母
あ、そうだ
母
着替えてるところ悪いんだけどお使い行ってきてくれない?
マリア
はあ〜?
マリア
「アタシ」は今からくつろごうとしてたとこなんだよ
母
あら
母
今は「マリア」の人格なのね
マリア
マリアで〜す
マリア
で?何買えばいいの?
母
えっとね
母
洗剤と醤油とソースと卵
マリア
了解
マリア
金は?
母
お金って言いなさい
母
女の子なんだから…
マリア
うるせーな
マリア
アタシは凪とは違うんだよ
母
まぁマリアもいい子だけどね
マリア
マリア
行ってくる
凪
はぁ…
凪
マリアってめんどくさい事はいつも私に任せるんだから…
凪
本当
凪
アイツのせいで私はいつも損してばっかり…
彼女が私の別人格「マリア」
明るくて口が悪く、陰気な私とは全く真逆の性格
転んだりぶつかったり、身体に大きな衝撃を受けるといつも人格が入れ替わってしまう。マリアの気が済んだら凪に戻ることができるけど…
2人での記憶の共有は全く出来ない
つまりマリアでいる時の出来事は全然覚えていないのだ
だからこそ怖い
私の知らないところで、マリアが何かしていないか
せめて入れ替わったことが分かるようにいつもヘアゴムを持参している
ツインテールが好きなマリアは必ず髪を結ぶだろうから
とにかく私は私の中に「マリア」がいることを隠さなくてはならない
もう二度と「あんな事」になりたくないから…
凪
えーと…洗剤と醤油とソースと卵だよね…
凪
スーパーまではこの土手通った方が近いし、行っちゃおうかな
凪
凪
あ〜自転車最高…風気持ちいい…
凪
このまま全速力出しt
凪
ってええ!?
凪
なんで土手に野良猫がっ…
凪
避けて避けて!!!!!!
私は必死になってハンドルを右に切った
なんとか避けれたものの…
私と自転車は思いっきり川の方へダイブ☆
凪
きゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!?!?
こうして私は背中から草はらに着地したのだった…
凪
いだっ!?
凪
うう…
凪
(ああ…身体が痛い…)
凪
(頭はもっと痛いし…)
凪
(これは入れ替わり?)
凪
(それとも私…死ぬの?)
凪
(こんなアホみたいな死に方で…?)
意識がどんどん薄れていく。
男の人
…すか…
男の人
…大丈夫ですか…
凪
(…だ、れ?)
凪
(あははは…)
凪
(なんか…)
凪
(少女漫画…みた…い…)
凪
…はっ!?
凪
ここは…私の家?
凪
あ、このツインテール…
凪
やっぱ入れ替わっちゃったんだ…
凪
あーあ…
凪
ま、誰にも会ってなかったんだからいいよね!
凪
凪
そういえば…
凪
入れ替わる前に誰かに話しかけられた気がするけど…
凪
いや、ないない!!
凪
仮に会ってたとしても
凪
どうせ見知らぬおっさんだって!!きっとそう!!
凪
私の知ってる人なんて事…
凪
絶対ない!!
凪
あっちゃいけない…
翌日
凪
(よし!)
凪
(今日も喋らず、目立たず、出しゃばらず)
凪
(誰とも関わらないようにしなきゃ…)
涙
ねえねえ!
涙
伊奈瀬さん!
凪
…えっ?
彼は八葉 涙(やつば るい)
私のクラスメイトで
頭はあまり良くないけど、いつも明るくて優しいクラスの人気者
つまり、私とは住む世界が違うわけで…
凪
な
凪
何でしょう…
涙
伊奈瀬さんってさ
涙
双子だったりするの?
凪
え?
凪
なんでそんなこと聞くんですか?
涙
実は前に伊奈瀬さんの親戚みたいな人に会って…
涙
いい人だったんだけど凄い伊奈瀬さんとそっくりでさ!
涙
もしかして伊奈瀬さんのきょうだいかなって思って!
涙
伊奈瀬マリアさんって人なんだけど!
凪
は?
は??
はぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜⁉️⁉️
MS998
はい2話はここまでです!
MS998
なんか重要人物っぽいヤツ現れたね!
MS998
次の話も書きます!制限と戦います!
MS998
それではさいなら!
モン●トとヒロ●カのコラボ嬉しいぞーーーーーー!!!!