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真愛

ふぁ……あ

目が覚めると大きな背中

その背中はどうもごつごつとしていて

一定のリズムで揺られながら私はその背中にもたれかかっていた

真愛

……え?

真愛

……信!!!

よー、起きたか

でっけえあくびしやがってよ、、

真愛

まって、その前に聞きたいんだけど

真愛

あなたなんで私の事おぶってんの?

真愛

馬は?馬

お前昨日死ぬほど飲んだろ

ぜんっぜん起きねぇからよ

真愛

うん、なんとなくそんな気はしてたけど

馬はさっき殺られちまった

真愛

!?

真愛

て、敵襲!?

蛇だよ蛇

足がポッキリ逝ってダメんなった

真愛

私その衝撃でよく起きなかったね

おめーらしいけどな!がははは!!

真愛

……うるさい

真愛

もう歩けるよ

お、そうだな

ぴょいと背中から飛び降りる

横に立ってみるとずっと私よりも背丈が高い

昔の幼い頃と比べると段違いに男となった信を見ると、自然とドキドキしてしまう

真愛

あ、もう咸陽だ

政のやつ元気にしてっかなぁ

冬ということもあり、戦が無い時期、また始まる戦へ向けてそれぞれ努力に励んでいた

その合間に少し、首都の咸陽へ顔を出そうということになったのである

真愛

貂は?

先に行ってら

真愛

久々の都〜〜〜!!!!

賑わってんなぁ!!!

真愛

信!!この耳飾りすごく可愛い!

ん?

俺にはよく分かんねぇけど

真愛になら似合いそうだなぁ!!

真愛

本音?

いや、あははははは、ほんと、分かんねぇけど、、、そう言ってれば嬉しいかなって

真愛

アホ隊長!!

真愛

で、

真愛

買ってくれるの!?4千人将!

言ってねえ!!

真愛

ケチだねぇ、合従軍戦で色々貰ったくせに

なんだとコノヤロウ

蒙恬

やあやあお二人さん!!

真愛

蒙恬!!

来てたのか!!

蒙恬

これ欲しいの?俺が買ってあげよっか

なっ

真愛

蒙恬は甘すぎるよ、この坊ちゃん育ちめ

蒙恬

えぇ〜そんなに?

真愛

甘いところも厳しいところもあるのが蒙恬のいいところ!!

蒙恬

うんうん、それで?

真愛

でも私は信がいい!

蒙恬

うん?

えっ

真愛

買ってもらう時は信だよ、一応うちの隊長なんだし

蒙恬

あぁ、そういうことね……

蒙恬

あ、そうだ!今から俺楽華隊に戻ろうかなと思ってるんだけど、、途中まで一緒に行かない?

真愛

ごめん、すれ違いだ、、

真愛

今来たばかりなんだ、というか蒙恬、1人?

蒙恬

いや、門で何人か待ってる

蒙恬

山陽に軍を置くように直接伝令を受けただけだから

蒙恬

じゃ!そろそろ行かなきゃ

真愛

うん、またね蒙恬!

げ、元気でなー!!

真愛

……信

真愛

信!!!

どわっっっ

真愛

馬鹿みたいにボケーッとして

い、いや

真愛

さ、さっきの……

私は信がいいってのが……

なんか新鮮でよ!!あはははは!!

真愛

新鮮……新鮮ね

新鮮……あんまり嬉しくないかも

真愛

……信

お、おお?

男らしくなった信の頬に触れ、こちらへ引き寄せてみる

目を逸らさないで

真愛

私は信がいい

……ぁ…………ぉ、お

完全に体が固まってしまった信を見てちょっとだけ優越感に浸る

そもそも今まで彼は恋愛もクソもないようなむさ苦しい戦ばかりやっているんだから(私も含め)免疫がないだろう

故に信のこの反応は正しい、と思う

真愛

……げ

昌平君

……

昌平君

……もう王宮だぞ、やるなら外で…

真愛

すみません本当に誤解です

真愛

ほ、ほら行くよ信

昌平君

大王なら……今外しておられる

昌平君

少し待て

真愛

あぁ、そうですか……

昌平君は私に目配せして着いてくるようにと目で語る

ほんとに色々様になってるなこの人…

真愛

信、少し待ってて、政が来るまで私も外すから

わ、分かった、すぐ戻って来いよ

真愛

合従軍戦での戦略の立てぶりは素晴らしかったです、総司令

昌平君

……軍師としては少しばかり気に食わんが……

昌平君

蒙武やお前達を信用した、ところもある

真愛

……私は信用は大切な事だと思いますよ

真愛

総司令の……

昌平君

……

無表情ながら心底嫌な感情が伝わってくるのは……

真愛

……総司令は気に入りませんか

昌平君

……あぁ

真愛

……先生の言うところの信用とは、信頼というより確信なんです

真愛

正確には、彼彼女ならやってのけるという、強固な信頼から成る確信

真愛

確信が無ければ先生は私達を策略に行使しない

昌平君

確かにそうだ

真愛

そういう信用が私は好きです

真愛

……本当に尽力されたようで

真愛

まさか呂不韋陣営の先生が国の陥落と王をここまで救うとは

昌平君

大王は中華統一を心より目指しておられる

真愛

……はい

いつもとは違う昌平君のオーラ

こちらを真っ直ぐと見つめる彼の顔は真剣そのもので、まるで何かの決意の塊であるような……

真愛

……昌平君、様……???

