テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

莉子

優月、いい加減にしなさい!

莉子

人は物じゃない!

莉子

鳳来も紫蘭も

莉子

この人達の顔や立場はブランドじゃないの!

莉子

欲しいから手に入れる?

莉子

ふざけないで!

莉子

わがままは大概にしろ!

莉子

あんたの嘘のせいで傷ついた人達がどれくらいいるのかわかってるの!?

優月

は、はぁ?

優月

私が傷つけたのはあんただけでしょ…?

あぁこの子

本当に分かってないんだ

莉子

じゃあ今あんたの横にいる人達はなんでこんな悲しそうな顔しているの?

莉子

あんたのせいじゃん!

莉子

確かにあの嘘がバレなかったら傷つくのは私だけだよ?

莉子

でもみんな気づいちゃったんだよ

莉子

あんたの嘘に踊らされていたみんな

優月はハッとした顔をして鳳来のみんなを見たのに、気付かないふりをした

優月

……うる、さい

優月

私のせいじゃない!

ねぇ、今ならまだやり直せるでしょ?

それで同じことを繰り返すのはやめようよ

これ以上、自分を貶めてなんの意味があるの?

莉子

もうわかってんじゃん

莉子

あんたの独りよがりで少なくとも鳳来のみんなは傷ついたんだよ

莉子

こんだけ色んな人を傷つけて

莉子

それでもまだ足りないの?

これからもそんな過ちを繰り返して生きていくの?

優月

違う違う!

優月

私は悪くない!

優月

そんなの騙されるそうが悪いん…

ねぇもうさ、分かってよ 認めてよ

子供みたいなばかな言い訳をするのは、終わりにしてよ

私の目から涙が勝手にでて

静かに頬を伝ってコンクリートに染みを作った

莉子

いい加減にしてってば!

莉子

わかるでしょ?

莉子

もうさこんなこと終わりにしようよ

莉子

優月

莉子

あんたがやってることは間違ってるよ

優月

わ、わたしは…

莉子

これからも同じことするんだったら、私たちがなんのために傷ついたのか意味ないじゃん?

莉子

終わりにしようって

優月

わ、たし

優月はへたりと床に座り込む

そして片方の目から涙をポタリと流した

そう二度とこんなことはしないでね

私は自分の頬を伝う涙をぬぐる

目の前にいる優月を許すことなんで絶対にできない

今もそしてこれからも大っ嫌いだけど

それでもほんと少しだけ

よかったって思った

そして優月を見下ろしていると春樹たちが優月の前にたった

そしてみんなしてわたしに頭を下げて

春樹

もう一度俺らの仲間になってくれないか…?

そういった

目の前にいる最低な彼らは私を見つめる

私がどう返答するかなんてわかってるくせに

…目が合えば彼らが考えていることなんてすぐ分かっちゃって

伊達に仲間やってただけあったなぁ

なんて考える

目の奥が熱くなって大粒の涙が頬を伝ってポツリ、ポツリと落ちる

でもそんなの気にならなかった

春樹たちは私を裏切った。 だかや今度は私に捨てさせてくれるんでしょう?

鳳来のみんなを

全部、全部ぶつけてやろう

だってそれが彼らのお望みだから

心残りがないように

大っ嫌いなあんた達も私も前に進めるように

もう間違った道に進まないように

私は腕に力を込める

そしてヒュッと手を振りあげて

パチン!!

1人ずつみんなの頬を叩いた

莉子

あんた達とまたやり直す?

莉子

そんなことするわけないでしょ!

莉子

私に酷いことをしてきたあんた達の仲間になるほど私は心が広いわけでも優しくもない!

莉子

あんた達なんか嫌いだ!

莉子

この世で1番大っ嫌いだ!!!

涙は止まらなかったけど大声でちゃんと言いきった

みんなは穏やかな表情で私を見ている

でも彼らのシナリオ通りに進むのはなんか嫌だから

莉子

でも!

と、また口を開いた

莉子

憎くて憎くて堪らなかったけど

莉子

それでも大好きだった

莉子

みんなのこと本当に大好きだったよ

莉子

だって1番初めに私を救ってくれたのは誰でもないあなたたちだから

莉子

それと

莉子

この前昴くんのこともありがとう

莉子

みんなから聞いたよ

莉子

手伝ってくれたんでしょ?

