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これは
君が好きだったあの夏のお話
私と彼は幼なじみで元々仲が良く
その日は二人で海岸に遊びに来ていた
幼なじみだけど、
私は彼の事が好きだったんだ。
海斗
音乃
音乃
海斗
そんな他愛ない会話をしていると彼の携帯の着信音が鳴って
海斗
彼は電話をする
彼の電話の着信音は好きなアーティストの曲らしくて
何度も電話の音を聞いたりするからいつの間にかその曲を覚えていた
海斗
海斗
音乃
音乃
ずっと頭に残っていた彼の着信音のメロディを口ずさむ
海斗
音乃
海斗
海斗
海斗
音乃
二人でけらけらと笑い合う
それが何よりの幸せだった
海斗
彼がその曲を流し始める
私たちはゆっくりゆっくり、歌いながら歩いていた
しばらくして、彼が言葉を紡ぐ
海斗
海斗
音乃
音乃
海斗
音乃
音乃
すこし嫌味っぽく言ってしまう
海斗
海斗
次第に彼の声が小さくなっていく
ついには聞こえなくなって
どうしたんだろうと彼の方を見ると…
音乃
そこには、意識を失っている彼がいた