昌平君

私は

昌平君

呂不韋陣営から寝返り、大王の元、中華統一を目指す

真愛

…………!!!!!!

言い切った

真愛

まさか……

昌平君

本気だ、かまわんな?

真愛

それは貴方様の意思です……

真愛

……

真愛

私は先生が呂不韋陣営に着いてあろうとなかろうと様々な面で貴方様を尊敬しておりましたが……

真愛

私情を含みますと……

真愛

とても嬉しいです

昌平君

かなり厳しい道のりになるがな

真愛

えぇ、私達はいつもその覚悟で政と共に動いております

真愛

敵である限り、必要とあらば私は先生も斬るつもりでした

昌平君

フッ、お前に私が斬れるのか?

少しだけ頬が緩んだ昌平君は子供でもあやすかのように私を見る

真愛

そこまで甘ちゃんじゃあないので

昌平君

そうか

昌平君

……大王が戻られたみたいだ、今来た道を戻れ

真愛

ありがとうございます、それではまた

真愛

昌平君様

真愛

おーーい!!

真愛

信!!!政!!!

やーっっと戻ってきたな

嬴政

元気にしていたか

真愛

元気!!超元気!!

政どうだ?戦は収まっても、やっぱり権力争いは……

嬴政

増す一方だな

真愛

はぁ…本当に気をつけてよ

真愛

ホラ、刺客とかが来るかもだし

嬴政

案ずるな、注意は払っている

俺らも昌平君のおっさんに李牧の暗殺を頼まれたことがあったなーー

真愛

懐かし〜

そーゆーのは俺らのやる事じゃねぇけどな

真愛

そういえば子供はどうなの?政

嬴政

もうすぐだ

真愛

政が幸せそうで良かった

つっても、政が親父かぁ、すっげー違和感あんな

嬴政

何もおかしくは無い、もうそういう年齢だ

真愛

貴族の人たちは許嫁とかも多いからね……王賁とか蒙恬とかもなんだかんだすぐ結婚しちゃうかも

嬴政

で、そういうお前達はどうなんだ、信、真愛

えっ俺が!?!?結婚?!

いいいや俺は……

真愛

思う人はいるよ

嬴政

……

どこのどいつだ!!!そりゃあ!!

叫びながら信は私の肩をガクガクと全力で振る

真愛

……私が今1番かっこいいと思う人!!

そりゃ好きなやつなんだからそうだろうよ!?

俺が聞きたいのはそうじゃねぇ!!

真愛

なに?なんなの?急に

正直信が何を思っているのか、何故そこまで聞いてくるのかがよく分からなくて少しイライラする

ヴッ……

ケッ、もういいわ!!

なんて吐き捨てながら当の本人はドカリと胡座をかく始末だし

嬴政

ハハッ……ハハハハ

真愛

怖っ何急に

政はニコニコしながら肘でつっついてくるし

嬴政

2人とも機嫌が悪いな、ハハハハ

昌文君

……珍しいな、ここまで大王様がお笑いになるとは

昌文君のおっさん

真愛

政は割といつもこんなんだよ

真愛

意外と……

昌文君

大王様に向かってこんなんとは何事か

相変わらずだな昌文君のおっさんも

嬴政

そういえば

嬴政

お前たち、今日は王都に留まるのか?

真愛

どうする?

せっかくだから今日だけ邪魔すっかな

嬴政

分かった、部屋を用意しよう

嬴政

昌文君

昌文君

ハ!

ひ……

広ぇ……!!!!!

真愛

2人1部屋の意味がようやく分かったよ……すごいねこれは

あぁ全くだっ!!

真愛

昔みたいに3人であのボロい家に住んでたのとは大違いだね

俺はあん時もすげぇ楽しかったけどな

もうすぐ日が暮れる

お酒がまだ残っているせいか、まだ眠い

真愛

……少し、眠ってもいい?

お、おう

十分すぎるほどに大きい寝床に腰をかけていた私は横になった

私を見下ろす信は、私が横になっているせいか、余計に大きく、格好が良く見えた

真愛

……

小っ恥ずかしいので掛け布団で顔を隠してみたり、背を向けたりしてみても、頭の中は信の事ばかりだった

寝るんじゃねぇのかよ

真愛

なんか、眠気覚めた

そっか

……なあ

真愛

何?

やっぱり気になっちまって

お前の好きなやつ

真愛

……

真愛

どうして?

真愛

どうしてそんな事を聞くの?

……興味がねェもんは聞かねェよ!

