というものを、理解できていないという事を
先生
では、卒業というものを理解しろ
と言う訳ではありません。
と言う訳ではありません。
先生
先生だって、理解できないことだってあります。
だからこそ、理解しようという意欲が出ると思います
だからこそ、理解しようという意欲が出ると思います
先生
皆さんは、逆境を乗り越えたことはありますか?
先生
皆さんは、自分の手で未来を
切り拓いた事はありますか?
切り拓いた事はありますか?
先生
先生は……ありません…
先生
だからこそ、貴方達に未来を変えれる人たちに
私は…先生は……このことを伝えたいのです。
私は…先生は……このことを伝えたいのです。
先生
先生は昔、親友を失いました。
先生
それは……自殺でした。
親友の家族からは、悪口で自殺したのだと思う
と言われました
親友の家族からは、悪口で自殺したのだと思う
と言われました
先生
そう……心は時として凶器になる
一つの言葉で人を救えたり傷つけたりすることは
簡単にできます。だからこそ、皆さんに
救ってもらいたいのです。友達を…家族を…皆を…
一つの言葉で人を救えたり傷つけたりすることは
簡単にできます。だからこそ、皆さんに
救ってもらいたいのです。友達を…家族を…皆を…
先生
先生には……救えなかった命を…
先生
皆さんには救ってほしいのです……
先生の目は涙で溢れていた。
先生はその後ある話をした。