莉乃が帰ってから少したってみんなが集まった時
綾香
綾香
健さん
あいかわらず爽やかな笑顔で振り返る健さん
そんな健さんに気づいたのかみんなも手を止めて私を振り返った
なんだかんだでこの人って総長って感じだよね
そんなことを考えながら私は今日あったことを頭の中で浮かべて口を開いた
綾香
静かな空間の中に女子っぽくはない低い私の声が響いた
私の口調からなんか感ずいたのか佐伯先生と翔が、ピクリと眉を動かす
いつもここにいるはずの莉子がらいないから異変には気づいていたのかな
鳳来の3人と会ってから莉子は様子がおかしかった
なんていうか、空元気みたいな
まだ仲良くなってそんな経ってないけどさすがに分かる
綾香
綾香
私の言葉にお兄ちゃんが眉を寄せた
蓮
綾香
翔
翔
綾香
鳳来。その単語に反応した翔はありえないくらいに顔が険しくなった
綾香
綾香
綾香
綾香
綾香
うるさいってら焦ったように
それでも私がなんでそう思ったのか理解出来てないみたいで頭の上に?を浮かべていた
…ただ1人を除いて
ひより
ひより
健さん
ひより
ひより
健さん
ひより
健さん
ひより
健さん
ひより
ひより
ひより
綾香
あの時のことを思い出して私自身も震える
だって、だって
綾香
綾香
綾香
綾香
いつもの莉子じゃなくて、それが怖くて耐えられなかった
どうしよう。思い出して話すだけなのにその時の不安にまた襲われる
そして泣きそうになった私をふわりと何かが包む
綾香
蓮
蓮
いつもとは違ったお兄ちゃんに、なんでかわからないけど安心して
私はお兄ちゃんの服の裾をぎゅっと握る
綾香
綾香
離れる時にお兄ちゃんは頭をポンポンと叩いた
綾香
綾香
綾香
綾香
翔
健さん
健さん
ひより
莉子のことがさっきまで心配で仕方なかったけど大丈夫そう。 だってこんなに莉子はみんなに大切にされているから
綾香
綾香
消えるなんておかしな表現なんて分かってるけど、あの時の莉子は本当にそれ以外で表せられなかった
きっとこの先何かを1歩間違えたら莉子は消えてしまうかもしれない
だからみんなに任せるよ
莉子を…絶対に消さないで
とある倉庫裏side
倉庫裏に煙草を吸いに来ている鳳来の下っ端7人と佐々木くん
そんな彼らの定位置には予想もしない先客がいた
鳳来の下っ端
鳳来の下っ端
鳳来の下っ端
鳳来の下っ端
先客…河村優月はだれかとでんわしているみたいで彼らには気づく様子もない
優月
優月
鳳来の下っ端
優月
優月
優月
優月
優月
優月
優月
優月
優月
電話を切った後河村優月は倉庫に戻って行った
鳳来の下っ端
そう。彼らが知っている河村優月はおしとやかで可愛らしくか弱い女の子
だったはずだった
だか今の光景はなんだ? いつもとは考えられない話し方
態度。 それに彼女は一人っ子だと言っていた
鳳来の下っ端
佐々木くん
鳳来の下っ端
現姫の方が悪者みたいじゃないか
信じられない、信じたくない
けれど真実を知ってしまった彼ら
そして彼らがことを理解したとき
鳳来の下っ端
怒りの含まれた声がそこに響いたのだった
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