TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

49話

スピリチュアル編

【チアキの父】

扉の中へ進んだ先には、白いカッターシャツに白いジーパンを着ている眼鏡をかけた華奢な体の男が立っていた。

そう、チアキの父である。

背丈はチアキと比べると十センチほど高くチアキの父にしては大きかった。

ケンジ

アヤト、、戻ったんだね。子供たちの様子は…ってその隣の人は誰だい?

アヤト

あれ、自分の息子の顔が分からないの?

チアキ

……チアキだよ。

ケンジ

チアキ、、、?どうしてここに、

ケンジは、驚いた様子でゆっくりとチアキに近づいて行く。そして、優しく頬に触れた。

チアキ

本当に……お父さん?

ケンジ

そうだよ。こんなに大きくなつまて…可愛らしい顔になったもんだ。

チアキ

お父…さん。

何故だろうか、 犯罪者の父のはずなのに

会えて嬉しく、 涙が込み上げてくる。

父が愛おしく感じた。

ケンジ

何で…ここに来た?

チアキ

…僕ね、今、ショウタっていう人と夢を追ってて…旅をしてたらこの街に、

チアキ

そしたら住民の人に子供が居なくなったからって助けて欲しいって…

ケンジ

それでここに来たのか、

ケンジは、突然冷徹な目でチアキを見た。

チアキ

…うん。アヤトくんを見つけて追ってたらバレて、ここに

アヤト

(*^^*)

振り返ると、アヤトが気味悪く笑顔を見せている。

ケンジは、チアキの両肩を掴んだ。

チアキ

な、なに?

ケンジ

子供たちを救いたいならここから出しちゃダメだ

ケンジは、真剣な顔であった。

騙そうとしているのか、本当なのかはチアキには分からない。

チアキ

どうして、、?

ケンジ

ここに来るまでに様子のおかしい子供たちを見ただろ?

チアキ

…うん。

ケンジ

俺は、そのような子供を増やさない為にチアキをここに連れてきたアヤトと俺自身の異能を使って子供たちをここに集めた。

チアキ

増やさない為にって…?

ケンジ

チアキは会ったか分からないがアヤトの母親が子供にも使用出来る異能剤の完成の為に子供たちを実験台に使っているんだ。

ケンジ

だから、俺は子供たちを守ってる。

チアキ

でも、それってアヤトが、、!

ケンジ

いや、彼も罪を認めて今は俺に協力してくれてる。

チアキ

ほんとに…?

チアキにそうは思えなかった。

ここに来るまでに彼は明らかに楽しんでいた。

反省なんてしているように微塵もチアキには感じられなかった。

ケンジ

チアキの仲間はどこに?

チアキ

……そういや、一人でアヤトくんを追ってたから…

ケンジ

そうか、それなら誰に助けを求められたか名前は分かるかい?

チアキ

分かる、トウノさん

ケンジ

サツキちゃんのお母さんか、安心していい彼女はまだ異能剤を使われてないから

チアキ

…そっか!

大丈夫、

父は犯罪者じゃない。

チアキは、今の発言で確信した。

僕の父親は正しい事をしている。

そう思えた。

アヤト

ケンジさん

ケンジ

ん?どした?

アヤト

チアキと遊んできていい?

ケンジ

ん?でも外はもう暗いからダメだよ。

アヤト

大丈夫、俺の個室で遊ぶから

ケンジ

ならいいよ^^*

ケンジは、笑顔でそう言った。

チアキはアヤトに腕を掴まれ連れていかれた。

アヤト

君のお父さんの笑顔で嘘っぽいと思わない?

チアキ

え?そうかな…

アヤト

なんか、目が笑ってないからかな。細くて目の光がよく見えないというか、ピエロみたいだよね。

チアキ

言われてみれば確かに(君の笑みも普通だけどちょっと怖いよ)

チアキは、自分の父の悪口を言われ良い気分にはならないが納得してしまう。

アヤト

ここが僕の個室だよ。入って?

チアキ

ベットがいっぱい、あ、そうかここって、

ガツンッ!

チアキ

………ぇ、

チアキは後頭部を固いもので打たれ意識を失い気絶した。

しばらく時間が経ち、 日が変わる1時間前、

ケンジ

チアキはどうした?

アヤト

遊んでる時に寝ちゃった。旅に疲れてたんだよ。きっとね、

ケンジ

そっか、後でお腹すかせて目を覚ましたらおにぎりでも作ってあげて(*^^*)

アヤト

分かりました。(そのピエロみたいな笑い方やめてほしいな)

そう言って、ケンジに背を向けるとアヤトは鼻歌を歌ってチアキが拘束されている自身の個室に戻った。

loading

この作品はいかがでしたか?

556

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