真愛

ねぇ信

おぉ

真愛

私はずっと信と一緒に生きてきて

真愛

歩兵から始まり…100人将、千人将

真愛

そして4千人将

真愛

そうやって成長した信を1番近くで見てきた

……真……、

真愛

背も大きくなって、男前になって、

真愛

大人っぽくなって

真愛

優しいのはそのままだけど

……ぉ、、ぉい

真愛

なにより信は、この国で闘う者の中で1番に

真愛

「かっこいい」よ

「私が思う人は、私が今1番かっこいいと思う人!!」

〜〜〜〜っっっ

口をパクパクさせて何か言いたそうだけれど、どうも言葉が喉に詰まっているらしい

、、、、っ真、、愛

真愛

し……

強引に私を引き寄せた信の手にはかなりの力が入っていて押しつぶされそうだった

でも、それが信らしくて悪くない

腕の中で動くとガチャリと信の甲冑の音が鳴り響く

……ほんと、か!!

真愛

嘘なんかつかないよ

俺、戦ばっかで汗臭ェけど

真愛

私も一緒!

信の首に手を回して、顔を近くで眺めてみる

真愛

ほんとに男前……

うっ、、

て、てめえ!!いい加減にしろ!喋れなくなんだよ!!!!

真愛

あははっ免疫ないね

うるせえ!!!

ん?待てよ、というかお前も……

真愛

免疫無いです……

コラァ!!お前も一緒じゃねェか!

この野郎っ

真愛

うわっ

真愛

何!!

私をもう一度抱きしめた信は、私の肩に顔をうずめた

信の整えられていない髪がチクチクしてこそばゆい

……俺ァてっきり

蒙恬とか……他のよく分かんねぇ男のところとかに行っちまうんじゃねぇかって……

真愛

ふふっ、蒙恬はよく分かんねぇ男じゃないけどね

……

真愛

……信?

じっと私を見つめる信の目が好きだ

鼻も口も眉も全て

真愛

ちょ、ちょっと

目をそらすな

真愛

鼻先が触れるほどに近くなる信の顔に

さすがの私も面食らっていた

俺、本当に嬉しいんだ

真愛

わ、分かった、分かった、から

……っふ

だはははははは!!!!

真愛

!?

スッゲェ顔赤ェ!!!

真愛

な、、っ

俺だってこのくらいはやる!!戦だけじゃねェ!!!わははは!!

真愛

ばっっ、バカ隊長!!

なーこっち向けよ

昌文君

信、真愛!!

昌文君

お前達、食事の準備が……

昌文君

で………

真愛

えっっっっっ

なっっなっ、、、、

ぎゃああああああああああああああ

てめえ政!!!昌文君はねぇだろ昌文君は!!!!

赤の他人の召使いならまだしもだ!!

嬴政

許せ

許せ、だぁ?????

真愛

は、恥ずかしかった……

……

ま、いいか!!

昌平君や呂不韋よりマシだろ

真愛

なにその地獄絵図……

嬴政

だが、2人1部屋にした甲斐があったな

真愛

……それはどうも、、ん?

まさかお前……最初から気づいて

嬴政

さあ、どうだか

真愛

どこまでも見据えてるね色んな分野にして……尊敬するよもう

嬴政

……有難く

王様に言わせんなよバーカ

真愛

いいよね〜政

嬴政

じゃれるなら信としてやれ、真愛

そういうこった!!

真愛

ふふっ、そうだね

嬴政

もうしばらく俺は忙しくなる故、お前達は飛信隊の本拠地へ帰れ

おう、世話んなったな!

真愛

あれ、貂は?ずっと見てないけど

嬴政

あぁ、貂なら蒙毅の所へ行った後俺の所へ来たが……

嬴政

隊員が心配だとな

真愛

入れ違いか

貂も戻ってんなら俺らももう行くか

馬借りてくぜ、政!

嬴政

あぁ、達者でな

嬴政

これからの戦いに武運を祈る

乗っけてやんぞー

真愛

馬くらい乗れますよーだ

真愛

なんなら信より馬術は自信がある

ったく、わ〜ってるよ

よいしょと馬に乗り、手綱を握る

隣にはこちらを見て微笑む信

彼と馬を並べる日がこんなにも嬉しいだなんて

真愛

ねえ信

なんだよ?

真愛

もし信が天下の大将軍になったとしても、私は隣に居ていいのかな

はぁ?!

ま、まァ?そりゃそうだろ!!

それに、、俺も、、そのォ〜、、

ずっと?お前と?居たい?みたいな?

真愛

こう……将軍にでもなったらこういう時間も少なくなるのかなって

聞いてんのかよ……?

つーか、忘れてねーか?

真愛

え?

俺らは今まで誰と話してたんだよ

真愛

……政

アイツはこの国のなんだよ?

真愛

……大王様

俺らは今の今まで、あいつと一緒にここまで来た

「秦国大王と一緒に」だ!!!

真愛

……!

将軍だとか王だとか、誰がどこのどいつだとかは全く持って関係ねェ!!

切っても切れねェよ

お前と俺は!!

真愛

……あははっ

真愛

そうだね……関係ないし、切れないね

そーゆーこった!!

私の頭をわしゃわしゃと撫で回して笑い飛ばす

そんな愛しい人の横顔を見ながら私は思うんだ

昨日のことは一生忘れないけど

私は

あなたの口から切っても切れない関係と聞けたことだけで

真愛

私って幸せ者だなぁ

すごく幸せなんだよ!!!

キングダム夢短編集

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