とある平日の深夜
加賀美天馬
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眠い目を擦りながら デジタル時計に視線を向けると 午前1時前を表示していた
加賀美天馬
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その時だった
加賀美天馬
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こんな時間に 非常識なヤツも居たもんだ! 何時だと思ってるんだよ!
そう考えると同時に とてつもない恐怖が 頭の中を駆け巡った
それは何故か?
彼はアパートの 103号室に住んでいるのだが
101号室と102号室は アパートの大家さんが 本業の事務所として使用している為
この時間帯は ほぼ空き家と化している
104号室には 以前住人がいたのだが つい最近引っ越したため こちらも空き家だ
したがって両隣の住人が 尋ねて来たなんて事はありえない
来る住人がそもそも 居ないのだから
それに騒音に関しては 必要以上に気にかけている為
別の部屋の住人が 苦情に来た説も考えにくい
ならば上の階の住人か? いや、それも違う
たしか以前話した時 キャバクラのボーイの 仕事をしていて
平日は休みが無く 帰りがいつも明け方になってしまうと 愚痴っていた為
上の階住人が苦情にくる筈もない この時間帯は仕事中なのだから
家族や友人が来る場合は 事前にラインやら電話やら 必ず来る為 それも考えにくい
ならば・・・
知り合いの中には、こんな深夜に 尋ねてくる人物が 誰一人思い当たらない
ドアの向こうに
そんな考えが 一瞬のうちに脳内を侵食する
そんな心配をよそに 再びインターフォンは鳴り響く
加賀美天馬
とりあえず覗き穴から 外の様子を伺う
加賀美天馬
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頼む!
包丁を持った 暴漢とかじゃありませんように!
どうか!普通の人であってくれ!
そんな恐怖を感じながら 恐る恐るゆっくりとドアを開ける
ガチャ
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問いかけに 一人の女性が顔を覗かせた
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女性は黒色の 長財布を見せてきた
それは明らかに 自分の財布だった
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お金を渡そうと 財布の中を物色するが・・・
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ガチャン
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天馬はリモコンを操作し 電気を消して眠りにつく
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