莉子

そこは感謝してる

ごめんね

本当だったら私にボロくそ言われてスッキリするはずだったんだろうけど

そうはさせない。 せめてもの私の嫌がらせ

莉子

私のことを信じれなかったこと

莉子

傷つけたことを一生悔やみながら

莉子

…幸せになって

莉子

それとみんなとのことがあったから翔にも会えた

莉子

ありがとう

笑顔をつくってそう言えば直樹が悔しそうに、でもどこかスッキリしたように目を潤ませながら

直樹

ほんとお前は…

直樹

性格悪すぎるだろ

そう呟いた

莉子

それ褒め言葉?

なんて笑っていえばため息をつかれた

と、春樹が私の耳についてるピアスを指さして

春樹

お前

春樹

それ愛されてるな

と言った

莉子

…え?

どういうことか分からずキョトンとして尋ねる

翔に貰ったピアスのこと?

春樹

何がってそれ翔ってやつに貰ったんじゃねーか?

莉子

え?

莉子

そ、そうだけど

春樹

お前女子のくせに花言葉も知らねーのか?

からかってくるようなその口調に少しカチンとくる

莉子

じゃあ春樹は男のくせに花言葉知ってるの?

莉子

女々しいやつめ

和樹

なんか日本語間違ってるきがしますけど…

直樹

それはいつものことだろ

莉子

あんた達ねぇ!?

なんだかんだ言い合いしながら

赤い薔薇と青い薔薇の花言葉をきいて

私が目を見開いたとき

遠くの方からバイクのエンジン音が沢山聞こえて

その音は確実に大きくなってきて

ガッシャーン

半開きだったシャッターがふっとび

紫蘭のみんな(下っ端)

やっぱり莉子ちゃんは渡さない!!

なんて大の大人たちが叫びながらバイクのまま倉庫に乗り込んできた

莉子

みんな!

あまりのバカさ加減に鳳来も私も優月も口あんぐり

流石に幹部のみんなは外にバイクを止めてきたみたいであとからゆっくり来たけど

みんなやっとバイクからおりて私の事ろに来たかと思えば

紫蘭のみんな(下っ端)

悪いがお前らなんかに莉子ちゃんはやらん!

と、ばかみたいに突っ走ったこと言い放った

ばかした。 あの時の会話を私は聞いてたのにさっさと帰らないでここに長居しちゃってたから

待ちきれなくてきちゃったのかな

でも大の大人たちがこんなことするなんて全くの予想外

思わず口元がゆるんじゃう

莉子

ふはっ

莉子

み、みんな

莉子

何突っ走ってるの知らないけど勘違いしてるよ?

私一人笑いまくっているとみんなぽかんと私を見る

紫蘭のみんな(下っ端)

え?

春樹

お、おい

春樹

りこ…じゃなかった

春樹

成海、この人たちって、一体何歳だっけ

雅人

やってること小学生みたいだけど…

莉子

えーっと23歳のおっさん

紫蘭のみんな(下っ端)

誰がおっさんた!

紫蘭のみんな(下っ端)

まだ20代だぞ!

春樹

それになんでここに…?

莉子

あぁ

莉子

なんか私が鳳来に戻るってみんなして勝手に勘違いしてるのよ

莉子

本当に早とちりもいいとこ

紫蘭のみんな(下っ端)

え!?!?

紫蘭のみんな(下っ端)

戻らないの!?

はぁ、このおバカな脳みそには何が詰まってるのよ

莉子

よく思い出してみてよ

莉子

私は戻るなんて言った?

紫蘭のみんな(下っ端)

…言ってない

莉子

ですよね?

莉子

不安になんなる必要ないのに

莉子

ほらほら私の仲間はだれ?

紫蘭のみんな(下っ端)

おれらだぁぁ!

莉子

はい、そうでしょ!?

なんかちっさな子供をあやしてる気分だけど

私より5歳も上の人達なんだよなぁ

健さん

おおー

健さん

こいつらをあやすの上手になってきたね

莉子

健さん?それは私じゃなくてあなたのお仕事なんですけども?

ひより

うんうん

ひより

てか莉子が戻るわけないって、私言い続けてたのに本当には人の話を聞きやしない

莉子

はぁ

紫蘭のみんな(下っ端)

翔さん!よかったじゃん!

みんなが一斉に翔に問いかけると耳まで赤くした翔が

な、なんで俺!?

と、焦ったようにしているのが面白くて

笑いながら涙を吹いてみていた

ねぇ翔。 このピアスの意味がもし花言葉なら少しは期待してもいい…かな?

この作品はいかがでしたか?

210

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