悲しみにくれる修斗
太一も凛も、何も言うことができなかった。
しかし...
美穂
修斗くん、あなたは一人じゃない
美穂
ただ
美穂
この世に未練を残して逝くと
美穂
あなたはここから離れられなくなるよ
修斗
もう...どうしようもないんだよ...
美穂
想いを
修斗
え...?
美穂
想いを伝えて、凛さんに
太一
ちょっとまてよ、美穂、お前何か知ってるのかよ!!
美穂
太一くんは静かにしてて
美穂
今は修斗くん、そして凛さんにかかってるの
凛
わ...私?
美穂
そう
美穂
凛さん、あなたは偽りのない
美穂
誠実な答えをしなければならない
凛
はい...
美穂
修斗くん
美穂
楽になりなさい
修斗
修斗
凛
凛
う、うん
修斗
俺は
修斗
ずっとお前が...
好きだった
凛
太一
太一
ん?どうした凛
凛
今日で、もう5年だね
凛
あの日の夜から
太一
そうだな
太一
俺たちもすっかり大人になっちまった
凛
私たち...修斗の分まで生きていかなきゃだね、もっと
凛
これからも
太一
ああ
太一
美穂の分もな
凛
うん
太一
美穂が修斗をいざなって天国に行ってくれてる
太一
俺たちにできることは何か
凛
精一杯生きていくことだね
太一
そうだな、しょげてたら叱られちまうよ笑
凛
もう後ろは向かない
凛
前を向いて生きていく!
私たちは
様々な場面で
理不尽な目に遭うかもしれない。
そんな時
間違った選択をしそうになることもあるかもしれない。
でも
正しい方向へ導き、いざなってくれる
そんな人が側にいるから
前を向いていられるのではないでしょうか。
イザナウモノ 完